【シゴトを知ろう】ナイフ職人 編

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

【シゴトを知ろう】ナイフ職人 編

2017.04.20

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】ナイフ職人 編

アウトドアなどで使われるナイフは、実はコレクターアイテムとしても需要が多いことをご存じですか? 一言でナイフといっても、カスタムナイフやアウトドアナイフなどいろいろな種類があり、使い心地やデザインなどそれぞれに魅力があります。そんなこだわりのナイフを作っているのが、ナイフ職人です。

今回は、金属工業所Matrix-AIDAの相田義人さんに、ナイフ職人という職業の仕事内容や魅力についてお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 相田さんは、ナイフ作りから販売後のメンテナンスまで、すべての工程を一人で行う
  • 製作したナイフが自分のイメージした通りにできあがると、大きな喜びを感じる
  • 先人を敬い、志を持つことが職人にとって大切なこと

鋼材の削り出しからメンテナンスまで、すべて一人のナイフ職人が行う

Q1. 仕事概要を教えて下さい

私はナイフ職人(カスタム・ナイフ・メーカー)として、鋼材の削り出しから仕上げ、刃つけ、専用ケースの製作、そして販売後のメンテナンスまで、すべての工程を一人で全責任を持って行っています。すべてオーダーメイドのカスタムナイフを、鋼材から、ベルトグラインダーという研磨する機械を使って削り出す「ストック&リムーブ」という工法で製作しています。

お客様からナイフの使用用途や希望の素材を聞き、製作するモデルを決定します。これまで製作してきたモデルから一つを選んでいただく場合もありますし、お客様の要望に合わせたまったく新しいデザインのナイフを製作することもあります。

ちなみに、ナイフを購入されるお客様は「コレクター」と「ユーザー」に分かれます。コレクターとは、ナイフをコレクションアイテムとして、単純に集めることを目的とした方のことです。そしてユーザーとは、狩猟や釣り、アウトドアなどで実際に使用するために購入する方のことです。

一つ一つ手作りですから、完成までに時間と手間がかかります。注文を受けてから数カ月、お客様にお待ちいただく場合もあります。


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

製作したナイフが自分のイメージした通りにできあがるのが一番の喜びです。本当にうまく仕上がったときは、売るのが嫌で自分の手元に置いておきたくなるほどうれしい気持ちになります。

一方で、すべての工程を一人でこなすということは、良くも悪くもすべて自分の責任でやることになります。お客様からのフィードバック(ナイフの使いやすさや美しさへの評価)はすべて受け止めなくてはいけないので、常に緊張感をもって仕事をしています。


Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?

そのほかのものと交換がきかない希少な天然素材を使用する場合や、お客様からの難しい加工の要望など、毎回が真剣勝負です。これまでさまざまな経験を積み重ねてきたとはいえ、思い通りにいかないことがあります。どんな仕事であれ、知恵を絞って細部にまで工夫をこらす一方で、失敗を恐れない度胸も必要になります。

子どものころからナイフ作りが身近にあった

Q4. どのようなきっかけ・経緯でナイフ職人の仕事に就きましたか?

実家が金属加工会社を経営していたので、もともと刃物は身近な存在でした。小さいころから仕事の内容を見ていましたし、中学生のころから手伝うようになりました。その中で、遊びで小刀を削ったりすることもあり、大学生になるころには一通りの仕事はこなせるようになっていました。


Q5. 大学では何を学びましたか?

大学では、機械工学を専攻しました。大学で学んだのは主に機械工学の概論でしたので、ナイフの熱処理についてのことや、鋼材に関する「冶金学」は現在の仕事にも役立っています。


Q6. 高校生のころの感覚が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

若いころは流行に敏感で、モノの形、特に工業デザイン的に美しいものがとにかく好きでした。今思えば、美しいものは使いやすさも兼ねていると当時から考えていたのだと思います。その価値観は、今作るナイフの基礎になっています。

志を持った人がナイフ職人として成功する

Q7. どういう人がナイフ職人の仕事に向いていると思いますか?

「夢」ではなく、「志」を持っている人だと思います。夢は叶わないかもしれないけれど、志は持ち続けることができます。そして、志を立てたら途中で投げ出してはいけません。景気の良し悪しや社会情勢に、ナイフの売れ行きが左右されることもあります。それでも、自分の仕事に責任をもって、自分を信じて続けることのできる志を持っている人ならば、きっとこの仕事をやっていくことができると思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

どの道に進むのであれ、その道の先人を敬うことが大切です。知らないことは知らないと謙虚に認め、先人の成し遂げてきたことに敬意を払ってください。それを素直に学んだ上で、あなたのオリジナリティが生まれると思います。

世の中にはたくさんの職業がありますが、自分の作ったものを見て、感動をしてもらえるという仕事は多くありません。例えば、自動車はいろいろな人が関わって製造されています。「自動車を作った」と言うと、それに関わった大勢の中の一人ですが、ナイフは全工程自分の思った通りに作ることができ、とても責任とやりがいのある仕事です。

自分の技術を信じて、作り出したものを投げ出さないこと。逃げ出さないこと。安直な方向に流れないこと。そして何より「志を持ち続けること」が大切です。



志を持ち続けることは簡単なことではありませんが、職人としてもっとも大切なことだと、相田さんはお話ししてくださりました。ナイフ作りに真摯(しんし)に向き合い、経験を重ねていくことで一人のナイフ職人として独り立ちできるようになるのでしょう。ナイフ作りに興味が湧いた人は、ぜひモノ作りの世界に飛び込んでみてくださいね。


【profile】合資会社武蔵野金属工業所 Matrix-AIDA 相田義人
http://matrix-aida.com/

この記事のテーマ
デザイン・芸術・写真」を解説

デザインは、本や雑誌、広告など印刷物のデザイン、雑貨、玩具、パッケージなどの商品デザイン、伝統工芸や日用品などの装飾デザインといった分野があり、学校では専門知識や道具、機器を使いこなす技術を学びます。アートや写真を仕事にする場合、学校で基礎的な知識や技術を身につけ、学外での実践を通して経験やセンスを磨きます。

「デザイン・芸術・写真」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「ナイフ職人」
はこんな仕事です

鋼材を加工し、コレクターアイテムとしても需要の多い、カスタムナイフやアウトドアナイフなどをつくるのが仕事。オリジナル制作、もしくはオーダーを受けて制作する場合もある。鋼材によって異なる特性や、グリップに用いる素材の適性の見極めなど、技術以外の知識も必要となる。また、刃のデザインやグリップの装飾には、美術的な感覚とセンスが大切。刃物メーカーに就職したり職人に弟子入りし、数年かけて技術をしっかり身に付けなければならないが、ナイフづくりで生計を立てているこの道の熟練のプロが存在する。

「ナイフ職人」について詳しく見る