【シゴトを知ろう】火山学者 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】火山学者 ~番外編~

2017.05.30

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】火山学者 ~番外編~

火山地質学や火山岩石学を専門分野とする火山学者として、火山の研究や大学で学生を指導している長谷川健(たけし)さん。2016年4月から2017年4月までは、ニュージーランドのタウポ火山帯の調査のため、現地の大学で研究を行っています。
噴火している火山の近くで初めて寝た時のことや火山調査での必須道具、火山学者同士の横のつながりなどについてお話を伺ったので、番外編としてご紹介します。

この記事をまとめると

  • 噴火が起こると世界中の火山学者が大忙し!? 貴重なデータ収集のため現地へ赴く
  • ガーデニング用品、市販品を改造した道具など、火山調査に使う道具をご紹介
  • 若手火山学者同士は仲がいい。一緒に調査に出かけたり、共同研究することも

調査のため、火山の麓でキャンプしたことも……。

噴煙を上げる千島列島・幌筵島(ぱらむしるとう)の火山(2007年9月撮影)

噴煙を上げる千島列島・幌筵島(ぱらむしるとう)の火山(2007年9月撮影)

――思い出に残っている火山調査はありますか?
 
大学教員として働く前のことですが、北海道の北東にある千島列島・幌筵島(ぱらむしるとう)にある火山を調査するために、目の前で噴煙を上げている火山にヘリコプターで近付いて調査をしたことがあります。火山の麓でキャンプを張って数日間調査をしたのですが、初日は恐怖で眠れませんでした。火山に魅力を感じている研究者であっても、やはり火山は怖いものであると痛感しました。

 
――火山学者の方たちの仕事にまつわるエピソードがあれば教えてください。

普段は自分の研究や大学での仕事に打ち込む日々を送っていますが、日本あるいは世界のどこかで噴火が発生すると、火山学者たちは忙しくなります。現地に行って噴出物の分布を調べたり、サンプルを取ってマグマの変遷を調べたりすることで、学問の発展に大きく貢献することができるからです。今後の噴火の推移を考える上でも役に立つ情報を得られ、それぞれの研究活動が忙しくなりますね。

七つ道具は、ヘルメットと鎌とオリジナルの尺

火山灰調査の必須道具。ガーデニング用のねじり鎌(右)と10cmごとに赤く塗った尺(左)

火山灰調査の必須道具。ガーデニング用のねじり鎌(右)と10cmごとに赤く塗った尺(左)

――調査に行くときは、どのような装備で行かれるのでしょうか?

活火山(*)での調査ではヘルメット着用が必須です。
また、火山灰を調査する場合は、地層の表面をきれいにするためにガーデニング用のねじり鎌(写真右)を使っています。他には、折りたたみ式の尺に10cmごとに赤く色を塗って(写真左)、一目で長さが分かるような工夫をしています。これは、大学時代に先生に教わりましたが、結構多くの火山学者がやっていますね。

*活火山:おおむね過去1万年以内に噴火した火山と現在活発な噴気活動のある火山のこと。日本には110の活火山があるとされている。
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/kaisetsu/katsukazan_toha/katsukazan_toha.html


――火山学者の方は、休みの日は何をされているのでしょうか?

大学の教員をしている火山学者の場合は、平日は学生の教育や大学運営に関わる雑務が立て込んでいることもあって、休日を使って野外調査に出かけたり実験に取り組んだりしている人が多いと思います。私は、急ぎの研究や用務がなければ、休日は妻や子どもたちと過ごす時間を楽しんでいます。
また、自然体験イベントや市民講座などに呼ばれて、子どもたちや一般の方に火山を通して科学のおもしろさをお伝えすることもあります。

火山のように熱い想いをもった研究者たち

――火山学者の方たちの横のつながりは多いですか?

日本は火山大国であるにも関わらず火山学者が少ないのですが、横のつながりは多いと思います。若手の研究者が集まって一緒に調査に行ったり、議論をしたりする会がありますね。
火山学者が集まるとやはり火山の話になることが多いです。所属している大学や研究所が違っても、このような交流がきっかけになって、共同で研究する新しいテーマが生まれることもあるんですよ。


――火山学者の方たちにはどんな性格の方が多いですか?

今私はニュージーランドの大学で客員研究員をしているため、海外の火山学者と交流する機会が増えているのですが、火山学者に特有の性格は特にないように思います。共通点があるとすれば、みなさん火山が好きである、それに尽きますね。



未解明な部分が多い火山ですが、その自然現象の謎にひかれて日々の研究に励んでいる長谷川さん。専門分野を掘り下げて研究する学者には、好奇心が欠かせないといえるでしょう。
火山や地震などの自然災害や異常気象や温暖化といった気象条件の変化に「なぜ?」という純粋な疑問が湧く人は、地球科学の学問を学ぶことに向いているかもしれません。まずは疑問に持ったことや興味のある分野について、調べてみてはいかがでしょうか。

 
【profile】理学部地球環境科学コース 准教授 長谷川健(はせがわ たけし)

写真提供:長谷川健さん

この記事のテーマ
環境・自然・バイオ」を解説

エネルギーの安定供給や環境問題の解決など、自然や環境を調査・研究し、人の未来や暮らしをサポートする仕事につながります。また、自然ガイドなど、海や山の素晴らしさと安全なレジャーを多くの人に伝える仕事もあります。それぞれ高い専門性が求められる職業に応じて、専門知識や技術を学び、カリキュラムによっては資格取得や検定も目指します。

「環境・自然・バイオ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「火山学者」
はこんな仕事です

火山の噴火による災害を減らすために、あらかじめ予測できるよう調査研究する仕事。大学や観測所、研究センターなどに勤務して日々観測と予測に取り組む。研究には火山地質学・火山地形学・火山岩石学などさまざまな分野があり、それぞれ専門的なアプローチで研究を行う。基本的には過去の噴火を調査し、発生メカニズムを解明しようと試みる。実際に現地に足を運んで岩石などを採取することもあり、活火山の調査には危険を伴う場合がある。災害を防ぎたいという強い信念と責任感を要する仕事といえる。

「火山学者」について詳しく見る