【シゴトを知ろう】パーカッショニスト 編

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【シゴトを知ろう】パーカッショニスト 編

2017.05.10

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】パーカッショニスト 編

さまざまな打楽器を操り、曲のリズムに彩りを与えるパーカッショニスト。安井希久子さんはクラシック音楽からラテンやアフリカなどの民族音楽まで、幅広い打楽器演奏の経験があり、それらをミックスした独自のスタイルで活躍されています。中学生の頃から抱いていたパーカッショニストになりたいという夢が現実的になったのは高校生のときだったそうですが、どんなきっかけがあったのでしょうか。

この記事をまとめると

  • 打楽器は音楽の根源にあるもので種類もさまざま
  • ミュージシャンになるなら“しつこい性格”であることが大事
  • 若い頃に苦労した分、大人になったときに余裕が出てくる

国の数だけ太鼓がある

撮影:烏賀陽弘道

撮影:烏賀陽弘道

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください

パーカッションは日本語では打楽器群と言い、さまざまな種類のものがあります。演奏する曲のジャンルや奏者のこだわりによって使う楽器もセッティングも全く異なります。クラシックのオーケストラで活躍するパーカッショニストもいますし、私のようにジャズやポップスの分野で活動する人もいます。私はラテンやアフリカのパーカッションを主に使いますが、サルサが好きでキューバの楽器のみを使う人もいますし、サンバが好きでブラジルの楽器のみを使う人もいます。大きくはその3つに分かれますが、インド系やアラブ系などのディープな分野もあります。日本のお囃子(はやし)もそうですが、音楽はもともと太鼓と歌と踊りから始まっているので、国の数だけ太鼓があるんです。クラシックのパーカッショニストは事務所に所属する方が多いと思いますが、私はフリーランスでさまざまなライブやレコーディング、演劇の舞台などで演奏をしています。

<一日のスケジュール> ※ライブの日の一例
9:00 起床、準備(譜面チェック、衣装・楽器の準備など)
14:00 車で出発
16:00 ライブハウスに到着、セッティング開始
16:30 サウンドチェック
17:00 リハーサル
19:00 開演
22:00 終演、お客さんとお話
22:30 片付け
24:00 帰宅


Q2. どんなときに仕事の楽しさ・やりがいを感じますか?

ライブでお客さんが喜んでくれることが一番ですね。一度ステージの上を経験してしまうとそれ以上のものはありません。お客さんが元気になることで私たちも元気づけられます。狭い会場であれば顔も見えますし、広い会場でも広いところほどお客さんは声を出しますので(笑)、反応が分かります。レコーディングのように音を重ねていく作業もおもしろいのですが、ライブは生ものであり「その場限り」というところにおもしろさがあります。


Q3. 仕事の大変さを感じるのはどんなところですか?

リアルな話をすれば収入の波があるところです。2011年の東日本大震災のときは自粛が続いてライブの仕事がなくなりました。パーカッションは主役になる楽器ではないため、基本的には依頼がないと仕事ができません。なるべく外に出て顔を見せたり、インターネットを通して情報発信するなどの営業活動も大切です。フリーランスは全て自分でやらなければいけないのでスリリングではあります。そのスリルを楽しめる方でないと大変かもしれません。

憧れのバンドのライブをきっかけに夢が芽生えた

Q4. どのようなきっかけでこのお仕事に就きましたか?

きっかけは中学生の頃に「G-クレフ」というインストゥルメンタル(歌のない楽曲)のバンドに憧れたことでした。姉から勧められてCDを聴いているうちに好きになりライブにも行ったのですが、ステージにずらりと並べた楽器を楽しそうに演奏しているパーカッショニストを見て「あれがやりたい!」と思ったんです。中学2年生のときでした。それからドラムスクールに通い、打楽器が優秀な吹奏楽部のある高校に入り、その後音楽大学を出てフリーランスのパーカッショニストになりました。


Q5. 大学ではどのようなことを学びましたか?

音楽大学の打楽器科で学びました。今はジャズやポップスを学べる学校もありますが、当時の音大はクラシックが中心でした。音楽漬けになろうと思えばなれる環境でしたが、私の通った大学はそこまでストイックな雰囲気ではありませんでした。そのため、スタジオも空いていることが多く楽器もそろっていたので、友達と集まって自由に演奏やレコーディングを楽しんでいました。恵まれた環境だったなと思います。私は現在ラテンパーカッションを中心にしつつ、さまざまな打楽器を取り入れたオリジナルのスタイルを強みにしているので、このときにクラシックの打楽器について深く学べたことは良い経験になりました。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢や経験したことが、現在のお仕事につながっていると感じることはありますか?

私の通った高校の音楽の先生であり吹奏楽部の顧問は、音楽大学の打楽器科を出ていた人だったのですが、それを前もってリサーチした上でその高校を選びました。打楽器の専門家がいたおかげでマリンバやビブラフォン、ティンパニ、大太鼓、小太鼓などのクラシック音楽の打楽器はもちろん、ラテン音楽の打楽器に至るまで、あらゆる打楽器を演奏することができました。
当時からパーカッショニストになりたいという夢はひそかに抱いていたものの、そのときは夢でしかなく、親にもいえないくらいでした。現実味を帯びたのは担任の先生との二者面談でのことでした。美術の先生で芸術に理解がある人だったので、私が「音楽をやりたい」とポロッと言ったら、「それはとことんやんなきゃダメだよ!」と熱く返してくれたんです。それから音楽の先生に、個人指導をしてくれる先生や合宿先を紹介していただいて道が開けていきました。言ってみるものですね。口にすることによって、意外と周りの人が助けてくれて実現できるものなのだなと思います。

変なところに執着する人が多い

撮影:岡部直実

撮影:岡部直実

Q7. どういう人がこの仕事に向いていると思いますか?

ミュージシャンになるという夢を叶えるには、ライバルも多いのでしつこい性格でないといけませんし、「何とかなるや」と楽天的に考えることも大切です。パーカッショニストに限定すれば、荷物が重く筋力も必要なのでたくましい人に向いているかもしれません(笑)。叩くことが一番の筋トレになるのですが、楽器の種類や出したい音によって、どの筋肉をどう動かせばよいのか独自に研究することも大切なので、変なところに執着する人が多い気がします(笑)。私もツボにはまるととことん調べたくなる性分で、ボクサーの筋力の使い方を参考に独自のウォーミングアップ術を編み出しました。地道な努力を続けられる人であることも大切です。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

私は大学も二浪し、結局併願校に入学したので、第一志望の大学に入った友達を見て劣等感を抱くこともありました。でもその後の人生は自分次第で変えられます。私は優秀ではなかったけれどしつこい性格ではあったんです(笑)。楽しみながら「続けていたこと」で周りの人がだんだんいなくなっても、残ることができました。若い頃に苦労した分、大人になってからは余裕が出てきました。人の苦労が分かるぶん、心が豊かになったと感じます。もしかしたら最初から優秀だったら分からなかったことかもしれません。
皆さんも本当にやりたいと思ったことがあれば諦めないで続けてください。そうすれば必ず何かが生まれます。何も生まれなかったとしても会社や人のせいにしないでください。自分で何かを作り出すこともできるのですから。それは音楽だけでなくどの仕事でもいえることだと思います。



希望通りに進学できなかったとしても、そこからどう挽回するかは自分次第。むしろそれをバネにコツコツと努力を続けることで夢を叶える人もいます。夢を公言して周りを巻き込むことで、大きく実現に近づくことができるというお話も参考になりますね。


【profile】パーカッショニスト 安井希久子
公式サイト:https://kikyy.jimdo.com
Blog:http://ameblo.jp/kikyy/
Twitter:https://twitter.com/kikumarukikyy

【記事トップ画像】撮影:岡部直実

この記事のテーマ
音楽・イベント」を解説

エンターテイメントを作り出すため、職種に応じた専門知識や技術を学び、作品制作や企画立案のスキル、表現力を磨きます。音楽制作では、作詞・作曲・編曲などの楽曲づくりのほか、レコーディングやライブでの音響機器の操作を学びます。舞台制作では、演劇やダンスなどの演出のほか、舞台装置の使い方を学びます。楽器の製作・修理もこの分野です。

「音楽・イベント」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「パーカッショニスト」
はこんな仕事です

ドラム以外のさまざまな打楽器を演奏する人。クラシック楽団やラテン系バンドで活躍する。ドラマーが刻む一定のリズムに、多彩なリズム感を加えるパーカッショニストは複数の打楽器を操る。クラシックならばティンパニ、シンバルなど。ラテン系ならばスチールバン、コンガ、マラカスなど。安定したリズム感や持久力はもちろん必須だが、マリンバなどのように音階のある楽器にはさらに高い演奏力が求められる。一曲中にいくつもの楽器を使い分けたり、ここぞという一打を決めたりする場面も多いので、リズムをキープしながらも曲やバンド全体を冷静に見渡せる目も必要である。

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