【シゴトを知ろう】精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー) ~番外編~

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【シゴトを知ろう】精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー) ~番外編~

2017.06.23

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー) ~番外編~

精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー)は、精神障害のある方がより良い生活を送れるようサポートする仕事です。その働き方や仕事の範囲はさまざまで、大きく分けると医療の領域で働く人と福祉の領域で働く人に分かれるそうです。在宅療養支援診療所に勤める精神保健福祉士の金子充さんに、日本が参考にしたい諸外国の取り組みなどについてお話しを伺いました。

この記事をまとめると

  • 日本のソーシャルワーカーは領域によって大きく3つに分かれる
  • イタリアでは精神科病院を撤廃し、地域で支える仕組みが確立している
  • この仕事を目指すなら本を読んだり人に会ったりして見聞を広めることも大事

業界を発展させるには柔軟な考えを持つことも大事

――ソーシャルワーカーはいくつかの領域に分かれるようですが、どのような違いがあるのでしょうか

日本ではソーシャルワーカーは領域によって大きく3つに分けられています。「精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー)」は精神障害のある方を支援する人の国家資格で、「社会福祉士」は高齢者施設や障害者施設で働く人の国家資格です。「医療ソーシャルワーカー」は社会福祉士の資格を持つ人がなることが多く、医療機関に勤め、患者さんなどに医療・福祉サービスをコーディネートする仕事です。


――業界内にはどんな性格・タイプの方が多いですか?

福祉関係の仕事をしている方は真面目な方が多い印象があります。真面目過ぎてしまうこともあるかもしれません。閉じてしまいがちな業界ですが、異業界の方を迎え入れたり逆に自分たちが外に出て異業種の方との輪を広げたり、柔軟な考えを持ち、人材が出入りしやすい環境を作ることも必要ではないかと感じています。


――この仕事はどのようにキャリアアップしていくのでしょうか

医療機関や施設などに勤め、管理職に昇進していくのも1つの道です。医療機関の中でも、国立病院や公立病院は公務員に準じた扱いになるところもあり、比較的労働条件が良く、人気があります。より良い条件を求めて専門学校や大学の教員になる方もいらっしゃいます。


――精神科の病気というのはどのようなものがあるのでしょうか

代表的なのは統合失調症という病気です。発病すると、誰もいないのに人の声が聞こえてきたり、常に誰かに監視されていると思い込んだり、という幻覚・妄想の症状が出てきます。頭の中で思い込みを確信していて、その思い込みに基づいて生活してしまうため、家族や周囲の人を困らせてしまうことがあります。ただ、そういった症状は、20世紀後半頃から薬物療法で抑えることができるようになりました。ですが、今でも日本の精神科病院では、そういう人たちを隔離して閉じ込めておく部屋があったり、窓に鉄格子がついている病院もあります。

海外ではそれが問題視され、1970年代には既に精神科病院をなくそうという方向に各国が舵を切っています。よくモデルにされるのはイタリアで、国が主体となって精神科病院を解体し、地域の支援者のサポートを受けながら生活できるようにしました。ただ、イタリアでは精神科病院が全て公立だったから実現できたのですが、日本では私立病院が圧倒的に多いため難しい面があります。諸外国に比べて日本の精神保健福祉は20~30年ほど遅れているともいわれます。

患者さんの最後を見届けることも

――印象的だった患者さんのエピソードはありますか?

現職での体験ですが、統合失調症の60代の男性の1人暮らしのお宅に、週1回訪問していたことがあります。病状の変化や服薬ができているか確認したり、生活する上で困っていることがないかを聞いたりということを2年程継続していました。その後、私が部署を移動しお会いすることもなくなったのですが、その方ががんで入院し、退院した後、私が面接担当者として再びお会いすることになりました。しかし、その方が面接の前に急死してしまったのです。
その報告を聞いた時、胸のあたりがつかえるような身体感覚を覚え、その胸のつかえがなかなか取れませんでした。その方は生活保護で身寄りがない方だったため、役所の方に葬儀場の場所を聞き、休みの日に遺体が安置されていた霊安所へ行き、対面してお花を手向け、手を合わせて帰ってきたら、胸のつかえは取れていました。
仕事での関わりであっても、ある種の家族のような感情が生まれていたのだと思います。それまでにも亡くなる方はいらっしゃいましたが、そのような感情が芽生えたのは初めてでした。この仕事を始めた頃に先輩から、担当していた方が亡くなって葬式を出したという話を聞いたことがあり、その時はそこまでやる必要があるのだろうかと思っていましたが、「この人の最期を見届けなければならない。」という感情が芽生えるのだということを知りました。とても印象に残っている体験です。


――この仕事に興味のある学生さんにはどんなことを伝えたいですか?

勉強も大切ですが、基本的には見聞を広げることが大切です。本を読んだり、いろいろな人に会ったりして自分の幅を広げてほしいなと思います。



精神科の問題に限らず、日本は人権において後進国だといわれています。根の深い問題なのかもしれませんが、日本人として恥ずかしくない医療・福祉のあり方を、金子さんのお話しを参考に考えてみたり周囲の人たちと話し合ってみたいですね。


【profile】精神保健福祉士/社会福祉士 「Social Change Agency」理事 金子充
http://social-change-agency.com

この記事のテーマ
福祉・介護」を解説

現場で福祉を担う介護福祉士などのスペシャリストや、福祉サービスの企画・提案ができる人材を育成します。通常の生活を営むことが困難な人の生活を助けるための専門知識、技術を身につけ、職種により就業に必要な資格取得を目指します。高齢化が進む中、精神的なケアや寝たきりを防ぐための運動指導など、必要な専門知識や技術も幅広くなっています。

「福祉・介護」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー)」
はこんな仕事です

精神的障がいのある人やその家族に対し、その人に適した日常生活が送れるよう助言や指導をする仕事。ソーシャルワーカーの一種で、精神障がいのある人に特化した専門職だ。医療施設で医師や看護師と連携を取りながら、就職や関連施設への入所など、退院後の生活を支援。地域の関連施設や機関とのネットワークを強めることも仕事の一つ。また、社会復帰施設の指導員として、就労訓練やレクリエーション活動などをサポートする人もいる。

「精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー)」について詳しく見る