【シゴトを知ろう】メディカルスタッフ ~番外編~

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【シゴトを知ろう】メディカルスタッフ ~番外編~

2017.06.28

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】メディカルスタッフ ~番外編~

フリーランスのトレーナーとして数々のチームと契約している新井康希さん。新井さんが担当して日本一を獲った大学サッカーチームはJリーグ選手を毎年何人も輩出する強豪校ですが、選手とはどのようにコミュニケーションを取っているのでしょうか。異業種からの転身で30歳から本格的にトレーナー活動を始めたそうですが、仕事はどのように増えていったのでしょうか。詳しく伺いました。

この記事をまとめると

  • スタッフの連携力の高さがチームの勝利につながる
  • 指導者と選手、それぞれに信頼関係を築かないといけない
  • スポーツ科学の最新情報を追いつつ真実を見極める目も必要

トレーナーとして関わった最初の年に二冠を達成

――新井さんが担当している大学のサッカーチームが2016年に日本一になったそうですね

もともと強豪校で何度も日本一になっているチームなのですが、総理大臣杯というトーナメント大会ではチームの95年の歴史の中で初めての優勝でした。僕がチームに関わって最初の年のことだったのでとても印象に残っています。その年は関東のリーグ戦でも6年ぶりに優勝し、二冠を達成しました。僕の力がどこまで及んだのかは分かりませんが、以前に比べてけが人が減ったということも聞いており、少しでも貢献できたならうれしいですね。


――選手たちとはどのようにコミュニケーションを取っていますか?

普段からいろいろな話をしていますが、些細なことでも話せる関係であることが重要です。監督さんも二冠を取ったときに「スタッフのコミュニケーションが全てだ」ということをおっしゃっていました。トレーナーには指導者と選手を橋渡しする役割もあります。特にケガの問題は難しくて、選手にとっては監督やコーチには言いたくないケガもあります。トレーナーとして報告しないといけない場合もありますが、ケガの状態によっては選手の意志を尊重して黙っておくこともあります。打ち明けてもらうことで適切な対処ができるので、何でも話してもらえるよう信頼関係を築いておくことが大切です。


――中学生・高校生・大学生など年の離れた子たちとコミュニケーションする難しさはありますか?

年代によって盛り上がる話題は異なるので、それぞれに合わせてしゃべっていますね。大学生だったらプロの選手の話や一般的な話題が多いですが、中高生はその年代特有の話題も多いので、テレビやインターネットを見て「こういうものが流行っているのか……」と情報収集することもあります(笑)。


――結果が出ないとクビになることもある厳しい世界なのでしょうか

ケガが原因でない限りトレーナーが試合の勝ち負けを左右することは少ないのですが、どんなにしっかり取り組んでいても結果で判断されることもあります。チーム改革のためにスタッフが一掃されることもあります。コミュニケーションの取り方に問題があってクビになってしまうこともあるようです。

仕事をきっかけに人脈が広がり、また新しい仕事が発生する

――トレーナーとして最初の仕事はどのようにして得ましたか?

鍼灸の専門学校に通っていた頃に、トレーナーの専門学校時代の同期からの紹介で高校サッカーのトレーナーの仕事を初めて経験しました。専門学校を卒業後は整骨院で鍼灸師として働きながらサッカーやハンドボール、バスケットボールなどさまざまなスポーツ現場の仕事を引き受け、経験を積みました。一つの仕事をきっかけにそのスポーツ分野の関係者やトレーナー仲間の人脈が広がっていき、その人たちの紹介でどんどん仕事が増えていったという感じです。


――トレーナーの仕事は人のつながりで発生するのでしょうか?

トレーナー職は公募がほとんどなく、紹介で成り立っています。僕自身も自分が受けられない仕事があれば専門学校時代の同期やトレーナー仲間、教え子などに紹介することもあります。専門学校で教えている生徒には実習の一環としてそのような現場に手伝いに行ってもらうこともあります。


――この仕事に就いて驚いたことはありましたか?

思った以上に肉体労働であることと、意外と事務仕事も多いということです。ケガ人のデータや、選手の体重・身体の硬さ・関節可動域の角度などを測ったデータ、日々のリハビリの記録などをパソコンで入力したり、報告書をスタッフに送ったりする作業もあります。

どの業種でも学ぶことをやめたら終わってしまう

――トレーナー業界で最近話題になっているトレンドはありますか?

最新のトレーニング理論はスポーツ科学が進んでいるアメリカやヨーロッパから入ってくることが多く、講習会に出て学ぶこともあります。最近だと例えば「PRI(Postural Restoration Institute)」や「DNS(Dynamic Neuromuscular Stabilization)」などというトレーニング理論がプロのスポーツ選手にも取り入れられていて話題です。プロ野球チームで行われていた「炭酸水を飲んで肉離れを防止する」というものを取り入れたこともあります。スポーツ科学にまつわるニュース記事は常にチェックしていますが、全てが真実とは限らないので見極めが必要です。


――サッカーは特にスポーツ医学の分野が進んでいるのでしょうか

サッカーが特別進んでいるのかどうかはわかりませんが、チームにトレーナーがついていることは多いですね。野球も最近になってアスレティックトレーナーを採用し始めているようです。トレーナーという職業が最初に確立したのはアメリカンフットボールと言われています。やはりケガが多いスポーツだからでしょうね。ラグビーも進んでいますよ。“エディー・ジャパン”の活躍の裏には、ITツールを使って選手のコンディションをリアルタイムに把握していたことも大きな要因としてあったようです。


――成功しているトレーナーの共通点とは?

コミュニケーション能力があり、勉強し続けている人ですね。どの業種でもそうだと思いますが勉強しなくなったら終わりです。常に新しい知識を増やしていかないといけませんし、その情報が正しいか正しくないか見極める目も必要です。


――トレーナーはどのようにキャリアを重ねていく人が多いですか? 新井さんの今後の展望は?

今現場で活躍しているトレーナーは40~50代くらいの人が多いように思いますが、年を重ねると講師業に力を入れたり、スタジオや治療院を運営してスタッフを教育し派遣する立場に移る人が多いですね。僕も近い将来、治療院兼トレーニングスペースがある施設を運営できるといいなと考えています。



新井さんは大学進学後は異業種の会社に勤め、その後一念発起してアスレティックトレーナーと鍼灸・あん摩マッサージ指圧師の資格が取れる専門学校に通い、さまざまなスポーツ現場の経験をコツコツ積み重ねて現在の活動スタイルを確立しました。夢を叶えるまでは不安を抱いたこともあったそうですが、「あきらめずに努力し継続することで確実に夢に近づける」ということを高校生の皆さんには一番伝えたいそうです。


【profile】トレーナー 新井康希

この記事のテーマ
健康・スポーツ」を解説

スポーツ選手のトレーニングやコンディション管理に関わる仕事と、インストラクターなどの運動指導者として心身の健康管理やスポーツの有用性を広く一般に伝える仕事に大別できます。特に一般向けは、高齢化の進展や生活習慣病の蔓延が社会問題化する中、食生活や睡眠も含めて指導できる者への需要が高まっています。授業は目指す職業により異なります。

「健康・スポーツ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「メディカルスタッフ」
はこんな仕事です

医学的な立場からスポーツ選手をサポート。事故やけがを予防しながら、コーチや医師と連携してトレーニングに携わる。一流選手と個人で契約するほか、プロチームに所属したりトレーナー会社から派遣されたりする人もいる。関連する資格として、日本体育協会が認定するアスレティックトレーナーのほか、トレーナーに必須となるはり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師や柔道整復師、また理学療法士、管理栄養士などの資格がある。これらの保持者がチームの一員として、個々の選手に合ったサポートをする。

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