【シゴトを知ろう】樹木医 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】樹木医 ~番外編~

2017.06.23

提供元:マイナビ進学編集部

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【シゴトを知ろう】樹木医 ~番外編~

木のお医者さんである樹木医の世界には男性が多いそうですが、樹木医の後藤瑞穂さんは「じゅもくい女子会」を主催し、女性樹木医同士の交流も図っています。屋外での仕事にはハードな面もありますが、女性樹木医の皆さんはどのようにこなしているのでしょうか。詳しく伺いました。

この記事をまとめると

  • 樹木医になるには基礎的な科学の知識が必要
  • 厳しい環境が丈夫な木を育てるという面では人生と同じ
  • ビジネスとして展開するなら物事を大局的に見るバランス感覚も大事

樹木医を専業・メインに活動している人は少ない

――樹木医の試験を受ける際はどのような勉強をしましたか?

樹木医の試験は基礎的な科学の知識を問うものが多いです。私は文系だったので数学・化学・物理などの基礎知識をあらためて独学で勉強し直しました。私の頃は受験資格を得るのに7年の実務経験が必要でしたが、今は大学で必要な科目を履修すれば実務経験は1年でOKです。私のような経緯で樹木医になるのは珍しく、大抵は大学の農学部・理学部・生物資源科学部など、理系の学部出身の人たちが多いです。


――樹木医の働き方のパターンはいろいろあるのでしょうか

一番多いのは造園会社に入って活躍するパターンです。役所に勤める公務員の方で樹木医の資格を生かして活動されている方もいます。商業施設などを建てる際に環境への影響を調査する会社や、ランドスケープデザインの会社にも活躍の場はあると思います。ただ、私のように樹木医を専業にしている方やそれをメインに活動している方はまだ少ないです。


――その中でも女性の樹木医さんは少ないのでしょうか

女性は全体の1割程度ですね。樹木医には木に登ったり穴を掘ったりする仕事もあるのですが、そうした力仕事は男性スタッフや男子学生に手伝ってもらうこともあります。木登りが好きで喜んで登る女性樹木医もいますが(笑)。私は女性の樹木医同士で集まって情報交換をする「じゅもくい女子会」というものも主催しているのですが、まだまだ男性がメインの業界の中で、女性樹木医の存在感を高めていければと思っています。

人に人生があるように、木にも樹生がある

――樹木にも人間と同じように寿命があるのでしょうか

寿命もありますし、人生ではないですが、木それぞれに樹生というものがあり、事故に遭ったり風雨にさらされて死んでしまうこともあります。厳しい環境が丈夫な木を育てる面もあり、人生と同じですね。ちなみに挿し木といって枝を切って土に差し、芽が出て育てばクローンができ、0歳からのスタートになるので、理論的には樹木は永久不滅ともいえます。


――この仕事をする上で休日・服装・住む場所など制限されることはありますか?

人間のお医者さんと違って樹木医はそこまでの緊急性は求められないので、災害の場合は別として、休日に急に呼び出されるようなことはほぼありません。服装は仕事のときは汚れてもいい服になりますね。住む場所は、樹木医は全国に活躍の場がありますので都会に需要は多いとは思いますが、どこでも好きなところに住めると思いますよ。

荒野に出て開拓したことで今のポジションを築いた

――樹木医はどのようにキャリアアップしていくのでしょうか

樹木医だけで仕事をしていくのはなかなか大変です。官公庁の仕事なら役所から都道府県の樹木医会に依頼があり、それを分け合うような形になります。それだけでは食べていけないので、Webサイトを立ち上げてインターネットでお客様のニーズや反響を拾って、独自のサービスや商品などを開発していきました。
東日本大震災をきっかけに海岸林などの樹木の大切さが見直され、その頃からメディアからの取材も増えてインターネットを通して新規のご依頼をいただくことも増えていきました。


――独自のサービスや商品というのは?

日本初の「PICUS樹木腐朽診断」というサービスを提供しています。樹木の断面図をカラー表示して幹や枝の腐朽の状態をわかりやすく見せ、精密診断の上、対策を提案するサービスです。また、土壌に差すことで通気透水性を高める「ブレスパイプ」という資材も開発しました。根の呼吸を助け、肥料を効率的に浸透させることで弱った樹木の回復を助けるものです。


――後藤さんが事業家としてのセンスも発揮されているのは、造園会社を営んでいたお父様の影響も大きいのでしょうか

小さな頃から父に「樹木は私たちの暮らしに欠かせないものだ」と常々言われ、「将来、都会化が進んで空気が汚れたり酸素が少なくなってくると、各家庭に何本木を植えなさいという法律ができるかもしれないぞ」という話もよく聞かされていましたから、事業家としての視点は自然と身についたのかもしれません。ちなみに父が予測していた未来は、環境税というものが制定された今、近い状況になっていますね。


――どんな人が樹木医として活躍できるのでしょうか

この仕事のお客様は人であり、地域社会なので、技術だけを追い求めてそれに満足するような人ではなく、物事を大局的に見られるような人が良いと思います。技術ももちろん大切ですが、全てを自分でやる必要はなく、得意な人に任せるということもできます。ビジネスとして広げていきたいなら、お客様の要望を理解してニーズに応えるというバランス感覚が何よりも大切だと思います。



専業で活躍する人が少ない樹木医の仕事で、インターネットを活用したり、オリジナルのサービスや商品を開発することで専業として確立した後藤さん。軌道に乗るまでは大変だったそうですが、誰もやっていないことにチャレンジしたからこそ独自のポジションを築くことができたようです。


【profile】株式会社木風 代表取締役 樹木医 後藤瑞穂
株式会社木風 http://kofu-japan.net
じゅもくい女子会 https://forever-tree.org/jjkmember/
Facebook https://www.facebook.com/mizuho.okayama
Twitter http://twitter.com/mizuhoTreeDr

この記事のテーマ
動物・植物」を解説

ペットなど動物や観賞用の植物に関わり暮らしに潤いを提供する分野、食の供給や環境保全を担う農業・林業・水産業などの分野があります。動物や植物の生態や生育に関する専門知識を身につけ、飼育や栽培など希望する職種に必要な技術を磨きます。盲導犬や警察犬、競走馬、サーカスの猛獣などの調教・訓練や水族館や動物園で働く選択肢もあります。

「動物・植物」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「樹木医」
はこんな仕事です

あらゆる樹木の病気を治療する樹木のお医者さんが「樹木医」である。対象とする樹木は、自然の樹木、天然記念物に指定されるような有名樹木、神社のご神木となるような重要樹木から、公園樹木、街路樹、一般家庭の庭にある樹木まで幅広い。適度に木や枝を間引いて、日光や栄養が行き届くようにするなどの手入れがされていないと病気になりやすいため、病気の予防対策などの指導も行う。樹木医になるには、7年以上の業務経験を経て、一般財団法人日本緑化センターの認定を受ける必要がある。

「樹木医」について詳しく見る