【シゴトを知ろう】臨床検査技師 ~番外編~

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

【シゴトを知ろう】臨床検査技師 ~番外編~

2017.05.26

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】臨床検査技師 ~番外編~

子どものころから顕微鏡や人体に興味を持っていた白石典子(しらいしのりこ)さん。高校受験の時に臨床検査技師の仕事を知り、「私がやりたいのはこの仕事だ!」と思ったそうです。
夢をかなえて就いた仕事に取り組む中で心がけていることや臨床検査技師の意外な素顔などについてお話を伺ったので、番外編としてご紹介します。

この記事をまとめると

  • 生化学検査、生理機能検査など、検査の種類は多岐にわたる。日々勉強が欠かせない
  • ミスが許されない仕事だからこそ、オフはしっかりリフレッシュ!
  • 共通するのは患者さんを思う気持ち。臨床検査技師同士で情報交換する機会は多い

「分からない」ことが怖い。だから常に勉強を続ける

――臨床検査技師の仕事に就いてから、どのような検査を担当されてきたのでしょうか?

最初は、生化学検査(検体検査)をする部署で血清(血液を凝固させて遠心分離した上澄み)の検査をしていました。人間ドックで採血したときに調べるような肝機能や腎機能の検査がメインですね。その次は、緊急性が高い検査を行う部署にいました。その後は心電図や超音波検査などを行う生理機能検査を経て、血液学的検査(貧血や白血病の検査など)、一般検査(尿検査や便検査など)を経験し、今は再び生化学検査を担当しています。


――いろいろな検査を担当されていますが、知識を蓄えるのは大変ではないでしょうか?

とても大変ですよ(笑)。だからこそ、平日の夜に行われている勉強会や週末にある実技講習会にはできる限り行くようにしています。検査をしたのに結果が分からないことが怖いんです。医師から質問されて答えられないと信頼関係にも影響してきますし、検査の段階で見落としがあってもいけません。最終的に困るのは患者さんなので、常に勉強していますね。
例えばがんの徴候を見つけるためには、がんのときに細胞がどのような状態になっているのかを知っていなければなりません。そうした知識は実際に経験していないと分からない部分が多いので、講習会などは貴重な勉強の機会となっています。そこで得た知識の一つひとつが、自分の自信にもつながっています。

検査するだけが仕事ではない。結果を正しく読み取る力も必要

「責任は重大。勉強は大変だけどこの仕事が好きです」

「責任は重大。勉強は大変だけどこの仕事が好きです」

――検査をするのにどれぐらい時間がかかるものなのでしょうか?

検査内容によりますが、一つの検査で早いものであれば1、2分で結果が出ます。緊急検査を担当していた時は、大体10~15分くらいで複数の検査をする必要がありました。なんといっても「緊急」ですから、スピードは正確性と同じくらい大事でした。検査で患者さんや医師を待たせて手遅れになってしまってはいけませんから。
昔は手作業でやっていたことが今ではほとんど機械で自動にできるようになりましたが、あくまでも人間が機械を使って検査を行うのですから、機械に使われないように「何を目的として」「どのような検査で」「どのような結果を見るべきか」といったことを常に意識して検査をしています。


――検査をする以外にはどんな仕事がありますか?

検査をして数値を調べるだけではなく、その数値がどういう意味を持っているのかを判断して医師に伝えることも大事な仕事です。例えば、パニックデータという通常値から外れたデータが出てきたときの緊急性を判断することも、臨床検査技師の仕事の一つです。それが患者さんの状態によるものなのか、あるいは検体の取り方や扱い方に問題があったのかを見極める必要があります。これもやはり経験がものをいいますね。
医師の診断のベースとなるのは検査の結果ですから、適切な検査を行い、的確に情報を読み取り、それを正しく医師に伝えなければいけません。


――業務も勉強も大変そうですが、どのように生活のバランスを取っていますか?

確かに忙しく過ごしていますが、その分オン・オフははっきり分けています。オフのときはしっかりリフレッシュするために、趣味の時間を持ったり、適度な運動をしています。寝るだけでもある程度の疲れは取れますが、寝るだけではなく充実した時間を過ごすことで、きちんとリフレッシュできます。

でも、仕事のことは常に気にしていますね。例えば、輸血の検査などは本当にミスが許されない検査なので、そういう検査があるときは寝不足にならないよう準備しますし、お酒の飲み過ぎにも気をつけています。
また、冬はインフルエンザの検査が非常に多くなるので、そのような病原体と接触する機会がどうしても多くなります。自分が感染してしまうことがないよう、職場でも普段の生活でもしっかりと体調管理をするようにしています。

マニアックな人が多い!? 臨床検査技師の素顔とは?

検査室の中にはたくさんの機械。精度管理には細心の注意を払っている

検査室の中にはたくさんの機械。精度管理には細心の注意を払っている

――とても大変な仕事ですが、臨床検査技師にはどんな人が多いのでしょうか?

マニアックな人が多いと思います(笑)。私みたいに、血液を顕微鏡で見るのが好きという人もいますよ。仕事柄、追究することを得意としている人が多いので、マニアックになっていくんだと思います。
病院で働きたいけれど、人とコミュニケーションを取ることが苦手だから医師や看護師になるのは無理だと考えた人もいるようです。もちろんコミュニケーションが皆無なのは困りますが、研究肌の人にとっては働きやすい仕事かもしれませんね。
ただ以前は、臨床検査技師が採取できる検体は血液のみだったのですが、法律が改正され(*)2015年4月から血液以外の検体も採取できるようになりました。当院ではまだ実施していないのですが、検体採取などが臨床検査技師の業務に含まれるようになったことへの対応のために、厚生労働省が指定する講習を現在受けているところです。今後は患者さんとコミュニケーションを取る機会が増えていくことが予想されるため、コミュニケーション能力の向上はチームとしての課題でもあります。

*臨床検査技師等に関する法律の改正
https://www.jamt.or.jp/training/law/


――臨床検査技師業界の横のつながりは強いのでしょうか?

日本臨床衛生検査技師会という職能団体があり、勉強会や講習会などで意見交換を行う場はたくさんありますね。
臨床検査技師の職場は、病院だけでなく、町のクリニックや健診センター、専門的な検査センターや医療機器メーカーなどいろいろあります。自治体主催の健診イベントなどには職場を問わずさまざまな臨床検査技師が参加するので、情報交換は頻繁に行っていますし、話が聞けて楽しいですよ。やはり皆さん、患者さんのためという共通の意識を持っているので、競争みたいなものはありませんし、職場は違っても一つのコミュニティができていると思います。


「臨床検査技師にはマニアックな人が多い」と笑っておっしゃっていた白石さん。マニアックだからこそ、その知識が患者さんの治療の助けとなり、医療を支えているといえるのではないでしょうか。
知識を深めたい研究肌の人が向いているという臨床検査技師ですが、患者さんの診断に必要な情報を医師に正確に伝えるためには、伝える力も必要です。臨床検査技師の仕事に興味のある人は、自分の考えていることを相手に伝える際、感覚的ではなく論理的に、客観的なデータを用いて伝えることを今のうちから意識してみてはいかがでしょうか。


【profile】診療技術部臨床検査科係長 白石典子(しらいし のりこ)

この記事のテーマ
医療・歯科・看護・リハビリ」を解説

医師とともにチーム医療の一員として、高度な知識と技術をもって患者に医療技術を施すスペシャリストを育成します。医療の高度化に伴い、呼吸器、透析装置、放射線治療などの医療・検査機器の技師が現場で不可欠になってきました。専門的な技術や資格を要する職業のため、授業では基礎知識から医療現場での実践能力にいたるまで、段階的に学びます。

「医療・歯科・看護・リハビリ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「臨床検査技師」
はこんな仕事です

病院の検査センターなどで、病気の診断や治療の効果を知るために、さまざまな検査をする仕事。臨床検査技師が取り扱う検査は、大きく分けると2つある。血液や尿などを検査する「生化学検査(検体検査)」、測定器を使用して心電図や脳波などを調べる「生理学検査(生体検査)」がある。これらの検査でデータを取得し、医師に提供する。また、検査データを分析し、その結果を医師に伝える場合もある。製薬会社や保健所など、臨床検査技師の活躍の場は広い。

「臨床検査技師」について詳しく見る