【シゴトを知ろう】パーカッショニスト ~番外編~

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【シゴトを知ろう】パーカッショニスト ~番外編~

2017.05.10

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】パーカッショニスト ~番外編~

古い歴史を持つパーカッション(打楽器群)。ラテン楽器を中心にさまざまな打楽器を扱うパーカッショニストの安井希久子さんは、音楽大学を卒業後にフリーランスで活動を開始し、軌道に乗るまでは苦労もあったようです。そんな安井さんに音楽の道を目指す高校生へのアドバイスや、衝撃的な“パーカッショニストあるある”などのお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • いいこともくじけることもあるが、努力し続けることでプラスが少しずつ増える
  • 人とのつながりから仕事が生まれる。自分の存在をマメにアピールすることが大事
  • 音楽の道を目指すなら生の演奏を聴きに行くこと

いいことは少しずつ増えていく

――ミュージシャンになるという夢を叶えるには明るく前向きな性格であることも大切なようですが、安井さんはくじけそうになったこともありますか?

ありますよ! いいことがあれば同じだけくじけることもあります。でも何でも努力し続けていればプラスが少しずつ増え、それがプラスのままキープされていくと思います。嫌なことがあっても、その分いいことがあるという気持ちでいることが大切です。それに貧乏を経験しないとお金のありがたみが分からないように、落ちてみないと楽しいことも分かりませんから、くじけるのも悪いことではありません。


――若い頃は苦労もされたそうですが、どのような経緯で活動の場を増やしていったのでしょうか

音楽大学を出た後は先生を探して弟子入りし、コンガというキューバの打楽器を習いました。同時期に大学のスタッフに劇団の仕事を紹介してもらい、1年くらいは劇団員としてアフリカのマリンバや太鼓などのアフリカ音楽を使ったミュージカルの演奏をしていました。ライブ活動も始めていましたが収入が1日数千円という日もあり、劇団とそれだけでは食べていけずアルバイトもしていました。

初めて大きなライブの仕事をしたのは20代後半の頃。渋谷公会堂でのことでしたが、小さなライブハウスとは全く勝手が違い、サウンドチェックの際もどう指示をしていいか分からなくてガチガチに緊張していました(笑)。その後、何年かサポートさせていただいたあるアーティストさんとの仕事が一番の転機になりましたね。演劇と音楽をミックスさせたチャレンジングな全国ツアーにも参加させてもらい、学ぶことが多かったです。

続けていくうちに周りがいなくなっていった

撮影:岡部直実

撮影:岡部直実

――パーカッショニストになるにはどうしたらいいのでしょうか

私のようにジャズ・ポップス分野のパーカッショニストを目指すなら、最近はジャズ科やポップス科のある音楽大学や専門学校もあるので、技術を学ぶことはできます。でも学校が仕事をあっせんしてくれるわけではありません。好きな先生を見つけてくっついて歩き、積極的にアドバイスをもらうことが大切です。できれば弟子入りして個人指導を受けると良いでしょう。ライブを手伝うことでセッティングの勉強もできますし、人脈も広がります。
仕事の生まれ方について言うと、やはり人とのつながりが大事です。パーカッショニストはサンバやサルサなど、その民族音楽の愛好家同士で固まる傾向があります。でもプロとして活動していくならいろいろなことに興味を持って「外」に出ることも大切です。誰かとつながることで、「今度のライブに出てみない?」という機会が生まれます。


――続けていくうちに周りのライバルたちがいなくなっていったというお話がありましたが、それを感じたのは何歳くらいのことでしたか?

二段階ありましたね。弟子入りするにも、いろんなライブを観に行って、先生を探すことから始めないといけないのですが、第一段階ではそれがしやすい関東在住の人に絞られていきました。頼れる実家がある人も有利です。実際に30歳くらいのときに周りに残っていたミュージシャンは関東出身の方や実家が裕福な方が多かったですね。でも35歳くらいになると本当に実力のある人だけが残るようになったのか、地方出身の方に会うことも増え、そうした偏りはなくなっていったように思います。商業的なライブでは女性ミュージシャンは若さや容姿が重視されることも多く、ちょうどその年齢の頃にふるいにかけられるのかもしれません。

初めて目にするものは叩きたくなってしまう

――職業病のようなものもあるのでしょうか

知らないうちに手や足が動いてしまう癖はあります。リズムを取ってしまうんですね。ミュージシャンはみんなそうだと思います。あとは、さすがにお箸で茶碗を叩いたりするのは子どもの頃に卒業しましたが(笑)、植物など今まで見たことのないものに触れたときは「叩いたらどんな音がするんだろう?」と興味をそそられます。自然のものっていい音がするんですよ。先日もお店で売っていた竹の器を叩いてみたらいい音がしたので、必要ないのに買ってしまいました(笑)。


――ミュージシャン同士の横のつながりはありますか?

打楽器アンサンブルのステージもあるのでパーカッショニスト同士のつながりも大切ですが、同じ楽器で固まっていても仕事の取り合いになるので……普段は他の楽器の方と集まることが多いですね。人のつながりから仕事が生まれるため、そうした集まりにはよく参加します。飲み会でたまたま隣にいた方とFacebookでつながり、2年後に仕事の依頼をいただいたこともあります。いろいろな場にマメに顔を出し自分の存在をアピールすることが大切です。


――音楽の道を目指す高校生が今のうちからしておくといいことはありますか?

音楽をやっている人なら、生の演奏を聴きに行くことが絶対に大事です。生のものはYouTubeとは全く違いますよ。音だけでなく目に見えるものも違います。音楽を学んでいる学生さんでも、そのことを分かっているはずなのに聴きに行かない人が意外と多いようです。そこで行く人と行かない人で将来が分かれると思います。寝る間も惜しまず勉強や練習に励むことも大切ですが、視野を広く持つには遊び心も大切です。特に芸術方面を目指すならそうしたことも意識してください。



演奏家の中でも特に明るく自由なイメージのあるパーカッショニストの皆さん。でもライバルが辞めていく中で残る人というのはストイックに練習に励み、営業活動も欠かさない、影の努力を続けられる人たちが多いようです。その上でどんなことも楽しむ前向きな気持ちを持ち続けることで、プラスを呼び込む好循環を生み出せるようですね。


【profile】パーカッショニスト 安井希久子
公式サイト:https://kikyy.jimdo.com
Blog:http://ameblo.jp/kikyy/
Twitter:https://twitter.com/kikumarukikyy

【記事トップ画像】撮影:岡部直実

この記事のテーマ
音楽・イベント」を解説

エンターテイメントを作り出すため、職種に応じた専門知識や技術を学び、作品制作や企画立案のスキル、表現力を磨きます。音楽制作では、作詞・作曲・編曲などの楽曲づくりのほか、レコーディングやライブでの音響機器の操作を学びます。舞台制作では、演劇やダンスなどの演出のほか、舞台装置の使い方を学びます。楽器の製作・修理もこの分野です。

「音楽・イベント」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「パーカッショニスト」
はこんな仕事です

ドラム以外のさまざまな打楽器を演奏する人。クラシック楽団やラテン系バンドで活躍する。ドラマーが刻む一定のリズムに、多彩なリズム感を加えるパーカッショニストは複数の打楽器を操る。クラシックならばティンパニ、シンバルなど。ラテン系ならばスチールバン、コンガ、マラカスなど。安定したリズム感や持久力はもちろん必須だが、マリンバなどのように音階のある楽器にはさらに高い演奏力が求められる。一曲中にいくつもの楽器を使い分けたり、ここぞという一打を決めたりする場面も多いので、リズムをキープしながらも曲やバンド全体を冷静に見渡せる目も必要である。

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