【シゴトを知ろう】洋裁師 〜番外編〜

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【シゴトを知ろう】洋裁師 〜番外編〜

2017.04.28

提供元:マイナビ進学編集部

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【シゴトを知ろう】洋裁師 〜番外編〜

デニムを中心としたリメイク・リペアの専門店「JOURNEY FACTORY(ジャーニーファクトリー)」。代表を務める重本洋介さんは、デニムで有名な岡山県倉敷市児島のデニム縫製会社で縫製技術を身につけました。でも洋裁師のお仕事には、縫製技術の他にも大切なことがたくさんあるようです。プラスになった経験やアイデアの元、リメイク・リペアのこだわりなどを伺いました。

この記事をまとめると

  • 街の人のファッションを見るのが好き。長時間眺めていても飽きない
  • デニム好きな人はプロの洋裁師も知らないような専門知識を持っている
  • オリジナル品を作る時は生地からイメージを膨らませる

ファッション業界でのさまざまな経験が現在の糧に

――これまでの経験で仕事にプラスにつながっていることは?

児島のデニム縫製会社やアパレルブランドなど、ファッション業界の中でもいろいろな職業を経験できたのは良かったと思います。アパレルの中でもジーンズ業界は意外と狭くて、他ジャンルとの関わりがあまりないんです。アパレルブランドの営業として百貨店関係の仕事もしていたので、いろいろなブランドの動向やファッション業界全体の流れを知ることができました。
また、高校時代に色彩検定の勉強をしたのですが、それが現在色を見る上で非常に役に立っています。デニムの色は一言で「青」と言っても、明度や彩度の違いでさまざまな種類があります。より生地になじむよう、色を構成する組み合わせを3次元でとらえる考え方が身についたのも、色彩を学んだおかげだと思います。


――情報収集はどのように行っているのですか?

ファッション雑誌などはあまり読まず、昔から人の服を見るのが好きですね。その人のファッションや髪型を見て、年齢や職業、どんなものが好きなのかなどを想像しています。歩いている人を眺めているだけで多分2時間くらいは暇をつぶせると思います(笑)。若者に人気の街、大人が多い街、オフィス街など、場所によっても流行のファッションというのは変わりますよね。休日に美術館やデザイン関係のイベントに出かけることも多いのですが、そんな時も早めに目的地に着いて駅前をブラブラと歩き、そこにいる人たちを見て「ここはどんな街だろう」と考えたりしています。

材料選びは妥協せず、糸の色合わせにも時間をかける

――一般の方が知らないような業界の常識や業界用語はありますか?

ジーンズ好きな方は知識がとても豊富で、プロの洋裁師でも知らない専門用語を当たり前のように使うので、最初は少し戸惑いました。例えば縫い方を一般的なシングルステッチではなく鎖状のチェーンステッチにしてほしいとか、さらには「ユニオンスペシャル」という希少なミシンを使ってほしい、というオーダーが来ることもあります。また、生地をはることを「叩く」と言うのですが、これもジーンズ好きな方はみんな知っていますね。


――1つの仕事にかかる時間はどれくらいですか?

小さな穴の修復など、品質を求められない簡単なリペアなら、10分くらいで直せます。でも新しく糸を発注しなければいけないような場合だと、材料を揃えるだけで3日くらいかかってしまいます。糸の色合わせも見本帳と突き合わせながら1本1本探っていくので、どうしても時間がかかりますね。


――同業者との横のつながりはありますか?

直接会うことはあまりないですが、SNSでお互いフォローし合っています。同業者の方から「いいね」がもらえると嬉しいですね(笑)。児島のデニム縫製会社にいた頃の仲間とは今でもたまに会っていて、仕事で取引をすることもあります。

リメイクには刺し子や当て布などの技法を用いることも

――リメイクはどのようなオーダーが多いですか?

多いのはサイズチェンジを希望される方。痩せてブカブカになったジーンズをリメイクしたり、妊娠して着れなくなった細身のシャツをワンピースに作り替えたりしたこともあります。わざとダメージを作る、部分的に生地を変えてカラフルに仕上げる、木綿を使った刺し子など、希望に応じていろいろな提案もしています。中には「あえて野暮ったい感じにしてほしい」「汚く見せてほしい」というオーダーもあるんですよ。お客様が出来上がりをしっかりイメージできるよう、説明には時間をかけますね。どんなに良いものを作っても、お客様に満足してもらわなくてはただの自己満足になってしまいますから。


――オリジナル品を製作する時のアイデアはどこから?

洋服を作る時にはまずデザイン画を描く人も多いと思いますが、僕の場合は生地を見て、「この生地からどんな服が作れるだろう」とイメージを膨らませています。良い生地に出合えた時に作るという感じなので、オリジナル品に関してはほとんど趣味に近いかもしれません。年に1~2回海外に生地を買い付けに行き、そこで見つけた生地から洋服を作っています。


――今後チャレンジしたいことは?

加工の幅を広げていきたいですね。例えばジーンズの裾にある生地の凸凹をアタリというのですが、裾上げをすると、そのアタリがなくなってしまいます。でも適度な漂白や縫い方の工夫などで、アタリを再現することができるんです。経験を積み技術の幅も広がったので、今後はそのような加工のオーダーにも対応していきたいと思います。


糸選びや色合わせにも徹底的にこだわり、ピッタリ合う色が見つからない時は自ら染色も行うという重本さん。リペア後のジーンズは近くで見てもどこを直したか分からないほどの仕上がりです。着られなくなった洋服も、リメイクやリペアを施せば再び長く楽しむことができます。丁寧な手仕事とイマジネーションで洋服に新たな命を吹き込むことができる、やりがいのあるお仕事ですね。


【profile】JOURNEY FACTORY 代表取締役 重本洋介
http://www.journey-factory.com

この記事のテーマ
ファッション」を解説

ファッションの専門知識や業界のビジネスノウハウを学び、感性やセンス、基礎技術を磨きます。作品の発表会や学外での職業実習などを通して職業人としての実践力を身につけるほか、資格取得を目指すカリキュラムもあります。仕事としては、素材づくりや縫製など「つくる仕事」と、PRや販売促進などファッションビジネスに関わる仕事に分かれます。

「ファッション」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「洋裁師」
はこんな仕事です

デザインから型紙を起こして布を裁断したり、しつけ糸を使って仮縫いをし、本縫いで着られるものに仕立てていくのが洋裁師の技術。現代の衣類は、既製服が大半なのでオーダーメードやリフォーム、リメイクを仕事にする洋裁師が多い。注文生産の紳士服を手掛けるのはテーラー、女性服の場合はドレスメーカーと呼ばれる。サイズ直しや修繕、子ども服の制作、舞台衣装の制作専門の人も。既製品をしのぐ完成度の手仕事が行えて、ファッションの知識とイマジネーションがあれば独立も可能。「洋裁技術検定」といった資格がある。

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