【シゴトを知ろう】デコレーター ~番外編~

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【シゴトを知ろう】デコレーター ~番外編~

2017.07.03

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】デコレーター ~番外編~

空間デザインを手がける会社で経験を積み、退社後にロンドンに渡りヨーロッパのさまざまなデザインに触れ、今は東京を拠点に活躍するインテリアデコレーターの小笠原磬子さん。小さい頃から絵を描いたり、ものを作ることが好きだったそうですが、意外と最初からこの道を明確に目指していたわけではないようです。そんな小笠原さんが今振り返って思うことなどについて伺いました。

この記事をまとめると

  • 学校で学べるデザインや建築の基礎知識は仕事にダイレクトに役立つ
  • いろいろなものを吸収して自分の中に引き出しをたくさん作ることが大切
  • 部屋のインテリアを考える際はコンセプトを決めることから始めよう

ものを作ったり考えたりする経験が一番大事

――インテリアデコレーターになるにはどんな方法がありますか?

私は一般の大学に行きましたが、この仕事を目指すなら美術大学・建築科のある大学・デザインの専門学校などで学ぶのが一番良いと思います。デザインや建築の基礎知識はインテリアデコレーターの仕事にダイレクトに役立ちますから。私も後から必要を感じて、ロンドンに滞在していた頃に芸術大学の講義に通い、デッサンの描き方やデザインのパターンなどを学びました。
資格は必須ではありませんが、あって損することはありません。でも最も重要なのは、ものを作ったり考えたりする経験です。入社するなら空間デザインを手がけるデザイン事務所や、法人向けの空間デザインチームのあるインテリアショップなどが良いのではないでしょうか。


――デザインの感性は磨かれるものなのでしょうか。それとももともと備わっているものなのでしょうか

どちらもあるでしょうね。もともと好きでないと選ばない仕事だと思いますが、好きという時点である程度の感性はあるのかなと思います。その上でいろいろな体験を積み、いろいろなものを見ることで感性は磨かれていきます。決められた期間の中で、自分の持っている知識や技術を組み立てて作らないといけない仕事なので、引き出しをたくさん持っておくことが大事です。
私も海外の展示会には積極的に出向きますし、新しいものは常に吸収するようにしています。また、今あるものは全て昔の文化が下地になっていますから、古い文化に触れることも大切にしています。


――それ以外には日々どのようなインプットをしていますか?

空間を作るときの要素として「食」も重要なので、外によくご飯を食べに行くようにしています。また、インテリアショップやショールームにも行くのですが、全く関係ないお店でもすてきだなと思ったら入ってみるようにしています。参考にするのはお店のデザインだけではありません。化粧品のパッケージを見てすてきだなと思ったり、時間によって変わる空の色を見て奇麗だなと思ったことなどが組み合わさり、発想が生まることが多いです。


――いろいろなものがあふれている東京にはヒントもたくさんあるのでしょうね

ロンドンにいたときに外から見て思ったのは「東京はすごい街だな」ということです。情報もたくさん集まっているし、良い物があればいい意味ですぐに飛びつく柔軟性やスピード感もあります。歩いているだけでヒントがたくさん得られますね。

職人さんとの関係性も大事

小笠原さんが内装を手がけたマンションのモデルルーム

小笠原さんが内装を手がけたマンションのモデルルーム

――仕事の依頼はどんなところから来るのですか?

マンションのモデルルーム作りの仕事なら開発業者やコーディネート会社、不動産会社さんからですし、ハウスメーカーさんから住宅展示場のモデルハウス作りのご依頼をいただいたり、工務店さんから建て売りの家をデザイン性で差別化したいとご相談いただくこともあります。


――依頼主と一緒に作り上げる仕事ということなので、そうした方々と良い関係性を築いておくことも大切なのでしょうね

もちろん依頼主との関係性も重要ですし、それを作る業者さんや職人さんとの関係性も同じくらい大切です。タイルを一つ張るにも目地(*1)の幅や色の違いで表情が大きく変わります。そうした細かいことを現場で打ち合わせをしながら詰めていくのですが、時には「こんなのできないよ~」と職人さんに言われてしまうこともあります。そこをどうにかお願いして作ってもらわなければなりません。限られた期間の中で作るために妥協が必要なこともあります。そうした細かい調整を繰り返して作り上げていく作業です。

*1 目地:レンガやタイルなどを張ったときの継ぎ目のこと


――最初のイメージ通りに仕上がらないこともあるのでしょうか?

たまにあります。その場合はお客様に必ず説明をするので、やり直しになることもありますが、それを生かしたアレンジを提案して逆に喜ばれることもあります。正解がないところがこの仕事の面白いところでもありますね。

良い空間を一つでも多く生み出したい

モダンなインテリアに唐紙を取り入れたミックススタイル

モダンなインテリアに唐紙を取り入れたミックススタイル

――インテリアにも世界的なトレンドというものはあるのでしょうか

ファッションと同じでインテリアもパリやミラノで世界的な見本市があり、そこから大きなトレンドが波及していきます。トレンドを丸ごとデザインに取り入れることはありませんが、例えば今流行っているゴールドの色を部分的に取り入れることなどは行います。また最近はミックススタイルがトレンドで、イタリア・アメリカ・北欧などのさまざまな家具をミックスしたり、モダンなインテリアの中にアンティークや名作家具を取り入れたり、色合いもあえて統一せずに組み合わせたりします。
自然素材など長く使える質の良いものを求める傾向はこれからも続いていくでしょうね。日本では和を現代風に取り入れることも最近続いている傾向です。以前、京都のマンションのモデルルームの内装を手掛けたときに、京都の伝統工芸である「唐紙(からかみ)」を使ったこともあります。


――自分の部屋のインテリアを考えるときは、どのように進めるのが良いのでしょうか

まずはコンセプトを決めましょう。例えば「カフェ風」と決めたら、そのイメージに合う写真を雑誌やネットからたくさん集めて、その中から単純に好きだなと思うものを選んで並べてみましょう。共通点は絶対にあるはずなので、それを見つけてイメージを絞っていきます。家具を選ぶ際は「黄色いソファを置こう」というように核になるものを1つ決めると、それを中心に他の要素を決められるので楽ですよ。重要なのは、良いからと言って1点1点バラバラに選ぶのではなく、全体のイメージに合うか合わないかで判断すること。物をそろえるのが難しければ、植物を一つ置くだけでも洗練された空間になることがありますよ。


――今後チャレンジしたいことはありますか?

伝統的なものや機能的なものなど、日本の文化の良いところを取り入れたものを作っていきたいですね。
この仕事は付加価値の部分であり、必ずしも必要なものではありません。良いものを作り続けて、そこに価値を感じていただかないといけません。これまで以上に仕事の幅を広げ、良い空間を一つでも多く生み出していきたいですね。



芸術的な感性を仕事にしている人は、学生の頃からその世界に身を置いているイメージがありますが、小笠原さんは普通の高校・大学生活を送り、子どもの頃から好きだったデザインやものづくりの仕事を自分のタイミングで叶えました。好きなことを仕事にしたことに今はすごく幸せを感じているそうです。やり方がすぐには分からなかったとしても、好きなものへの思いを持ち続けて行動することは確実に実を結ぶのですね。


【profile】インテリアデコレーター 小笠原磬子
http://www.k-decoration.com

【メイン画像】イニシア門前仲町ローレルコート

この記事のテーマ
デザイン・芸術・写真」を解説

デザインは、本や雑誌、広告など印刷物のデザイン、雑貨、玩具、パッケージなどの商品デザイン、伝統工芸や日用品などの装飾デザインといった分野があり、学校では専門知識や道具、機器を使いこなす技術を学びます。アートや写真を仕事にする場合、学校で基礎的な知識や技術を身につけ、学外での実践を通して経験やセンスを磨きます。

「デザイン・芸術・写真」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「デコレーター」
はこんな仕事です

インテリアデコレーター、フラワーデコレーターなど、「装飾」を仕事にする人を総じてデコレーターと呼ぶ。インテリアデコレーターは、内装材や家具、調度品などを選び、さまざまな空間の装飾や演出を行う。フラワーデコレーターは花を素材に、イベント会場の装飾、結婚式のテーブルコーディネート、花嫁のブーケなどを幅広く手掛ける。さらに、店舗のショーウインドーを演出するウインドーデコレーターなどの仕事がある。いずれも美的センスとデザイン構成力を要する。飾り付け次第で見違える感動が生まれることも多い。

「デコレーター」について詳しく見る