【シゴトを知ろう】管理栄養士 編

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【シゴトを知ろう】管理栄養士 編

2017.05.19

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】管理栄養士 編

健康に生活できるように食事や栄養の面からアドバイスを行ったり、学校や病院などで提供する食事のメニューを作成したりするのが栄養士や管理栄養士の仕事。健康な方を対象に仕事をする栄養士に比べて、高齢者や病気の方たちを対象にしている管理栄養士には、より専門的な知識が求められます。
今回は、ワタミ株式会社で高齢者が食べやすい食事の研究・開発や在宅訪問栄養指導を行っている麻植有希子(おえゆきこ)さんに、今の仕事に就いたきっかけや「食」に関わる仕事のやりがいについてお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 食べることは生きること。高齢者の方に食べやすい工夫をすることで「食」を楽しんでいただく
  • 趣味が仕事になった! 創作料理作りの経験が、今、生きている
  • 生活の土台となる健康。アイデアと行動力で多くの人の健康をサポート

正しい「食」の知識で健康維持! 副作用なし、しかもおいしい!!

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください
 
2016年4月に当社が立ち上げた健康長寿科学栄養研究所で所長を務めています。研究所には食品栄養科学部門と実践栄養科学部門があり、食品栄養科学部門では、高齢者の方でも食べやすいような工夫をした介護食の研究をしています。2016年の年末には、歯のない方でも食べられるように歯茎でかめる軟らかさに調理した「やわらかおせち」を販売して好評でした。

実践栄養科学部門では、病院の医師から依頼を受けて、自宅で生活している要介護の方たちに対して在宅訪問栄養指導を行っています。
要介護の方とその介護を担当されているご家族の方などに、老化や病気でかんだり飲み込んだりする機能が衰えても食べやすくて栄養が取れる食事の作り方を教えたり、健康状態のチェックをしたりしています。寝たきりで体重が測れない方でも、腕の周りの皮下脂肪の厚さから栄養状態が分かるんですよ。私ともう1名の管理栄養士とで月に延べ50軒ほどのお宅を回っています。

<ある一日のスケジュール>

08:30 出社(前日までに在宅訪問栄養指導の準備)
09:30 病院へ移動し、医師や看護師などとミーティング
10:00 在宅訪問栄養指導4軒
    身体計測、健康状態のヒアリングとアドバイス、調理指導など
17:30 帰社、報告書の作成、社内ミーティング、翌日の準備
18:00 退社


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
薬は病気になって初めて使われるものですが、食事は病気を予防する段階から提供できて、おいしく副作用もなく健康に貢献できるところが魅力だと感じています。私は、介護老人保健施設(*)と当社で15年以上、高齢者の方への食事提供と栄養・健康管理に関わっているのですが、食事を改善することで、日に日に顔色がよくなって元気になっていく高齢者の方の姿を見ることにやりがいを感じています。

その方が長く好んできた料理を弱っている口の中や胃腸の機能に合わせて食べやすくすると、高齢者の方は心から喜んでくれて、それを機に細くなっていた食欲がみるみる改善されることがあります。そういったことが、管理栄養士の仕事の魅力ですね。

*介護老人保健施設:介護保険で要介護1以上を認定された人が利用できる施設。入院治療の必要がない人が、自宅での介護が可能となるように、医療的なケアやリハビリを受けることができる。


Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
学校や病院、高齢者施設など大量の食事が提供される場所では、実際に調理を行うのは管理栄養士ではなく調理師さんやパートさんです。管理栄養士は各施設に1人ずつしか配置されていないというケースがよくあるので、職場の中で管理栄養士の仕事について学ぶことができません。
各地域で開催されている研修会や全国規模の栄養関連の学会に積極的に参加して、他の施設で行っている取り組みや工夫について自ら情報を取りにいかないと、よりよい仕事をすることができないのです。待っているだけでは誰にも何も教えてもらえないことは、若手の管理栄養士にとって大変かもしれませんね。

好きなことで社会貢献できる幸せ

介護が必要な高齢者の自宅を訪問し、食事をしっかりと取れているかどうかを確認する

介護が必要な高齢者の自宅を訪問し、食事をしっかりと取れているかどうかを確認する

Q4. どのようなきっかけ・経緯でこの仕事に就きましたか?
 
子どもの頃から食べることが好きで、中学生くらいからよく料理をしていました。ありきたりな料理は好きではなかったので、自分で奇抜な料理を考え出して失敗したことも何度もあります(笑)。
調理師になりたいと思っていたのですが、姉がすでに栄養士になっていたこともあって、母から「栄養士の方がいいんじゃない?」と勧められ、栄養士の道に進むことにしました。


Q5. 大学では何を学びましたか?
 
短期大学の食物栄養学科に進学しました。座学はあまり好きではなかったのですが、校外実習でさまざまなことを経験できたのがよかったです。
保健所での実習では、乳幼児健診で管理栄養士が赤ちゃんを連れたお母さんに食事の指導をしているところを見せていただきましたし、病院や自動車工場での実習では厨房で調理の一部を担当し、ベルトコンベアで運ばれてきた食器に料理を盛り付けていく作業を経験しました。大量に作り、たくさんの人においしく食べていただくための献立を作成する管理栄養士の仕事を身近に感じることができましたね。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
ありますね。ずっと好きだった料理を仕事にできましたし、それで社会に貢献できています。当時、奇抜な料理を考えていたことも、今は目の前にいる高齢者の方がどうしたら食べやすくなるかと工夫することにつながっています。

管理栄養士を目指すのなら、まずは自分の健康管理から

訪問栄養指導の必須道具。簡易血圧計や栄養状態を調べるために腕の太さを測るメジャーも携帯する

訪問栄養指導の必須道具。簡易血圧計や栄養状態を調べるために腕の太さを測るメジャーも携帯する

Q7. どういう人が管理栄養士に向いていると思いますか?
 
食が好きなことはもちろんですが、人のために「何かしたい!」と思えて、それをすぐに行動に移せるような、人が好きな人に向いている仕事だと思います。
また、在宅訪問をする管理栄養士の場合、病院や施設で働く場合とは違って、その方のご自宅にある限られたものでできる料理や健康のための工夫を瞬時に考えなければいけません。これには経験が必要なので、めげずに頑張り続けられる人が向いていると思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
管理栄養士は、食事を通して人々をより健康な状態に導くお手伝いをしています。ですので、自分が健康であることが大前提。管理栄養士を目指すのであれば、痩せすぎず太りすぎず、まずは自分の健康に関心を持ってください。
そして、いろいろなことに興味を持ち、さまざまな場所に足を運んでみるといいと思います。情報はインターネットでも簡単に得られますが、現地でしか味わえない感覚がありますから。


好きなことを仕事にしている麻植さんのお話を聞くと、管理栄養士の仕事への情熱が伝わってきますね。食品関連企業で商品開発に関わったり在宅訪問栄養指導をしたりする他、学校や病院、保健所、保育園など、管理栄養士が必要とされる場所はさまざま。管理栄養士の仕事に興味がある人は、自分がどんな場所で人々の健康に貢献していきたいのか考えてみるといいかもしれませんね。


【Profile】ワタミ株式会社 健康長寿科学栄養研究所 所長 麻植有希子(おえ ゆきこ)

ワタミ株式会社 https://www.watami.co.jp/

写真提供:(2枚目)麻植有希子さん

この記事のテーマ
食・栄養・調理・製菓」を解説

料理や菓子などの調理技術や、栄養や衛生などに関する基礎知識を身につけます。職種に応じた実技を段階的に学ぶほか、栄養士などの職種を希望する場合は、資格取得のための学習も必須です。飲食サービスに関わる仕事を目指す場合は、メニュー開発や盛りつけ、店のコーディネートに関するアイデアやセンス、酒や食材に関する幅広い知識も求められます。

「食・栄養・調理・製菓」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「管理栄養士」
はこんな仕事です

管理栄養士の仕事は、特定の給食施設で栄養指導を行う栄養士の管理・指導をすること。栄養士の上級資格となる国家資格で、定められた数を超える食事が提供される施設には管理栄養士を置くことが法律で定められている。栄養士は健康な人の栄養指導をするのに対し、管理栄養士は一人ひとりの健康状況や体質に合わせた栄養指導を行う。そのため病気を患った人の食事指導のほか、フィットネスクラブでダイエットに取り組む人へのアドバイスや、アスリートの食事面のサポートなど活躍の場は多岐にわたる。

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