【シゴトを知ろう】ガラス工芸家 編

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【シゴトを知ろう】ガラス工芸家 編

2017.06.20

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】ガラス工芸家 編

食器や花瓶といった身近なものから、美術館やレストランなどのお店に飾られたオブジェまで、ガラスを使ってつくられた作品にはいろいろなものがありますね。そうした美しい作品を生み出すのが、ガラス工芸家です。今回取材させていただいたのは、「なかむら硝子工房株式会社」のガラス工芸家である中村昌央さん。東京都中野区に工房を構え「本当に履けるガラスの靴emmaエマ」も話題となっている中村さんに、お仕事の内容や魅力を伺いました。

この記事をまとめると

  • 自分の制作した作品で喜んでくれる人がいることがやりがい
  • 窯の熱さに加えて体力も使う仕事なので、毎日の身体のケアは必須
  • 作品への「こだわり」と、周りの声・ガラスの声を聴く「素直さ」の両方が大事

宙吹きガラスの作品を日程表に合わせて制作、ガラス教室で教える日も

Q1. 最初にお仕事の概要と、一日のスケジュールを教えてください。

私は型などは使わずに自分の手で成形していく「宙吹きガラス」という技法で制作を行っています。ご依頼をいただいた作品を制作していくためのスケジュールを一週間ごとに立て、朝9時から18時頃まで日程表に沿って工房で作業をします。最近は「本当に履けるガラスの靴 emma エマ」のご依頼が多いので、一週間のうち3日はその制作を中心に行い、あと1日はその他の作品を中心に進めます。また、工房では水曜日と土曜日・日曜日に吹きガラス教室も行っており、その講師もしています。


Q2. お仕事をされる中で、やりがいや楽しさを感じるのはどんなときですか?

ガラスを購入してくださった方が喜んでくれて、それを言葉で伝えてくれたり、写真を送ってくださったりするとすごくうれしいです。自分のつくったもので喜んでくださる方がいるということは励みになりますし、やりがいを感じられます。お客さんがお金を出して購入してくださっているのに「ありがとう」と言ってもらえたときには、こちらも感謝の気持ちでいっぱいになりますね。


Q3. お仕事の中で大変さや苦労を感じるのはどんなときでしょうか?

ガラス制作で使う窯の中は最高1,200℃にもなるので、熱さは今も慣れませんね。また、体力を使う仕事でもありますので、この2点に関しては毎日のケアを怠らないようにしています。夏場は特に熱中症に気をつけ、こまめな水分補給を心掛けます。仕事を始めたばかりの頃には、窯での作業中にやけどをしてしまうことも度々ありました。

中学卒業とともにガラス制作の道へ・会社員時代に宙吹きガラスを学ぶ

Q4.ガラス工芸家のお仕事を志すようになったきっかけを教えてください。

子どもの頃から図画工作の時間に物をつくることと体を動かすことが好きで、将来的には手に職を持ちたいという気持ちがありました。中学を卒業したら高校に進学する人がほとんどでしたが、僕は早く社会に出て働きたかったので、就職すると決めていました。そのとき中学に来ていた職業安定所の方が持ってきていた資料の中にあった、ガラス職人という職業が目に入ったんです。

そしてガラス商品をつくる会社に就職し工場に勤務していましたが、入社3年目頃に社内に来ていたイタリアのガラス職人の方の宙吹きガラス制作を見て、自分もやってみたいと思ったのがきっかけです。


Q5.今のお仕事のために、どのようなことを学びましたか?

仕事のきっかけの話の続きになりますが、私が勤めていた会社には手づくり専門のチームが存在しました。
そこで先輩に宙吹きガラスの技術を教えてもらい、昼休みなどに練習していたんです。その結果、手づくり専攻チームにサポートで入れてもらうことができました。それから数年後、僕が宙吹きガラスに興味を持ったきっかけのイタリアの職人さんが再度来日し、これはチャンス!とアシスタントとして現場で学ばせていただきました。

その後は休日に窯を貸していただける工房を探し、会社員を続けながら宙吹きガラスの作品制作をしていましたが、勤めていた会社が廃業したタイミングで自分の工房をつくり今に至ります。


Q6. 10代のときに抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

10代の頃は工場に勤めていましたので、そこで尊敬できる先輩の姿を見て、自分も後輩の育成ができるような、技術的にも人間としても魅力的な人になれたらいいなと思っていました。ガラス工芸の制作では、より難しいものをつくれるようになりたいという意識がありましたね。ガラス工芸制作と教室での講師という二つの夢が、そのまま今の仕事につながっています。

何をやりたいのか真剣に向き合えば、向いている仕事もおのずと分かってくる

Q7. どういう人がガラス工芸家に向いていると思いますか?

先ほども少しお話しましたが、体力を使う仕事なので、ある程度体力に自信がある人ですね。性格的な面では、こだわりと素直さの両方をあわせ持っている人が向いていると思います。良い作品づくりにはこだわりを持つことも重要ですが、人に必要とされるものをつくるとなると、お客さんの求めるものを考え周りの意見に耳を傾けることも大切です。また木工に携わる人が「木の声を聴く」というお話を聞いたことがありますが、ガラスも同じで、強引に作業を進めるのではなくガラスの声にも耳を傾けるようにすることで、ガラスはそれに応えてくれると思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

自分が何をやりたいのか真剣に向き合えば、どんな仕事に向いているのかもおのずと分かってきます。親に言われたから・周りに勧められたからという理由だけで進路を決めず、自分の道は自分で選択しましょう。楽しいと思えることを見つけて仕事にできれば、大変なことがあっても続けていけますし、もし挫折してしまったとしても次の道に経験を生かすことができるはずです。今は僕が高校生の頃より格段に選択肢が多いですし、好きなことが複数あるのなら無理に一つに絞らず、それらを組み合わせてできることを探してみるのもいいと思います。



小さい頃からものづくりと体を動かすことが好きで、10代半ばの頃から社会人としてガラス工芸の道を歩んできた中村さん。中村さんにとってのガラス工芸は、まさに複数の好きなことを組み合わせたお仕事だといえますね。自分の好きなことが分からない人も、何をしているときに楽しいかを意識するようにしてみると、少しずつ将来のイメージも見えてくるのではないでしょうか。


【profile】なかむら硝子工房株式会社 中村昌央
なかむら硝子工房株式会社のHPはこちら

この記事のテーマ
デザイン・芸術・写真」を解説

デザインは、本や雑誌、広告など印刷物のデザイン、雑貨、玩具、パッケージなどの商品デザイン、伝統工芸や日用品などの装飾デザインといった分野があり、学校では専門知識や道具、機器を使いこなす技術を学びます。アートや写真を仕事にする場合、学校で基礎的な知識や技術を身につけ、学外での実践を通して経験やセンスを磨きます。

「デザイン・芸術・写真」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「ガラス工芸家」
はこんな仕事です

ガラスを使って食器や芸術品など、さまざまな作品をつくる仕事。高温の柔らかい状態からガラスを形成するホットワークと、固体化したガラスに装飾を施すコールドワークがある。前者は宙吹きや型吹き鋳造、異種素材を焼成して成形技法を用いる。後者はホットワーク職人がつくり上げた作品にカット、彫刻、サンドブラストなどで装飾する。繊細さや感性に加え、力仕事でもあるため体力が必要。専門学校や美術系大学で学んだ後、長い年月をかけて技法を習得することが一般的。地域に根付く伝統工芸として励んでいる人もいる。

「ガラス工芸家」について詳しく見る