【シゴトを知ろう】翻訳家 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】翻訳家 ~番外編~

2017.05.23

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】翻訳家 ~番外編~

主に実務翻訳と呼ばれる、パンフレットや資料など、ビジネス文書の翻訳を仕事としている兵藤真理さん。父親の仕事の関係で子どもの頃から海外を転々とする中で常用語として使っていた英語を下地に、フランス語やドイツ語を学んだそうです。今回は兵藤さんの驚きの経歴や、外国語を学ぶ上で参考になるお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 日本で行き詰まっている子は、海外に行って世界を広げてみるのもいい
  • 翻訳は語学力だけでなく、その人が培ってきたものがすごく重要
  • 英語を徹底的に学習すると、フランス語など次の言語が易しく学べる

話せる言語は日本語、英語、フランス語、ドイツ語の4カ国語

――兵藤さんのご出身はどちらですか?

父の仕事の関係で、海外で生まれて、小中学校といろんな国を転々としました。最初はイギリス、ロシアに住んでいて、中学の時、一度日本に戻るんですが、高校はフィリピンで過ごし、帰国して日本の大学に進学後、アメリカ留学しました。
大学を卒業してから、一度日本で就職したのですが、ヨーロッパに出張に行った時に懐かしくなったのと、どこかでフランス語を覚えたいという気持ちがあって、仕事を辞めフランスに語学留学しました。その後、ベルギーに行き大学院を出て、欧州委員会で研修員として働きました。次にウィーンに行き国連の薬物統制計画(UNDCP)という機関で働いて、最後はドイツに住んでから日本に帰って来ました。話せる言語は英語とフランス語とドイツ語。ロシアでは日本人学校に行っていたので、ロシア語はあまり分からないです(笑)。


――とんでもない経歴の持ち主なんですね!

だから私、日本の社会や常識からはすごく外れているんです(笑)。当時は情報もないまま、リュック一つで海外に行って冒険できた時代でした。若い子、特に日本で息苦しさを感じている子は、海外に行って世界を広げてみるのもいいと思うんですが、今は時代が時代なので、あまり無責任に勧められないところもありますよね。

翻訳は外国語よりも、日本語をたくさん知っている方が重要

――ビジネス文書の翻訳だと、専門的な知識も必要になってきますよね?

そうですね。そういう部分ではこれまでいろんな仕事を経験してきたので、それが今になって役に立っているところはありますね。例えば、小説の翻訳をするのに字面だけ訳しても、読み手に伝わる文章にならないんです。「原作にある深い部分をどれだけ理解できるか? 」が重要になってくると思うんですよね。翻訳には正解がなくて、いろんな日本語に訳すことができます。その分翻訳家のセンスの問題もあるし、その人が培ってきたものがすごく重要になってくると思います。そういう意味でも、私は一生勉強していなければいけないと思っているんです。


――語学力だけでなく、センスを磨くことや経験を重ねることも重要だと。

翻訳する時に言葉をたくさん知っていることは重要です。ですが語学力という意味では、外国語よりも日本語をたくさん知っている方が重要だと思っています。いかに語彙を持っていて、表現が豊かなのかが問われている気がするんです。翻訳と言ったら、外国語を知っていればいいと思いがちかもしれませんが、それは全然違うんだってことを、やればやるほどに思い知らされています。

日本語は独特なので、外国語を学ぶ時にハンディはすごくある

翻訳家の兵藤真理さん

翻訳家の兵藤真理さん

――普段使わない言語って、忘れてしまったりするんですか?

忘れます! ヨーロッパにいたら普段からいろんな言語が入り交っているので、そういう環境にいるとまた違うんですけど、日本ってそうじゃないですからね。また、ヨーロッパの言語はフランス語とイタリア語とポルトガル語などが近かったり、オランダ語は英語とドイツ語に近かったりします。ラテン語から派生した言語、ゲルマン語から派生した言語など、幾つかのルーツに分類されるのですが、彼らの言語は親戚同士みたいなものです。日本語はヨーロッパの言語とは全く異なる独特な言語なので、ヨーロッパの人がもう一つヨーロッパの国の言語を覚えるのと、日本人が覚えるのでは全然難易度が違うんです。


――やはり日本人が外国語を学ぶのは大変なことなんですね。

文字も発音も違うので、日本人が覚えようと思った時、ハンディはすごくあると思います。私は小さい頃に覚えた英語が下地になって、通訳学校でさらに学んで、その後にフランスに行って、現地でフランス語を学びました。英語はボキャブラリーがフランスから来ているものもたくさんあるので、自然と英語の勉強にもなりました。いろんな言葉を知っていくと似た言葉に出合った時、「こういう意味かな?」と予測ができたりするんです。だから、フランス語を学ぶことで、英語の理解が深まるということがあります。逆に英語を徹底的に学ぶと、次にフランス語を勉強しようと思った時に易しく感じると思いますよ。


子どもの頃からいろんな国を転々として育った兵藤さん。自身がさまざまな人種や言語、文化に触れてきたからこそ話せる、海外に行って自分の世界を広げることの素晴らしさをたくさん語ってくださいました。外国語や翻訳家の仕事に興味のある人は、兵藤さんの翻訳論や勉強方法も参考にしてみてはいかがでしょうか。

【profile】翻訳家 兵藤真理

この記事のテーマ
語学・国際」を解説

外国語を自在に使い、コミュニケーションを図る表現力を実践的に学びます。国際情勢などの知識、情報を収集する好奇心、語学力向上の努力が常に求められます。資格取得を目指すカリキュラムもあります。将来の仕事としては、日本語と外国語を翻訳・通訳することで双方の意志疎通の手伝いをするなど、海外との橋渡しをする職業が考えられます。

「語学・国際」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「翻訳家(ほんやくか)」
はこんな仕事です

外国語の文章を、さまざまな言語に翻訳する仕事。翻訳家としてイメージされるのが書籍や映画の字幕などの翻訳。この場合は、原文に忠実に訳すだけではなく、文章の雰囲気を生かした翻訳ができるかどうかが大きく問われる。この出版翻訳および映像翻訳のほかに産業翻訳があり、需要も大きい。産業翻訳とは、外国製の製品の説明書や契約書などのビジネス文書の翻訳のことを指す。翻訳者は一般的にフリーランスか、翻訳会社の社員のどちらかで、出版翻訳はフリーランス、産業翻訳は翻訳会社と契約するケースが多い。

「翻訳家(ほんやくか)」について詳しく見る