【シゴトを知ろう】インダストリアルエンジニア ~番外編~

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【シゴトを知ろう】インダストリアルエンジニア ~番外編~

2017.06.02

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】インダストリアルエンジニア ~番外編~

ものづくりの分野で改善や効率化を図るインダストリアルエンジニア。フォトエッチングという技術を使ってスマートフォン部品などを作っている株式会社協成の宮澤和弘さんは、工場長としてその役割を担っています。普段は従業員の悩みを聞くことの多い宮澤さんの心のうちを伺いました。

この記事をまとめると

  • 人の話を聞くために必要なのはテクニックではなく心
  • 人間関係のトラブル防止や適材適所のための人員配置を考えるのも仕事
  • 現場把握のためには見るだけでなく実際にやってみることも大事

プライベートでもいろいろなものを改善してしまう

――工場でさまざまな改善にあたっていると、プライベートでも改善マニアになってしまうことはありますか?

ありますね。もともと機械のことは大学で学んでいましたが、この会社に入ってからは電気系の設備のいじり方も学べたので、いろいろなことを自力でできるようになりました。例えば自宅の給湯器の性能を改良したくて、コンプレッサーを自分で交換したこともあります。業者向けに販売されているものを通販で見つけて買ったのですが、宅配便で届いたときはあまりの重さに驚きました(笑)。

車もよくいじっています。カーナビやバックカメラ、バックモニターは自分で取り付けましたが、いじっているうちにルームランプがつかなくなったので、マップランプ(運転席などの上についたランプ)をルームランプ代わりにしてドアオープンと連動してつくような基盤を自分で作って取り付けました。車屋さんでもそこまではやらないという内容です(笑)。


――従業員の皆さんの悩みを聞くのも大切なお仕事とのことですが、話を聞き出すテクニックのようなものはありますか?

テクニックは特になく、性格なんじゃないかなと思います。そういったハウツー本も読んだことがありません。どうしたらその人のために、周りのために、会社のためになるのか、いろいろな目線で考えて答えることを心がけています。


――従業員の皆さんからはどんな相談事が多いのでしょうか

人間関係の悩みが多いですね。何とかしてほしいと思って相談してくるのでしょうが、人の性格は変えられませんので何とかなるものではありません(笑)。ただ、人間関係のこじれは思い違いに端を発していることが多いので、「そういう意味じゃなかったのでは?」とアドバイスしたり、三者で話したり、部署の全員で話すことで解決できることもあります。一方の話だけではなく、関係者全員の話を聞いて本当のところを把握するようにしています。また、そうした問題が起こらないような人員配置を考えるのも工場長の仕事です。


――工場長の悩みは誰に相談するのでしょうか?

愚痴を聞いてくれる人なら年上・年下に限らず社内にたくさんいますよ。普段は相談を受けるほうなので、たまにはそうしたガス抜きも必要です(笑)。

緊急対応も求められる責任の大きなポジション

――工場で何かあったら休みの日でも呼び出されることがあるのでしょうか

緊急出勤はたまにありますね。私はタイ工場の生産管理も監督しているのですが、昨年は夏休み中に営業担当から電話が掛かってきて、「2日後にお客様がタイ工場を視察したいらしいのですがどうしましょうか」と言われ、「行きましょうか……?」と言ったら、「お願いします」と言われてしまい……(笑)、旅行先から1人で新幹線に乗って帰り、その日の夜の便でタイに入りました。でもお客様に感謝していただいたので良かったです。もちろん、うちが原因で起きたトラブルであれば問答無用で迅速に対応しなければいけません。


――無駄を省く工夫やアイデアはどのように思いつくのですか?

普段から工場内を見回っていますが、見るだけでなく実際にやってみることも大事です。最近はその時間をあまり取れていませんが、これまで工場でいろいろな仕事を担当してきましたので、やりづらい部分の把握はできているんです。あそこはこうすべきだというアイデアは頭の中にたくさんあり、それに一つひとつ取り組んでいます。改善コンサルタントのような人の話を聞く機会もあり、コンマ何秒の単位で作業時間を短くする話や、効率的な物の配置の仕方などの話は参考になりますね。


――自分自身の仕事の質を高めるために何かしていることはありますか?

特別なことはしていませんが、トラブルを改善するために一番大切なのは、現場の状況を正確に把握することです。必ず自分の目で見て、どんなルールで、どんな設備で、どんな作業をしているのかを確認しています。現場ではそうしたことが自分の知らないところで変わっていくことが多々あるため、日々現場を見回ることがやはり大切です。

――インダストリアルエンジニアとしてのキャリアは他の業種でも生かせるのでしょうか

通用するかどうかは別として、ジャンルは固定されない仕事だと思います。今うちの工場にいる品質保証部門の担当者も以前は自動車業界にいた人で、改善のエキスパートとして活躍しています。ただ、うちの会社の場合は少し特殊かもしれません。車などの製造であれば不良の原因はハッキリ特定できることが多いと思うのですが、うちのように化学反応を使って作る精密部品の場合、品質トラブルの原因究明は簡単ではありません。不良をゼロにすることはもちろん目指していますが、ハードルはかなり高いです。一定数の不良が出ることを見越して作り、厳密なチェックを経て良品だけを出荷していくという製造スタイルであり、そこが一般の製造業と少し違うところですね。

――仕事で転機となった出来事はありますか?

おととしから社長が代わり、現場の人間もより経営意識を持って仕事に取り組む体制になりました。それが最近では大きな転機ですね。これまでは経営陣が決めたことを実行することに集中していましたが、今は会社全体の数字を把握して、どうしていくかを自分でも判断していかないといけません。新体制になってから勢いが出てきたというか、社員の仕事への取り組み方がいい方向に変わっていることを実感しています。



宮澤さんの会社でも手がけているスマートフォン部品は、「より小さく・より薄く・より高機能に」というメーカーからの厳しい要求がある上に、ライバル企業が世界中にいるという熾烈(しれつ)な市場です。常にクオリティとコストの改善が求められる中でインダストリアルエンジニアの果たす役割は大きく、大きなやりがいの得られる仕事のようです。


【profile】株式会社協成 取締役工場長 宮澤和弘
http://www.kyoseiltd.co.jp

この記事のテーマ
機械・電気・化学」を解説

製品を効率よく大量に生産する機械の製造・操作・保守に関わったり、電気、石油やガスなどのエネルギーを安定かつ安全に供給する設備を運営・管理したりするための知識や技術を身につけます。機械や電気、化学物質を取り扱う資格取得を目指すカリキュラムが中心。危険物を扱うことも多いため、仕事への注意力や慎重さも身につける必要があります。

「機械・電気・化学」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「インダストリアルエンジニア」
はこんな仕事です

ものづくりの分野において、生産や事務作業の計画や仕組みを科学的・論理的に構築し、業務の効率化を図る仕事。製造過程や作業内容を多角的に分析し、作業方法、システムや機械の導入、人の配置、スケジュールなどを検討。コスト削減や品質向上に関する策略を考案し、企業の利益を上げることも業務の一つだ。資源や時間のムダをいかに排除できるかを常日頃から考え、それを具現化していく能力が必要。経営や生産に関する知識に加え、冷静な判断力と柔軟な思考力が仕事を成功に導くだろう。

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