【シゴトを知ろう】スポーツリハビリトレーナー 編

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

【シゴトを知ろう】スポーツリハビリトレーナー 編

2017.06.02

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】スポーツリハビリトレーナー 編

スポーツ選手がベストパフォーマンスを発揮できるようサポートするスポーツリハビリトレーナーの渡部真弘さん。渡部さんがトレーナーを務める高校の野球部は2015年の夏に甲子園で優勝したこともある強豪校ですが、その仕事を始めたのはたまたま再会した同級生がきっかけだったそうです。一体どんないきさつだったのでしょうか。

この記事をまとめると

  • トレーニング指導やケガをした選手の治療・リハビリ・メンタルケアなどを行う仕事
  • 選手と監督・コーチの間に入るのもトレーナーの大切な役割
  • 「なんでだろう?」と思える探究心のある人に向いている

リハビリは選手とトレーナーが一緒に頑張らなければいけないこと

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください

高校野球部などのチームと契約して、トレーニング指導やケガをした選手の治療やリハビリを行っています。整骨院を開業しているので一般のお客様を診ることもあります。症状によっては病院と連携して、医師の指示に応じてリハビリを行うこともあります。またチームの練習現場へ行き、選手が走ったりプレーしたりする様子を見てリハビリメニューを指示することもあります。野球部以外にも同じ高校のラグビー部、陸上部、軟式テニス部、バレー部なども見ています。その他に少年野球のチームや中学校の野球部もいくつか担当しています。

<一日のスケジュール> ※野球部の試合に帯同する日
7:00 選手の状態をチェックしテーピングなどを行う
7:15 ウォーミングアップ指導(ストレッチ・体操・ブラジル体操など)
7:45 選手各自のウォーミングアップ、全体ウォーミングアップ指導
8:00 キャッチボール中の投球フォームを観察して痛みを抱えていないかチェック、バッティングや守備練習などを観察
10:00 試合開始(午前と午後に1試合ずつ。試合中はアクシデントに備えて常にプレーを観察し、ケガなど発生した場合は応急処置を行う。またリハビリを行う選手にはリハビリメニューを処方・指導する)
16:00 アイシング、リカバリートレーニングやストレッチの指導など 
17:00 ミーティング
18:00 終了


Q2.仕事の楽しさ・やりがいを感じるのはどんなところですか?

ケガをした選手は気持ちも落ち込みます。特に高校生は気持ちの浮き沈みが激しいので、メンタルのサポートも大切です。リハビリは選手だけでなく僕らも一緒に頑張らないといけないことなので気持ちが入りますね。ただその分ケガをした選手が復帰して活躍してくれると喜びもひとしおです。


Q3. 逆に仕事で大変さを感じるのはどんなところですか?

一度にケガ人がたくさん出てしまったときです。それぞれのケガの場所や種類、度合いによって必要なリハビリは変わりますので対応が大変です。あとはケガがなかなか治らないときは辛いですね。野球で一番治りづらいのは肩や肘の投球障害なのですが、慢性化しやすく、原因が股関節の動きや肋骨の周辺の状態にまで及ぶので一筋縄ではいきません。また選手がリハビリメニューをこなしていなかったり、間違ったやり方でトレーニングすることでケガを悪化させてしまう場合もあり、指導が行き届かない大変さもあります。

選手と監督・コーチの間に入るのもトレーナーの大切な役割です。監督の言うことをそのまま選手に伝えると落ち込んでしまうことがあります。傷つけないように、でも選手がちゃんと理解できるよう伝えないといけません。また選手は自分のケガのことを監督やコーチには言いづらいものです。僕が代わりに報告するのですが、医学的なことは監督やコーチには分からない部分もあるため、できるだけ噛み砕いて、かつ正確に伝える必要があります。

深刻なケガをきっかけに初めて自分の体を知ろうと思った

Q4. どのようなきっかけでその仕事に就きましたか?

高校時代に野球部で内野手をしていたのですが、2年生のときに“腰椎分離(ようついぶんり)すべり症”という障害になり、思うようにプレーができなくなってしまいました。電気を当てたりマッサージをしたり、いろいろな病院や整体院、接骨院へ行きました。“腰椎分離すべり症”はしっかりリハビリすれば野球を続けることができますが、当時は知識がなかったので、もう治らないのだろうと思って野球部を辞めてしまいました。メンタルがやられてしまったんです。どんどん落ち込んで、野球なんかやりたくないと思うようになりました。

その後、縁があって接骨院のアルバイトをすることになり、手作りの湿布を作ったり受付業務を手伝ったりしていました。まだトレーナーになることは考えていなかったのですが、院長に将来スポーツに関わる仕事がしたくて大学のスポーツ科学部への進学を考えていることを相談したところ、まずは医療系の資格を取りトレーナーの勉強をするならその後でもいいんじゃないかと言われました。そのアドバイスに納得し、柔道整復科のある専門学校へ進学しました。

柔道整復師資格を取得後、トレーナーの勉強をしているときに、たまたま中学時代の野球部の仲間と会う機会がありました。彼は高校野球の強豪校でキャプテンをやっていた人で、僕の近況を話したらその場で監督に電話をしてくれ、ケガ人がいるから早速診てほしいということに。それが今もメインで担当している野球部の仕事が決まったきっかけです。


Q5. 専門学校ではどんなことを学びましたか?

柔道整復師という「骨折」「脱臼」「ねんざ」「挫傷(ざしょう/肉離れなど)」「打撲」の5つのケガの治療・施術ができる資格を取るための学校に通いました。柔道整復学や解剖生理学・リハビリテーション・整形外科学・病理学・外科学・一般臨床医学など、医者が学ぶようなことを3年間でコンパクトに学ぶという内容でした。

一見腰痛だと思っていても実は膵臓(すいぞう)がんだったということもありますし、足が痛いという人が内科的疾患だったということもあるため、幅広く医学を学んでおく必要があるんです。実技では主に骨折と脱臼の整復法を行いました。折れたり曲がったりした骨を引っ張ったり押して正常な位置に治す方法で、この治療ができるのは医師と柔道整復師だけなんです。


Q6. 高校生のときに抱いていた夢や体験したことが、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

高校時代にケガで苦しんだことがトレーナーの仕事に興味を持つきっかけになりました。子どもの頃から野球をやっていていろんなケガをしてきましたが、時間が経てば治ってしまうことが多かったのでリハビリをしたことがありませんでした。でも高校生のときに患った腰椎分離すべり症はいくら治療しても治らなくて、深刻なケガをして初めて自分の体を知ろうと思ったんです。

このときのケガの経験は今、選手に指導するときにも生きています。すごく痛がる選手もいれば、痛みを我慢しすぎて悪化してしまう選手もいて、それを見極めることがトレーナーには大事なのですが、同じ経験をしているからこそ察しやすいこともあります。

野球を辞めたことによって新たな道が開けた

Q7. どういう人がこの仕事に向いていると思いますか?

探究心のある人です。「なんでだろう?」と思えることが大事です。例えばケガをした選手を診て「なんでこうなったのだろう」「なんで痛いんだろう」という疑問から、「なんでこの関節は左右で硬さが違うのだろう」という疑問に落とし込んでいくことが大切です。でも勉強ばかりで頭でっかちになってもいけません。選手の状況を監督に分かりやすく説明しなければいけないので、コミュニケーション力も大切です。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

高校生の頃の自分にとって、野球を辞めるということはあり得ないことでした。小学生の頃からずっとやっていて、兄弟もみんなやっているという環境でしたから。でも辞めてよかったと今は思います。「続けることが大事」とよく言いますが、必ずしもそうではないと思います。なぜなら、それがどう転ぶか分からないからです。もし続けていたら野球がすごくうまくなっていたかもしれないけど、その先に進めたかは分からないし、そのまま辞めてトレーナーの道も考えなかったかもしれません。

僕の場合は辞めたことによって新たな道が開けました。でも「もう二度と野球には関わらない」という気持ちで辞めましたが、結局は野球の現場に戻ってきて、今は野球に生かされていると感じています。一度手放したことで野球の本当の魅力に気づけたのだと思います。



ずっと続けてきたことを辞めるのは勇気がいることですが、何かを得ようとするときには何かを捨てることも必要なのかもしれません。思い切って環境を変えることで、ものの見方が変わるということもあるのかもしれませんね。


【profile】さがみが丘整骨院 院長 渡部真弘(わたなべ まさひろ)
http://sagamigaoka.com/

この記事のテーマ
健康・スポーツ」を解説

スポーツ選手のトレーニングやコンディション管理に関わる仕事と、インストラクターなどの運動指導者として心身の健康管理やスポーツの有用性を広く一般に伝える仕事に大別できます。特に一般向けは、高齢化の進展や生活習慣病の蔓延が社会問題化する中、食生活や睡眠も含めて指導できる者への需要が高まっています。授業は目指す職業により異なります。

「健康・スポーツ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「スポーツリハビリトレーナー」
はこんな仕事です

スポーツ選手がベストパフォーマンスを発揮できるようサポートする職業。トレーニング理論やリハビリの知識・技術を生かし、健康管理や栄養指導をはじめ、メンタルケア、慢性疾患に対するマッサージ、けがの応急処置などを行う。さまざまな専門能力が問われるため、複数のスポーツリハビリトレーナーが連携して選手のケアにあたる場合もある。必須となる免許はないが、日本体育協会が認定するアスレティックトレーナーや日本アスリートリハビリテーショントレーナー協会が認定するトレーナーなどの資格がある。

「スポーツリハビリトレーナー」について詳しく見る