【シゴトを知ろう】ストレスマネジメント士 編

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【シゴトを知ろう】ストレスマネジメント士 編

2017.06.14

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】ストレスマネジメント士 編

高校生の皆さんも勉強のストレスや家庭内のストレス、友達関係のストレスなど、いろいろなストレスに悩むことがあると思いますが、そうしたストレスを乗り越える方法をアドバイスするのがストレスマネジメント士の仕事です。ストレスの多い現代社会で注目が高まっている仕事で、さまざまな活躍の場があるようですが、今回は病院で働くストレスマネジメント士のYさんにお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 病院の患者さんやその家族向けのメンタルケアを行う仕事も
  • 動物の行動学は人間の心理にも応用できる
  • 可能性を諦めずいろいろな道を探ろう

病院の患者さんや職員のメンタルケアを行う

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください

主には病院の神経内科でもの忘れ外来を担当し、認知症の方の神経心理検査(もの忘れの程度を測る検査)を行っています。また、病院の全ての科の外来・入院患者さんのメンタルケアも必要に応じて行っています。特に末期がん患者さんの緩和ケアの一環として精神的なケアを行うことが多いです。
もう一つの仕事として病院職員のストレスマネジメントをしています。問診票のようなものを使って定期的にストレスチェックを行ったり、職員からの個別の相談に乗ることもあります。職場内のストレスは大抵は仲間内で解決されるものですが、時には解決しきれなかったり、小さなことでも言いにくいという場合もあります。向こうから相談がなくても、私から見て受診したほうが良いのではと思う人がいれば声をかけることもあります。

<一日のスケジュール>
9:00 出勤、担当患者さんのカルテ確認
午前中 認知症外来
12:00 昼食
午後 認知症外来、検査レポートのまとめ作業、担当患者さんや職員のメンタルケア
18:00 退勤


Q2. どんなときに仕事の楽しさ・やりがいを感じますか?

しんどいことを抱えている患者さんのお話を聞くことで「楽になった」と言っていただけるとうれしいですね。病院では医師・看護師・リハビリスタッフなどさまざまな職員が患者さんのケアにあたっていますので、チームの成果として喜びを感じます。
末期のがん患者さんのメンタルケアにおいては、患者さんのご家族との関わりも多くなります。ご本人はもちろん、ご家族のつらさを一緒に持ち合うことで少しでも楽になっていただけるとうれしいですね。


Q3. 仕事の大変さを感じるのはどんなところですか?

特にがん患者さんの思いは私自身に経験のないことなので、完全に理解することはできないと思っています。理解したいという思いを最大限に抱きつつ、でも理解しきることはできないのだろうと、自覚を持つようにしています。その上でご本人やご家族の思いにどこまで近づけるかということには常に難しさを感じます。「こうだろう」と思っていたことがまるで違うこともあります。どこまで話を聞いても聞ききれません。
患者さんの中には饒舌な方もいれば口べたな方もいらっしゃいます。私の個人的な感覚ですが、饒舌な方ほど核心に触れようとしない方がいらっしゃるように思います。そうしたときは本心を理解するのに苦労することもあります。

中学生の頃から人の心に興味があった

Q4. どのようなきっかけでこのお仕事に就きましたか?

中学生の頃から人の心に興味があり、将来はカウンセラーになりたいと漠然と思っていました。当時から友達の話を聞くことが多く、つらいことがあって学校に来られなくなった子も身近にいましたので、「心ってすごいな」と単純に思っていたことを覚えています。

心理系の仕事がしたくて臨床心理士の資格取得を目指したのですが、私の時代は4年制の大学を出た後、5年間の臨床経験を積んで試験に受かれば良かったので(*)、大学卒業後に病院の精神科に5年勤務したところで試験を受け、合格しました。その後は企業でのストレスマネジメントの仕事を経て今の職場に転職しました。

* 現在は協会の指定大学院を修了するなどの条件を満たすことで受験資格が得られます。


Q5. 大学ではどのようなことを学びましたか?

文学部の人間学科で心理学を専攻しました。基礎心理学の全般を学びましたが、特に中心的に学んだのが「行動科学」という動物の基礎的な行動学です。卒業論文の研究ではネズミを使った実験を行いました。エサをもらえる走路・もらえない走路を覚えさせて、どういう条件のときにうまくいき、どういう条件が成功を阻害するのか研究しました。
動物は単純に良いことがあればうれしいし、ご褒美があるとやる気が強化されます。それは人間も同じなんです。「これができなくて困っている」「こうしたいのにうまくできない」という悩みがあった場合、「じゃあどんな良いことを用意すればいいか」「どんな嫌なことが阻害要因になっているのか」と考えていくことが解決につながります。今の心理学はそうした認知行動療法が主流なので、大学時代に学んだことは今の仕事の基礎になっています。
また、大学ではいろいろな地方から来た人たちと仲良くなりました。友達の興味のある分野に興味が広がっていったので、世界が一気に広くなったように感じました。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢や経験したことが、現在のお仕事につながっていると感じることはありますか?

高校時代から人に相談されることが多く、心に対する興味は強かったですね。心理学を題材にしたミステリー小説もよく読んでいました。地元は愛媛の田舎でインターネットもない時代だったのですが、本をひたすら読むことが世界を知ることにつながりました。
中学から続けていたソフトボール部の活動にも打ち込んでいました。本ばかり読んでいても世の中を知らない人間になってしまっていたと思うので、何も考えずに体を動かすことの両方をしていたことが良かったのだろうと思います。

理解したい気持ちと理解しきれない自覚を持つこと

Q7. どういう人がこの仕事に向いていると思いますか?

「人の気持ちを理解したい」という気持ちと「完全に理解することはできない」という自覚を持てる人。「分かった!」「理解できてる!」ということにのめり込む人には向いていないと思います。人への興味も必須です。冷静であることも大事ですが、冷静すぎてどうでもよくなる人では悩んでいる人の力になれませんから。
人の心を受け止める仕事はタフでないとできないと思うかもしれませんが、タフすぎても人の痛みが分からないことにつながりますし、どちらかと言えば頭・心のエネルギーを使う仕事なので体力が必要というわけでもありません。それにタフな人ほど自分が疲れていることに気づかず突っ走ってしまうことがあるので、少し体が弱いくらいの人に向いているかもしれませんね(笑)。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

私は中学生の頃から興味のあったことがたまたま仕事になりました。それもありがたい一つの形だと思いますが、それが全てではないと思います。もしかしたら気づかずに捨てた選択肢があったかもしれません。高校生のうちは、まだ夢や目標が定まらなくてもいいと思います。むしろ一つに決めて他を全く考えないより、自分の可能性を諦めずにいろいろな道を探ったほうが良いのではないかと思います。特に今は10年後がどうなっているか分からない世の中ですからね。



心理を扱う職にはさまざまなものがあり、ストレスマネジメント士の仕事も病院だけでなく学校や行政、司法などさまざまな活躍の場があるようです。臨床心理士や2017年に誕生予定の国家資格である公認心理師など信頼のある資格を取っておくと、より広く活躍の場が得られるようです。


【profile】金沢西病院 ストレスマネジメント士 Yさん
http://www.knh.or.jp

この記事のテーマ
医療・歯科・看護・リハビリ」を解説

医師とともにチーム医療の一員として、高度な知識と技術をもって患者に医療技術を施すスペシャリストを育成します。医療の高度化に伴い、呼吸器、透析装置、放射線治療などの医療・検査機器の技師が現場で不可欠になってきました。専門的な技術や資格を要する職業のため、授業では基礎知識から医療現場での実践能力にいたるまで、段階的に学びます。

「医療・歯科・看護・リハビリ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「ストレスマネジメント士」
はこんな仕事です

ストレスから逃れるよりも上手に付き合う方法を助言、指導する仕事。自らのストレスをよく把握した上で、ポジティブな対処方法を選択するという考え方が基本となる。たとえば自分がストレスを感じるのはどのような状況なのかを思い起こしてパターンを再認識することからアドバイスを行う。また、リラックスしている状況についてもパターンを再認識させて、ストレスを感じてもそのいずれかを選択することでストレスを乗り越える対処法をアドバイスする。必須資格はなく、民間の養成講座などで学んで就業するのが一般的。

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