【シゴトを知ろう】金属・材料技術者 編

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【シゴトを知ろう】金属・材料技術者 編

2017.06.06

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】金属・材料技術者 編

皆さんが使っているスマートフォンやカメラ、プリンターなどの内部にある部品には金属で作られているものが多くあります。金属にはさまざまな材質があり強度もそれぞれ異なるため、加工しやすさも変わります。そうした金属や加工に関する知識を生かしてものづくりをサポートするのが金属・材料技術者の仕事です。スマートフォンの部品などを作る株式会社協成で金属・材料技術者として働く松原卓範さんにお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 図面通りに加工できるかどうか経験をもとに感覚で予測する必要も
  • 微細な金属加工では1~2ミクロン程度の誤差しか許されないことも
  • 部分にこだわりすぎても先に進まないので全体を見る目も必要

金属材料の特性を把握してものづくりをサポート

フォトエッチング加工で作られた部品

フォトエッチング加工で作られた部品

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください

当社ではフォトエッチングという、薬品を使って金属を化学的に腐食加工する技術を用いて、プリンターの部品や光学機器の部品、スマートフォンのカメラ部品などをメインに製造しています。
私は試作品作りのサポートを担当しており、まずはお客様からいただいた図面を確認し、当社で加工できる内容であるかを判断します。加工が難しいような場合は、寸法の公差(誤差の範囲)や材料の厚みなどの変更を提案し、調整することもあります。
受注が確定したらフォトエッチング加工に必要な原版を発注、その後製造部門が作った試作品の評価・チェックをします。
金属材料はお客様から指定があることもありますが、加工によって反りが出てしまうことなどを考慮して、適した材料を提案することもあります。基本的にはさびにくいステンレスや柔らかく加工しやすい銅を扱うことが多いのですが、お客様からの要望を受けてアルミニウムや合金などの変わった金属で試すこともあります。

<一日のスケジュール>
8:00 出社
午前中 営業部門からのメール確認、生産状況の確認、打ち合わせなど
12:00 昼食
午後 図面チェック、寸法評価、原版手配、問い合わせ対応など
20:00 退勤


Q2. どんなときに仕事の楽しさ・やりがいを感じますか?

一番はいただいた図面の規格通りに加工でき、お客様の要望が叶えられたときです。難しい形状の加工をする際は原版の調整の仕方次第で結果が変わりますので、うまく調整できて成功したときはうれしいです。自分の感覚で材料がどのように加工されていくか予測を立てて調整する部分もあるため、過去の経験と実績が役に立ちます。


Q3. 仕事の大変さを感じるのはどんなところですか?

毎日新しい案件に対応しなければいけなくて、スピード感も求められることに大変さを感じることはあります。改良の案件なら比較的スムーズなのですが、全く新しいものを作るときは確認することや考えることも増えます。お客様からいただいた図面は必ずしも正確なものでないこともあります。1~2ミクロン程度の誤差しか許されない中で、そうした細かい補正作業に苦労することもあります。

バラエティに富んだ高校時代の経験が今に影響している

Q4. どのようなきっかけでこのお仕事に就きましたか?

前職はコピー機のメンテナンスの仕事をしていましたが、学生時代から機械やものづくりの勉強をしてきたので、ものづくりの仕事がしたいと思って今の会社に転職しました。フォトエッチングは光を当てて現像するという写真の原理を応用したもので、以前扱っていたコピー機の原理にも似ているので理解は早かったです。入社してからは技術開発、品質保証、検査、タイ工場勤務などさまざまな経験を経て今に至ります。


Q5. 大学ではどのようなことを学びましたか?

機械システム工学科で、数学・物理・金属材料などの基礎を学びました。金属の種類によって加工に必要な力がどのくらい違うかということも勉強しました。当社は薬品を使って化学的に金属を溶かして加工していますが、一般的には旋盤(せんばん)という機械で物理的に削って加工することも多く、旋盤を使って図面通りに加工する技術も学びました。

もともと大学に進学できるとは思っていなかったのですが、高校時代にいろいろな資格を取っていたおかげでAO入試で合格することができました。一般入試で受かった人との差もありましたし、4年で卒業できる人は半数しかいないという厳しさだったので必死に勉強しました。大学時代の思い出は勉強しかありませんね……。でも大学に行っても遊んでしまうなら働いたほうがいいと思っていましたし、高い学費を払って通うなら勉強を目的にしようと思って4年間頑張りました。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢や経験したことが、現在のお仕事につながっていると感じることはありますか?

何か変わった経験をしたいなと思い、普通科ではなく総合学科という、必修科目以外は好きな授業を選べる高校に通いました。当時からものづくりに興味があったので総合学科の中でも工業コースを選びましたが、文書処理・コンピューター処理・ガス、アーク溶接・農業などの授業も取り、興味を持ったことに幅広くチャレンジしました。特に農業の授業で、自分で作ったナスやトウモロコシなどの野菜を獲ってそのまま食べたときのおいしさは忘れられません。何かを作り出すことの楽しさを感じた原体験でしたね。この頃の経験が今の人生に最も大きな影響を与えていると感じています。

やりたいと思ったことは学生のうちにチャレンジしたほうがいい

Q7. どういう人がこの仕事に向いていると思いますか?

フォトエッチングで金属を加工する際の図面はとても細かく、そもそも実現が無理ではないかと思われる図面が来ることもありますが、納期もあるためずっと悩んでいても仕方がなく、やってみるしかない時もあります。やっていく中で可能性を見つけ、その可能性になるべく近づけていくのですが、こだわりすぎても先に進みません。
そのため、物事を全体で捉え、割り切るところは割り切れるような人に向いていると思います。あとは、一つひとつももちろん大事ですが、状況を外から見ることができるような客観的な視点と柔軟な発想も必要なので、何事も決めつけずに多面的に考えられる人に向いていると思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

私は学生時代にもっといろいろなことにチャレンジすれば良かったと思っています。仕事のための勉強は就職してからでもできますが、それ以外の幅広い経験は自分からチャレンジしないと得られません。海外に行ったり、ボランティアに励んだり、そうした時間が社会人になるとなかなか取れません。お金を生み出さないといけないという責任も出てきますので、仕事以外の部分に意識を割くことも難しくなります。やりたいことがあればなるべく学生時代にやっておいたほうがいいと思います。新しいことにチャレンジするには勇気も要りますが、社会人になってその経験は必ずプラスになります。お金がなくてもできることはたくさんあります。時間をぜひ有効に使ってください。



高校時代からいろいろなことにチャレンジしてきた松原さんでも、今振り返ると「もっとチャレンジできた」と思うそうです。学生時代は時間の面でも精神的な面でも社会人に比べて余裕があるといえます。やれることはやり尽くしたといえる学生時代を送れるといいですね。


【profile】株式会社協成 技術開発課 課長 松原卓範
http://www.kyoseiltd.co.jp

この記事のテーマ
機械・電気・化学」を解説

製品を効率よく大量に生産する機械の製造・操作・保守に関わったり、電気、石油やガスなどのエネルギーを安定かつ安全に供給する設備を運営・管理したりするための知識や技術を身につけます。機械や電気、化学物質を取り扱う資格取得を目指すカリキュラムが中心。危険物を扱うことも多いため、仕事への注意力や慎重さも身につける必要があります。

「機械・電気・化学」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「金属・材料技術者」
はこんな仕事です

製品の製造に必要な鉄・銅・ステンレス・アルミなどの金属、半導体やセラミックの技術や新素材を開発したり、製造現場での新しい加工技術を発案し、役立たせることが仕事。具体的には、機械を製造するときに用いる金属の形状・材質・強度など、設計者のニーズを聞き、各材料の長所と短所から最も合致する素材を選び、必要な専門知識を提供し、開発を支援する。また、採算性も考慮した材料調達を行う必要がある。

「金属・材料技術者」について詳しく見る