【シゴトを知ろう】人形作家 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】人形作家 ~番外編~

2017.05.24

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】人形作家 ~番外編~

「ものづくりの仕事がしたい」という夢が捨てきれず、「義肢制作」という仕事を経て、現在の人形作家の仕事にたどり着いた佐藤さん。現在の仕事について、そして現在に生かされている過去の経験について、dwarffactory佐藤圭吾さんにお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 自然の中にある意外な発想にインスピレーションを受けることもある
  • 人体の作りを骨格から学んだことが、今もすごく役に立っている
  • 誰かに教わることも大事だけど、自分で苦労して努力することもすごく大事

キャラクターの原作者に「こういう絵が描きたかった」と言ってもらえた

人形作家のdwarffactory 佐藤圭吾さん

人形作家のdwarffactory 佐藤圭吾さん

――普段、発想を生むためのインプットの作業はどうしてるんですか?

オリジナルキャラクターに関しては、気分転換で散歩に出かけた時、自然からインスピレーションを受けることは多いですね。例えば、錆びたパイプや木の根を見て、「これはどこか顔に見えるな」という発想からキャラクターが生まれたりするんです。自然にはどうやっても敵わないというか、「こんな形ある!?」と普通は思いつかないような意外な発想があるので、それはすごく刺激になりますね。

――フィギュアの原型というのはどんな作品を手がけているんですか?

具体的には話せませんが、某人気マンガシリーズのキャラクターを作っています。そのメーカーでは、現在僕を含めて2人くらいで原型を作っていて、これまでも原型を作る人は度々変わっているのですが、作る人が変わったからといってフィギュアのテイストを変えるわけにいかないので、これまでのテイストを真似ながら、自分の個性も入れて作っています。歴史のある作品なので、ファンにも「この時代の絵が好き」というのがあって、全てのファンのニーズに答えるのは難しいですね。それでも、フィギュアを見た原作者の方に「こういう絵が描きたかったんだ」と言ってもらったことがあって、それは本当にうれしかったですね。

義肢を作っていた経験が役に立っている

――もともと、義肢を作られていたということですが、その時の経験は今も役に立っているんですか?

義肢を作っていた時は、人の体の作りを骨格からしっかり勉強して、内側を作ってから外側を作るというやり方を学びました。キャラクター制作においても、内側の骨格や筋肉を理解しないまま制作した場合、完成した作品に説得力やリアリティーが無くなってしまうんです。ですので、そのときの学んだことは今もすごく役に立っています。あとはいろんな患者さんと触れ合う経験もすごく勉強になりました。


――現在と義肢を作っていた時の違いはなんですか?

義肢はあくまで体の一部分なので、全体を作ることとはやはり違います。また、個性を出したり、自分を表現できるところも一番大きな違いですね。義肢はあくまでも患者さんのものですから、無機質であるべきで、こちらの個性を出したり意思を宿してはダメなんです。義肢を作っていた時は、患者さんにお渡しすると泣いて喜ばれる方もいて、本当に作ってよかったなと思うことも多かったです。人って、意外と他人のことなんて見ていなくて、例えば、すれ違った人の指が無かったとか、見ることはありませんよね。でも本人には、「私には指がない」という気持ちが常にあるんです。だから、自分の作った物でその人の心を癒せて、喜んでいただけるのはすごくやりがいがありましたね。

自分が生み出したキャラクターを自分だけは信じてあげたかった

絵本「モールじいさんのおひっこし」

絵本「モールじいさんのおひっこし」

――人形作家に転身したきっかけを教えてください。

2013年に「モールじいさんのおひっこし」という絵本を出版したことがきっかけです。その時、絵本製作の勉強をして、さまざまなキャラクターやアイテムを作りました。また、いろんな写真を撮って、どんな状況にも対応できるように準備を進めました。そしたら用意しすぎて、絵本に写らないアイテムが200点くらいあったんです(笑)。でも、それが次の絵本制作にも生かせると思ったときに、新たな作品への意欲が湧き、現在に至ります。


――絵本は出版されるまで、どれくらいの期間がかかったんですか?

2年くらいですね。モールじいさんを作ったのはまだ、義肢の仕事をしていた頃なんです。そこから物語にまつわるキャラやアイテムを作るのに1年かかって、物語を作って写真を撮るのに1年かかりました。出版社のあても無かったんですが、「絶対、大丈夫」という、根拠のない自信だけで作り続けました。自分の生み出したキャラクターなので、自分だけは信じてあげたいと思ったんです。そこでどんなに好きでも「俺、ここまで頑張ってきた」という努力の糧がないと、潰れてしまうことがあるというのも学びました。誰かから教わったり導いてもらうことも大事ですが、自分で努力して苦労して、知識や技術を得ていくこともすごく大事だと思います。


義肢制作の仕事をしながら、出版のあてもなく、2年かけて絵本を作り上げた佐藤さん。誰かから教えてもらうことも大事だけど、自分で努力することもすごく大事だという話は、どの仕事を目指す人でも参考になりますね。自分を信じる力の大切さを感じ取ることができました。

【profile】dwarffactory 佐藤圭吾

この記事のテーマ
デザイン・芸術・写真」を解説

デザインは、本や雑誌、広告など印刷物のデザイン、雑貨、玩具、パッケージなどの商品デザイン、伝統工芸や日用品などの装飾デザインといった分野があり、学校では専門知識や道具、機器を使いこなす技術を学びます。アートや写真を仕事にする場合、学校で基礎的な知識や技術を身につけ、学外での実践を通して経験やセンスを磨きます。

「デザイン・芸術・写真」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「人形作家」
はこんな仕事です

伝統工芸の雛人形をはじめ、西洋人形、創作人形など、さまざまな分野の人形制作を行う人を指す。手先の器用さと、ときには美術解剖学的な知識も生かされる。人形メーカーや工房に入り、指導や研修を受けながら技術を身に付ける。あるいは人形作家に弟子入りするほか、各種教室で人形作家のイロハを学ぶことも可能。経験を経て優れた技法を身に付け、販売ルートが確立されれば独立の道も開かれる。一般のメーカーや工房では、顔や衣装などパーツごとに専門が分かれていることが多いが、公募展に出展して自分の力を試すこともできる。

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