【シゴトを知ろう】コイン・切手屋 編

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【シゴトを知ろう】コイン・切手屋 編

2017.06.13

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】コイン・切手屋 編

国内外の貨幣や古銭、切手などの売買・鑑定・評価をするのがコイン・切手屋です。特に明治時代以前の「古金銀」と呼ばれる古銭は、古いものになると奈良時代にまでさかのぼるほどの長い歴史を持つ、骨董品の一種。それだけに幅広い知識と真贋(しんがん)を見抜く目が求められる専門職です。今回は、創業53年の新橋スタンプ商会の代表取締役で、この道30年のキャリアを持つ寺田実さんに、コイン・切手の世界についてお伺いしました。

この記事をまとめると

  • 古銭や切手の売買、鑑定、評価を行う
  • 特定の資格は必要ないが、深く幅広い専門知識が要求される
  • 一定の修業期間が必要、流通や評価の面でも、業界の横のつながりは重要

古銭・切手などの売買、鑑定、評価を行う

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください
 
メインは古銭・切手・鉄道乗車券といった趣味の品々の売買で、ギフト券や金券なども少し取り扱っています。
基本は店舗にいますが、「日本貨幣商協同組合」の理事も務めており、組合の例会・鑑定会・交換会・展示即売会などに定期的に参加しています。

<ある一日のスケジュール>
9:30 始業
10:00 開店
18:00 閉店 退社夕方以降は、週に2~3度はお客様の接待の会食や、同業者との集まりなどが入る 


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

もちろん、自分たちの扱う商品が好きでなければ、この仕事は務まりません。とはいえ、趣味でなく仕事なので、好きになりすぎないことも大事です。

そして仕事を通じて、いろいろな人と知り合えることは大きな魅力です。古銭や切手といった品々は、あくまで趣味のものであり、生活必需品ではありません。こうしたものに注力できるのは、やはり裕福な方々、社会的に成功されている方が多いです。顧客には一流企業の経営者や有名人もいらっしゃいます。
普通の人生では出会えないような方々と、商売を通じて、親しく膝を交えて交流することで、お客様のコレクションの充実の手助けをできることに加え、仕事を超えてさまざまなことを勉強できます。 


Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?

この商売にはつきものですが、偽物をつかまされてしまったことはあります。金額が大きくなるとかなりの痛手ですが、このような場合は「勉強代」と思って諦めるしかありません。

また、現実面ではある程度のまとまった流動資金がないと、品物の売買をスムーズに行うことはできません。開業したてで、さほど高額のものを扱わないという場合でも、最低500万円から1,000万円は必要だと思います。
そして、売る側買う側双方が納得できる、落としどころとしての品物の値付けをするのも簡単なことではありません。

基礎はあったものの、理系の専門家からの大きな転換

Q4. どのようなきっかけ・経緯でこの仕事に就きましたか?

先代にあたる父親がこの商売を始めました。
自分自身は理系の人間で、アメリカ・サンフランシスコの大学で数学を学び、帰国後もITのエンジニアとして企業に就職して働いていました。

30歳を機に家業を継ぎました。学生時代からたびたび父親の店でアルバイトをしていましたし、この仕事に対する興味と経験値の基礎はあったと思います。
ですが、この仕事は一人前になるまでが長い仕事ですし、修業期間は厳しかったですね。
 

Q5. 大学では何を学びましたか?
 
高校卒業後、アメリカに留学しました。アメリカの大学で医者になろうとしましたが、高度な専門用語を駆使するには語学の壁が高く、諦めました。それで数学科に転向し、当時コンピューターが流行りはじめたアメリカで、最新のIT技術を学びました。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
学生時代にこの職業に就くということは、全く考えていませんでした。ただ、もともと歴史は好きでしたね。

何よりも好きで勉強しつづける気持ちが大事

Q7. どういう人がこの仕事に向いていると思いますか?

もちろん古銭や切手に興味があり、好きであることは第一条件です。
そしてこの仕事は、一朝一夕でやれるものではありません。長い歴史や時代背景を含んだ、深く幅広い知識が必要とされます。勉強はずっと続きます。

一人前になるには、本物をどれだけ多く見るかに尽きますので、自身がよっぽどのコレクターでない限り、どこかの店で働き、ある程度の期間修行を積む必要があります。また、組合など業界内の横の繋がりが密である点や、師匠からのれん分けしてもらって独立するのがスムーズであるという点においても、いきなりの独立開業は難しいでしょう。そのため、根気も必要になってくると思います。

接客は仕事の重要な部分を占めますが、コレクターの世界なので、変わり者も多いんです。「ちょっと変わった人だけれど、この分野に関しての目は確か」といった、専門知識に対する信用が得られれば、愛想が良くなくても成り立つようなところがあります。
ですが、基本は私のような話好き、人好きが多いようですね。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします
 
古銭や切手の市場は、縮小傾向にあります。加えて、この商売は簡単に始められるようなものではありません。しかし、奥が深くとても面白い世界です。若い人たちにもぜひ興味を持ってもらいたいと思っています。
古銭や切手が好きで収集していたり、歴史に興味がある人なら、好きを生かして知識と興味をどこまでも掘り下げていくことのできる仕事です。



国家資格のような分かりやすい資格などは必要とされないけれど、深い専門知識と見る目が必要とされる、コイン・切手の世界。個人の努力と能力とセンス次第という、その世界ならではの厳しさがあります。
ですがそれゆえに、古銭や切手が好きな人にとっては、このうえないやりがいと喜びをもたらしてくれる仕事だといえるでしょう。


【profile】新橋スタンプ商会 代表取締役 寺田 実さん
新橋スタンプ商会ホームページ http://www.shinbashistamp.co.jp/
日本貨幣商協同組合ホームページ http://www.jnda.or.jp/
日本切手商協同組合ホームページ http://www.jsda-tokyo.jp/

この記事のテーマ
デザイン・芸術・写真」を解説

デザインは、本や雑誌、広告など印刷物のデザイン、雑貨、玩具、パッケージなどの商品デザイン、伝統工芸や日用品などの装飾デザインといった分野があり、学校では専門知識や道具、機器を使いこなす技術を学びます。アートや写真を仕事にする場合、学校で基礎的な知識や技術を身につけ、学外での実践を通して経験やセンスを磨きます。

「デザイン・芸術・写真」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「コイン・切手屋」
はこんな仕事です

コインや切手を買い取り、新たな客に販売する仕事。切手・コイン収集は、昔から根強い人気を持つ趣味の一つだ。取り扱う商品は、希少価値の高いものが中心で、記念切手や記念硬貨、金貨などの古銭、さらにエラーコインなどがある。自分で店を構えて商売を行うのが一般的であったが、近年ではインターネット通販が著しく伸びている。また、百貨店などの骨董イベントに出店することも多い。独立するには、専門知識に加えて本物の価値を見極める目を養うことが肝要だが、切手・コイン収集が好きな人なら苦にはならないはずだ。

「コイン・切手屋」について詳しく見る