【シゴトを知ろう】国土地理院で働く人 編

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【シゴトを知ろう】国土地理院で働く人 編

2017.05.02

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】国土地理院で働く人 編

国土地理院は国土交通省の機関で、国家公務員採用試験を経て採用されます。地図を見るとワクワクする“地理好き”な人にはたまらない職場のようですが、その事業範囲は広く、さまざまな経歴を持った人が集まっているようです。今回ご登場いただいた早坂寿人さんも民間企業を経て国土地理院に転職したそうです。現在手がけるお仕事について詳しく伺いました。

この記事をまとめると

  • 地図はもともと飛行機から撮った写真を基に描かれていた
  • アウトプットしたものが国や地方公共団体などの基礎資料にもなるやりがいの大きな仕事
  • 話を聞きに行けば教えてくれる大人はたくさんいる

地図作りは簡単には進まない作業

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください

国土地理院の基本図情報部という地図を作る部署で働いています。私はその中でも「地図情報技術開発室」というところで、地図作りに使えそうな新しい技術の導入を検討する仕事をしています。地図は基本的に飛行機から地上の写真を撮影し、描くのですが、より精密に・効率的に・安全に作る方法がないかを検討しています。例えば最近までは、ドローンから撮影した写真を利用する方法を検討していました。現在は別の仕事に移り、人工衛星から地上の写真を撮って、どれだけ精密な地図を作れるかを検討しているところです。私たちが作った地図は日本で利用されている地図の基本になります。

地図は現実世界の変化に応じて適時に更新をする必要があります。町中には次々と新しい建物が建てられますし、新しい道路や鉄道ができることもあります。各市町村や、高速道路会社、鉄道会社などとも密にやり取りしながら進め、迅速に更新できるよう努めています。例えば、高速道路や鉄道などの重要な項目については開通と同日にウェブ地図などの更新を行っています。

<ある一日のスケジュール> 
8:30 出勤、精度検証作業の用意など
12:00 昼食
13:00 精度検証作業や打ち合わせなど
17:15 退庁


Q2. どんなときに仕事の楽しさ・やりがいを感じますか?

新しい手法をどのように検討していくかは上司と相談しながら決めていきますが、自ら手法の提案をして、その検討が進んで行くとおもしろいですね。その他、検証場所を選んだり、スケジュールを決めていきますが、アイディアを相談しながら進められる環境はとてもありがたく思います。
また、検証結果がルール作りの検討材料となったり、実際の地図作りの利用につながっていくことは大きなやりがいです。国の機関で行う検討であることに責任を持ち、科学的な正しさを意識しながら細かいところまで突き詰めて検証することを心がけています。


Q3. 仕事の大変さを感じることはありますか?

被災地での調査を行ったときでしょうか。2016年4月に熊本地震が起こったときに、ドローンを使った撮影を主な任務として、災害時の現地調査に私も初めて派遣されました。私はそれまで大きな災害に直面したことがなかったのですが、実際に現場を見て被災者の方と話をすることで、災害の大変さというものを痛感しました。
情報収集に向かう途中、現地では余震が怖くて家に入れない被災者の方がすぐ側にいて、複雑な気持ちを抱きました。また地震でがけ崩れした場所にも行ったのですが、発生して間もないころで全容も分からない状況でしたので、恐怖を感じました。
自分達がドローンで撮影した映像はその日のうちに公開され、関係機関による現地の被害状況把握などに活用されたと聞いています。今後も有用な情報を迅速に提供できるよう、日ごろから備えておきたいですね。

図書館にあった子ども向けの職業紹介本がきっかけに

Q4. どのようなきっかけでこのお仕事に就きましたか?

以前は別の会社で経理や法務など事務方の仕事をしていました。ですが、そのようなバックオフィスの業務より技術に携わる仕事に興味を惹かれる性格でしたので、転職を考えていました。それと高校生の頃から夢だった海外の自然や景観をこの目で見たいという思いもあったので、転職先を決める前に会社を辞めて旅に出ました(笑)。

その後、旅から帰ってきて、次の準備をするため図書館に通っていたのですが、たまたま子ども向けの職業紹介本のコーナーを見つけて、いろいろと手に取ってみたんです。タイトルは忘れましたが、国土地理院の仕事を紹介していた冊子を読み、「これはおもしろい!」と思いました。家に帰ってインターネットで調べたら、ちょうど説明会があるということで行って話を聞いてみたところ、ますます興味が沸きました。地図は昔から好きで頭の片隅にはあったのですが、直接のきっかけになったのはその本でしたね(笑)。

情報収集の結果、国家公務員試験に合格する必要があることと、その後、国土地理院での選考をパスする必要があることが分かりました。国家公務員試験はさまざまな区分があるのですが、国土地理院に入るには工学や理学分野の試験の合格が求められていました。そこで資料収集して、独力で合格できそうな分野を学習して挑みました。また、国土地理院での選考はいわゆる「採用面接」です。職員の方に事前に話を伺ったことを基本に、自治体が設置している若者の就業支援施設を利用しながら、十分に用意して臨みました。


Q5. 大学ではどのようなことを学びましたか?

大学は法学部へ進学しました。高校生の頃はまだ興味の対象が定まっておらず、法学部なら広く学べるのかなと思ったんです。片っ端から見てみようと思い、法律・経済・政治など広く浅く学びました。興味本位で動いていたので、文学部の地理ゼミに「単位は要らないから」と言って混ぜてもらったりもしました。在学中に感じたのは法律には全く興味が沸かないなぁということでした……。最初の就職先も技術色の強い会社で、自分の関わる道を見つけようかと思い入社しましたが、経理・法務といったバックオフィス業務がメインでしたので困惑した覚えがあります(笑)。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢や経験したことが、現在のお仕事につながっていると感じることはありますか?

高校生の頃はあまり将来を具体的に考えていなくて、大学でいろいろな勉強ができればいいなと思っていました。でも当時から地理は好きでしたね。自然の地形や成り立ちに興味があり、地図を開いては行きたいところに印を付けていました。地理の成績だけは非常に良かったのですが、理系のクラスだったので、先生には理系の科目をもっと頑張るようにと怒られました(笑)。

興味を持ったことがあれば話を聞きに行こう

国土地理院で使用していた航空機。現在は新しい機体を使用している。平常時の国土の周期的な撮影のほか災害時には被害状況把握のための緊急撮影などにも使われる

国土地理院で使用していた航空機。現在は新しい機体を使用している。平常時の国土の周期的な撮影のほか災害時には被害状況把握のための緊急撮影などにも使われる

Q7. どういう人がこの仕事に向いていると思いますか?

国土地理院ではさまざまなバックグラウンドの方がそれぞれの仕事を持ち、協力し合って仕事を進めますので、どんな業界でもいえることだと思いますが、人と丁寧にコミュニケーションを取ったり、議論したり、調整ができる人が力を発揮すると思います。また世の中の進歩がとても早いので、しっかりキャッチアップしながら、自分と自分の周りを俯瞰(ふかん)して考える力があると強いと思います。一方で、専門性の非常に高い仕事も中にはありますので、何か一つのことに継続的に興味を持ち続けられる人の強みも発揮できると思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

ちょっとでも「やってみたい」「興味がある」と思ったことは調べてみたり、積極的に話を聞きに行くと見える世界が広がるのでおすすめしたいと思います。高校生から話を聞きたいと言われたら、親切に教えてくれる方は多いのではないかと思います。ぜひ一歩踏み出してみてください。私自身の経験でいえば、なかなか勇気が出ないものだとは思いますが、興味を持っているのに行動しないのはもったいないと思います。その一歩で興味深い世界が垣間見えるかもしれません。



子どもの頃から地図が好きだった早坂さん。ですが「国土地理院で働く」ということは図書館にあった本に出会うまでは思いつかなかったそうです。図書館にはあらゆるジャンルの本があるので、背表紙を眺めるだけでも将来のヒントが見つかりそうですね。


【profile】国土交通省 国土地理院 早坂寿人
http://www.gsi.go.jp

この記事のテーマ
公務員・政治・法律」を解説

公務員採用試験などの対策や司法書士など法律関係の資格取得のための学びが中心で、官公庁や行政機関の採用試験科目を段階的に学び、各種試験の合格を目指します。将来は公務員として行政に携わるほか、政治活動を支える政党職員などの仕事が考えられます。弁護士や検察官など法曹の道へ進みたい場合は、大学や法科大学院への進学が必須です。

「公務員・政治・法律」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「国土地理院で働く人」
はこんな仕事です

国土交通省が設置する機関。日本の土地や海の緻密な測量を行って地形図を発行。全国各地で測量をするスタッフ以外に、その情報を集約して地図を作成するスタッフがいる。各国間での測量地形図作成の基準統一、南極観測、さらに宇宙測地や重力測定などを実施する国際事業参画も担っている。継続的に数値データを収集する能力は、地震発生、火山噴火予測にも役立てられているが、今日では測量だけでなく、航空撮影やGPSの技術も持ち合わせている。大学で土木、理工などを学んだ後に「国家公務員採用試験」を経て採用される。

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