【シゴトを知ろう】ボーカルインストラクター ~番外編~

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【シゴトを知ろう】ボーカルインストラクター ~番外編~

2017.05.11

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】ボーカルインストラクター ~番外編~

指導するボーカリストそれぞれの立場に寄り添い、その人にとっての本番を重視した練習法で、たくさんのボーカリストに信頼されている西尾芳彦さん。「音楽塾ヴォイス」主宰であり、多くのアーティストを育てたプロデューサー、そしてボーカルインストラクターでもある西尾さんに、今回は絢香さんや家入レオさんのボーカル指導についてのエピソード、お仕事で大切にされていることなど、番外編として幅広くお話を伺ってきました。

この記事をまとめると

  • 本番を想定した日ごろの積み重ねが、ボーカリストの助けに
  • 指導する側は、レッスンを自分の実力の披露会にしないように
  • 自分なりの裏付けに基づく直感を信じて仕事に臨んでいる

日ごろからトレーニングを重ねることで、風邪を気付かせない歌声に

指導の際・作曲の際など、鍵盤に向かう時間も多い西尾さん

指導の際・作曲の際など、鍵盤に向かう時間も多い西尾さん

――西尾さんは、ボーカリストが本番のステージを意識した練習に取り組めるような指導をされているとのことですが、その指導が生きていると感じたエピソードを教えて頂けますか?

数年前の絢香のステージです。その日は生放送の歌番組だったのですが、本番当日になって風邪の症状が悪化してしまい、本番当日のリハーサルの際にほとんど声が出せなかったんです。

でもその後、一旦気持ちを落ち着かせて楽屋で日ごろから行っている特殊なブレスボイストレーニングをしたところ、なんとか低音から中音までが綺麗に出すことができました。喉を温めたその状態のまま本番に臨み、どうなることかと思いましたが普段と比べたら声量などは劣るものの、リスナーには風邪を引いているとは思わせないパフォーマンスができていました。

日ごろから体幹を鍛える指導をし、絢香自身がそれを実践していたことで喉に極力負担をかけずに声を出すことができたのです。日々の積み重ねが助けになった瞬間でした。


――まさに二人三脚で続けられてきたことの成果ですね。西尾さんの指導熱心さと同様に、絢香さん自身も歌を学ぶために努力を惜しまない方なのですね。

そうですね。絢香は努力を積み重ねることができる天才です。絢香自身が、僕のところに学びに来た当初から「音楽に対する情熱と努力だけは絶対に誰にも負けない!」と言っていましたからね。

その言葉どおり、もう僕の方が音をあげてしまうくらいレッスン指導をお願いされまして……(笑)。ある年の年末年始は驚きました。「西尾先生は年末年始、どうされますか?」という連絡が来たので、「休みます。」と言ったら「私は休みはいらないので、練習させて下さい。」と言われ、結局お正月休みを返上して練習に付き合うこともありました。


――近年では家入レオさんをご指導されていましたが、その際のエピソードも伺えますか?

特に印象に残っているのは『君がくれた夏』をリリースしたときのことです。
“家入レオ”というと、それまではどちらかというと力強い歌い方をするボーカリストのイメージがあったかもしれませんし、本人もそういう歌い方を好みます。

彼女に限らず、声量があるボーカリストはどんどん声を張っていきたくなるものなので自然なことなのですが、私としては家入の魅力が一番生きるのは、少し声を抑えた、囁くような歌い方だと以前から思っていました。

『君がくれた夏』では作曲を私が手掛け、作詞を家入が担当したのですが、曲にしても歌詞にしても、「絶対に力強さではなく柔らかく囁くような歌い方が合う」と、家入を説得しまして(笑)。声と息のバランスを半々くらいにして歌うという方法でのレコーディングを指導しました。

結果『君がくれた夏』は聴く人が自然に耳を傾けたくなるような歌になったと思いますし、「第86回ザテレビジョンドラマアカデミー賞」でのドラマソング賞受賞、「Billboard JAPAN Hot100」首位獲得などの実績も残すことができ、世間に浸透した歌となりました。私の指導やプロデュース方法、目指したイメージは間違っていなかったなと実感でき、家入レオの一番の魅力だと思っていた面も多くの人に伝わりうれしかったです。

生徒の気持ち・その人に適した練習法を第一に考える指導を

――西尾さんが「音楽塾ヴォイス」主宰として大切にされていることは何でしょうか?

まず、指導する側が、レッスンを「自分の実力の披露会」にしないように、ということです。お手本を見せても、それが生徒のためにならなければ何の意味もありません。「上手いな、先生みたいになりたい」と思って練習に励むモチベーションが上がるのならいいのですが、「そんな風に歌うなんて難しそうだし自分に合わないな」と思われたら指導する立場としては失格です。いかに生徒と同じ目線で生徒の気持ちを考え、その人に適した練習法を提案できるか。それを常に第一とした指導を大切にしており、講師たちも全員そうであるようにしています。

ボーカリストの魅力を引き出すのは経験に基づく直感からの指導

――お仕事における座右の銘・好きな言葉を教えて頂けますか?

「ひらめきは信じず、直感を信じる」です。ここで言うひらめきというのは言葉どおり「一時の思い付き」ですが、私の考える直感とは、さまざまな経験をして来たからこそ感じられる自分なりの裏付けに基づいた直感ということです。
ひらめきと直感はなんとなく似ているかもしれませんが、私は全く違うものだと思っています。ボーカル指導をするにしても、ボーカリスト一人ひとりの魅力を引き出すためには理論的なことだけに頼るのではなく、経験に基づく直感を信じることは必ず必要になってきます。その見極めを大事にしています。

今や大人気アーティストの絢香さんや家入レオさん。その活躍の裏にはボーカリストの気持ちを理解しながら個々の魅力を引き出す西尾さんの大きな支えがあったのですね。一度は挫折を経験しながらもそれを乗り越え音楽業界に復帰し、慕われる指導者となった西尾さん。
皆さんも今後うまくいかないことがあっても、そこからまた努力し挑戦することで天職と呼べるものに巡り合えるかもしれません。


【profile】音楽塾ヴォイス塾長 / 音楽プロデューサー / 作詞・作曲家 西尾芳彦
西尾芳彦さんのHPはこちら

この記事のテーマ
音楽・イベント」を解説

エンターテイメントを作り出すため、職種に応じた専門知識や技術を学び、作品制作や企画立案のスキル、表現力を磨きます。音楽制作では、作詞・作曲・編曲などの楽曲づくりのほか、レコーディングやライブでの音響機器の操作を学びます。舞台制作では、演劇やダンスなどの演出のほか、舞台装置の使い方を学びます。楽器の製作・修理もこの分野です。

「音楽・イベント」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「ボーカルインストラクター」
はこんな仕事です

歌手やバンドのボーカリストとして活動したい人に、発声や歌唱法などを教える仕事。「ボイストレーナー」と呼ばれることもある。ミュージシャンだけでなく声楽家や俳優、アナウンサー、ナレーター、声優なども含め、プロ志向の人たちに教えることが多い。また、カラオケなどで上手に歌いたい人たち向けの教室を開いたり、幅広い層が対象となる。発声法、口・喉の使い方、腹式呼吸法、感情表現のコツ、声帯や音域の把握など、声楽や歌唱の経験則をベースに伝授していくことが多いため、歌唱面での実力と実績が大切になる。

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