【シゴトを知ろう】豆腐職人 ~番外編~

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

【シゴトを知ろう】豆腐職人 ~番外編~

2017.05.24

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】豆腐職人 ~番外編~

家業を継ぎ、東京・世田谷区の九品仏(くほんぶつ)にある毛利豆腐店の3代目店主として豆腐作りをしている毛利悦朗さん。豆腐作りににがりを使う理由や普通の豆腐と油揚げ用の豆腐の違いなど、みなさんがこれまで知らなかったような豆腐に関わる裏話についてご紹介します。

この記事をまとめると

  • 油揚げに使うのは普通の豆腐じゃない!? 油揚げ専用の豆腐は○○が異なる
  • 煮物だけじゃなくてケーキにも活用。健康志向が高まっているためおからも人気
  • 豆腐本来の味を楽しむのなら冷ややっこや湯豆腐だが、調理すると豆腐の持つ力が分かる

今日の油揚げはあまい? それとも、からい?

――豆腐職人が使う業界用語や専門用語のようなものはありますか?

油揚げがフワッと軟らかく揚がった時は「あまい」、少し硬く揚がった時は「からい」と言いますね。「ちょっとあますぎる」という使い方をします。
油揚げの仕上がりは、揚げる油の温度によっても左右されるのですが、根本的には油揚げにするための豆腐の出来によるものなので、そこは職人としての腕の見せどころですね。


――油揚げに使う豆腐は、普通の豆腐とは違うのでしょうか?

全く違いますね。まず、油揚げ用の豆腐を作る豆乳は、普通の豆腐を作る豆乳よりも濃度が薄いんです。すりつぶした大豆である「呉(ご)」を煮る工程にも違いがあって、普通の豆腐は100℃を超えてきっちりと沸騰させて作るのですが、油揚げ用の豆腐は96℃くらいと完全には沸騰させません。普通の豆腐としては「失敗作」レベルの豆腐で油揚げを作っているということは、一般の方はあまり知らないでしょうね。
生揚げ(厚揚げ)は普通の豆腐から作っていますが、揚げる前に水分を切ってから揚げているんです。だから、普通の豆腐をただ単に切って揚げたとしても、生揚げや油揚げにはならないんですよ。

にがりを使った豆腐は、大豆本来の甘みが引き出される

創業昭和7年の毛利豆腐店

創業昭和7年の毛利豆腐店

――素材の面でこだわっていることはありますか?

水道水を使って作っていますが、特殊なフィルターを通して使っています。豆腐に使う大豆は佐賀産と新潟産で、国産を使うようにしていますね。

また、私の代になってから、凝固剤として澄まし粉ではなくにがりを使った豆腐も作るようになりました。澄まし粉でも、きちんとした作り方をすればおいしい豆腐ができますが、にがりを使ったものの方が大豆本来の甘みが出ると感じます。スイカに塩をかけるとより甘く感じると思うんですが、あんな感じですね。


――豆腐以外にはどんな商品が人気なのでしょうか?

生揚げや油揚げといった豆腐に付随する商品の他、お総菜なども扱っているので、そういったものを買われる方が多いですね。健康を意識している方が増えているようで、豆乳やおからも人気があります。
おからを買っていく若いお客さんを見て、最初は「どうやって料理して食べているんだろう」と思っていたんですが、若い世代の友達に聞いたところおからでケーキを作っていると話していたので、みなさん工夫して食べているのだと思いました。


――豆腐職人同士の横のつながりはありますか?

組合があるので、月に1度くらいは地域の豆腐屋さんが集まって話をする機会があります。みなさんそれぞれの作り方があるのですが、基本的に隠すことでもないと思われているようで、どんな作り方をしているのかについて結構具体的に話したりもします。
豆腐フェスのようなイベントが開催された際に出店した時には、味見で他の豆腐屋さんのものを食べてみたりもしましたね。

豆腐の実力は調理して分かる!?

――実際に豆腐職人の仕事を始めてから感じたギャップはありましたか?

父が働く姿を見てきたのでそこまで大きなギャップはありませんでしたが、休みに関しては、実際に自分が仕事を始めてから気付いた部分がありました。
日曜日と休日はお店を休みにしているのでゆっくりと一日休める……わけではなくて、前日のうちに大豆を水につけておかなければ翌日の豆腐が作れないので、翌日分の仕込みが発生するんです。完全に1日休めることはなかなか無いところは、少し想像と違いましたね。


――豆腐の味を楽しむには、どんな食べ方がいいですか?

豆腐本来の味を感じてもらうなら、冷ややっこや湯豆腐がいいと思います。ただ、本当にいい豆腐であれば、どんな料理にも負けない味があるんですよね。
例えば、麻婆豆腐にして食べたとしても、周りのあんに負けない味がきちんとすると思うので、調理して食べていただいた方がその豆腐の実力がより分かるかもしれません。
豆腐を何個も食べ比ベる方はあまりいないと思うのですが、いろんな豆腐の味を知ってほしいと思います。


スーパーでも豆腐が販売されているため、町の豆腐屋さんが作った豆腐を食べたことがないという人もいるかもしれませんが、機械で大量生産された豆腐とその日の気温や水温、大豆の状態に合わせて職人が作っている豆腐、ぜひ一度その違いを味わってみてください。

町の豆腐屋さんが作る豆腐の量が減っていると毛利さんはおっしゃっていましたが、豆腐は、海外でも「TOFU」としてベジタリアンや健康志向の人たちに人気がある日本の伝統食。海外で活躍している豆腐職人もいるようです。
食や物作りに興味がある人は、豆腐の新たな可能性について考えてみるとおもしろいかもしれませんね。


【profile】有限会社毛利豆腐店 代表取締役 毛利悦朗

手造りの店 毛利豆腐店 http://www.yagoza.com/yagoza.com/Welcome.html

この記事のテーマ
食・栄養・調理・製菓」を解説

料理や菓子などの調理技術や、栄養や衛生などに関する基礎知識を身につけます。職種に応じた実技を段階的に学ぶほか、栄養士などの職種を希望する場合は、資格取得のための学習も必須です。飲食サービスに関わる仕事を目指す場合は、メニュー開発や盛りつけ、店のコーディネートに関するアイデアやセンス、酒や食材に関する幅広い知識も求められます。

「食・栄養・調理・製菓」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「豆腐職人」
はこんな仕事です

豆腐をはじめ、油揚げや厚揚げ、がんもどきなどの大豆製品をつくる仕事。植物性たんぱく質が豊富で低カロリーの豆腐は、世界で注目される健康食品だ。豆腐職人になるには、豆腐店で製法を学ぶのが一般的だろう。豆腐づくりは気候や水温によって原料の大豆や水の扱い方が変わるため、経験や知識に基づく勘やコツが必要になる。昔ながらの製法を貫くなら、早朝の作業となるため早起きは必至。開業をめざす道もあるが、最近は実店舗を構えず、製法や包装などに工夫を凝らして通販のみで販路を広げている人もいる。

「豆腐職人」について詳しく見る