【シゴトを知ろう】精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー) 編

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【シゴトを知ろう】精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー) 編

2017.06.23

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー) 編

精神保健福祉士は、精神障害のある方やその家族が適切な医療・福祉サービスを受けたり、社会参加ができるようにサポートしていくことを仕事としています。もともとは精神科ソーシャルワーカーと呼ばれていた歴史のある職業ですが、1997年に「精神保健福祉士」という国家資格になりました。その業務範囲は職場などによってもさまざまですが、今回は在宅療養支援診療所に勤める精神保健福祉士の金子充さんにお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 労働条件の改善や医療業界での地位向上への取り組みも大切
  • 社会福祉学部のある大学に入ることが最も近道
  • 福祉の仕事をするなら自己受容できていることが大切

在宅診療所で働くソーシャルワーカーも増えている

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください

精神保健福祉士は、精神障害がある方のさまざまな相談を受けたり、生活支援をする人の国家資格です。精神科病院や診療所、社会復帰施設などに勤め、精神科の患者さんの入退院のサポートや社会復帰のお手伝いなどを行うことが多いです。例えば、ご本人と一緒に医療費助成制度や生活保護の申請をしたり、社会復帰施設利用や福祉サービスをコーディネートしたりします。
私は訪問診療・訪問看護に特化した在宅療養支援診療所に勤務し、在宅医療を希望する新規の患者さんの受け入れ業務をしています。少子高齢化社会が進む中で、入院するよりコストのかからない在宅医療を国が推進しており、私のように在宅診療所で働くソーシャルワーカーも増えています。

勤務時間は9時から18時までで、新規の患者さんから電話相談を受けたり、お申し込みいただいた患者さんのご自宅に伺い、訪問診療・訪問看護利用のためのさまざまな調整を行います。夕方は診療所に帰ってカルテ作成をしたり、訪問診療にあたっての事前情報を医師に伝達したりしています。


Q2. どんなときに仕事の楽しさ・やりがいを感じますか?

在宅医療を利用する患者さんは、主に認知症で通院が難しい方や、その他の精神疾患で通院ができない方です。世間一般ではネガティブに捉えられるような状況で生きている方や、その方と暮らすご家族と接していると、人間としての生き方の多様性を学ばせていただいていると感じます。それがこの仕事の大きな魅力だと感じています。
精神科の患者さんへの偏見は今でも強く、世間に病気のことを知られたくないという気持ちを抱える方も多いです。誰でも精神科の病気になる可能性があり、そうなった場合は適切な治療やサポートがされる必要があるということを、私達がもっと積極的に一般の人達に啓発していかないといけないと感じています。


Q3. 仕事の大変さを感じるのはどんなところですか?

基本的に労働条件があまり良くないところです。男性が結婚して家族を養うことが難しかった時代もあります。辞めていく人も多かったですね。また、ソーシャルワーカーという職種は医療機関で働く職種の中では歴史が浅く、医療機関の中での地位が低いというつらさもあります。いずれも自分が資格を取った頃に比べるとだいぶ改善されてきていますが、もう少し何とかならないだろうかということはいつも感じています。職能団体がもっと国に働きかけていかないといけないのですが、ソーシャルワーカーの職能団体は、大きく3つに分かれており、一枚岩になれないところも問題かなと感じています。

病気でつまずいたことがこの仕事を目指すきっかけに

Q4. どのようなきっかけでこのお仕事に就きましたか?

大学4年生のときに原因不明の背中の痛みに1年ほど悩まされ、卒業する頃に良性の骨腫瘍が原因だったことが分かり、3カ月ほど入院して手術することになりました。その1年半後に再発して同じような治療を行ったため、なかなか就職ができませんでした。その後は完治して後遺症も残らなかったので、きっとこの経験には何か意味があるのだろうと思い、それを生かせる仕事に就きたいと考えました。ちょうどその頃に精神保健福祉士という国家資格が誕生したことを知って興味を持ち、専門学校に1年通い、試験を受けて合格しました。

ところが資格を取ってからも腰のヘルニアで1カ月ほど入院してしまい、病気によるブランクも長かったことで就職活動はうまくいきませんでした。そんな中、専門学校の先生が新しくできた精神障害者社会復帰施設を紹介してくださり、ボランティア期間を経てそちらに就職しました。その後転職を経て今に至ります。


Q5. 大学ではどのようなことを学びましたか?

人間に対する興味があって人間科学部という学部に入り、心理学を学びました。心理学の知識は精神保健福祉士の資格を取る際にも役に立ちました。
精神保健福祉士の資格を取るために入った専門学校では試験対策の勉強の他、精神医学や社会福祉学を学んだり、養成課程の科目に沿った勉強をしました。

高校生でこれから精神保健福祉士を目指すなら、手っ取り早いのは社会福祉学部のある大学に入ることです。関連科目を4年履修すれば受験資格が得られます。既に4年制大学を出ている方なら、1年間専門学校に通って実習を受けて試験を受けることもできます。他にもルートはありますが大体はその2パターンです。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢や経験したことが、現在のお仕事につながっていると感じることはありますか?

高校生の頃に対人緊張が強かった時期があったのですが、それがどうしてなのかを知りたかったこともあり、人間科学を学べる大学を目指しました。その頃は精神保健福祉のことなんて全然知りませんでしたが、今振り返ってみると、自分なりに人生の節目の点と点をつなげていこうとしていたのかなと思います。
精神保健福祉士の仕事は、私と同じように自分の人生がどこかうまくいかなかったことをきっかけに目指す人が多いように思います。過去の人生で壁にぶつかったり、1度就職した会社を辞めて資格取得を目指す人が専門学校の同級生にも多かったです。ただ、この仕事に就くにあたっては、自分自身の問題を解決しておかないといけません。そうでないと依頼者に悪影響を与えてしまいます。自分がどういう傾向を持った人間なのかということをできるだけ客観的に見ていくことが必要です。

固定概念にとらわれず自分の頭で考えよう

Q7. どういう人がこの仕事に向いていると思いますか?

自分自身の存在をある程度受け入れられている人ですね。「自分は生きていていいのだ」と自己受容できている人。そうでないと依頼者を受け入れることは難しいと思います。特にこの仕事は、周囲に迷惑をかけ、社会から爪はじきにされている人を支援することがあり、そういう方々の存在をも肯定しつつ支援をしていく必要があります。社会福祉の仕事をする人には特に大切なことだと思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

常識や固定概念にとらわれないでほしいなと思います。今の社会にとって本当に必要なことが何かということを、自分の頭で考えていって下さい。



医療や福祉の場で活躍するソーシャルワーカー。歴史の浅い職業でさまざまな課題もあり、自分たちの啓発もまだまだ足りないと金子さんは言いますが、私たちの社会に必要な職業です。これを機に積極的に関心を持ち、動向に注目していきたいですね。


【profile】精神保健福祉士/社会福祉士 「Social Change Agency」理事 金子充
http://social-change-agency.com

この記事のテーマ
福祉・介護」を解説

現場で福祉を担う介護福祉士などのスペシャリストや、福祉サービスの企画・提案ができる人材を育成します。通常の生活を営むことが困難な人の生活を助けるための専門知識、技術を身につけ、職種により就業に必要な資格取得を目指します。高齢化が進む中、精神的なケアや寝たきりを防ぐための運動指導など、必要な専門知識や技術も幅広くなっています。

「福祉・介護」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「精神保健福祉士(精神医学ソーシャルワーカー)」
はこんな仕事です

精神的障がいのある人やその家族に対し、その人に適した日常生活が送れるよう助言や指導をする仕事。ソーシャルワーカーの一種で、精神障がいのある人に特化した専門職だ。医療施設で医師や看護師と連携を取りながら、就職や関連施設への入所など、退院後の生活を支援。地域の関連施設や機関とのネットワークを強めることも仕事の一つ。また、社会復帰施設の指導員として、就労訓練やレクリエーション活動などをサポートする人もいる。

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