【シゴトを知ろう】国際ボランティア ~番外編~

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

【シゴトを知ろう】国際ボランティア ~番外編~

2017.04.03

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】国際ボランティア ~番外編~

小学生の時にサッカーボールを通じて途上国の児童労働問題を知った延岡由規(のぶおかゆうき)さん。長年抱えていた思いを国際ボランティアという形で行動に移したきっかけは、大学の講義でアフリカの子ども兵の存在を知ったことでした。
日本のNPO・NGOが抱えている問題や日本とは全く違う環境で活動することについて、延岡さんが感じていることをお話いただきました。

この記事をまとめると

  • 営利目的ではないNPO・NGOだが、継続的な活動のためには資金が必要。社会的な理解を望む
  • 不便!? 開放的!? 「ないこと」を楽しめるなら快適な途上国での生活
  • 点数ではなく生きたコミュニケーションが取れる英語力を身に付けよう

「NPO・NGOって何?」という疑問に行動で答えたい

――日本におけるNPO・NGO活動を取り巻く課題は何でしょうか?

そもそもNPO(非営利組織)やNGO(非政府組織)といった言葉自体が、いまだにきちんとした理解を得られていないと感じています。一般の方を対象にしたアンケートを見ていると、「NPO・NGO=なんか怪しい」といったネガティブなイメージを持たれている方が多いです。
欧米発の大型国際NGOのような組織が日本からなかなか出てこないのも、この点に原因があるのではないかと思います。一般市民の方をはじめ、今まで以上にたくさんの方々とよりコミュニケーションを取って、理解してもらう必要がありますね。


――NPO・NGOという組織を運営する上で困っていることはありますか?

日本では、NPOは「お金稼ぎや資金集めをしてはいけない組織」という先入観やステレオタイプな考え方が存在しているように思います。"NPO=Non Profit Organization"は、日本語で非営利組織と訳されます。つまり「営利を目的としない組織」です。
しかしながら、継続的に活動を展開するにはNPOもお金が必要です。事務所の家賃や業務に必要なパソコン、安全に移動するための車両、それにプロジェクトを実施する上で必要な人件費などに費用がかかるからです。そして、その資金を得るためには、寄付やファンクラブへの入会をお願いしたり、物品販売などをする必要があります。

先に述べたような社会の認識もあって、資金不足が原因でやむなく取り組みから撤退・解散するNPOがあるのが今の日本の実情です。例えば、年間の寄付金の総額が日本の約30倍もあるアメリカと比較すると、まだまだ日本のNPO・NGO業界は改善できる余地があると思います。「NPO・NGOっていったい何?」というみなさんの疑問に行動で答えられるようになりたいです。

モノが少ないアフリカでの生活も快適!

元少女兵が連れて帰ってきた子どもたち。真っ直ぐなまなざしが印象的

元少女兵が連れて帰ってきた子どもたち。真っ直ぐなまなざしが印象的

――国際ボランティアに向いているのはどのような性格だと思いますか?

国際協力に携わる方々は非常に多様な個性を持っています。そして一概にはいえませんが、優しい方ばかりです。他人の悲しみや苦しみに心を痛め、他人の喜びに幸せを感じ、世界の裏側にまでその思いをはせることができる方や世界の裏側で起こっている問題を自分事として捉えることができる方が、この業界で活躍されています。

自分自身はとてもポジティブな性格だと思いますし、周りの方からもそう言われます。現地に長期で滞在して活動をしていると想定外のこともたくさん起こりますが、そのような状況を楽しんでいます。困難を乗り越えた先を想像すると、わくわくして仕方がないのです。


――アフリカのウガンダで活動されることもあるそうですが、特に気を付けていることはありますか?

「アフリカ=危険」というイメージを持たれやすいのですが、私が滞在していたウガンダに関しては、特別治安が悪いということはありませんでした。ヨーロッパやアメリカなど、日本以外の国への旅行で気を付けなければならない基本的なこと(夜間は一人で出歩かない、大金を持ち歩かないなど)は守る必要はありますが、特に危険だと思ったことはありません。

ウガンダは赤道直下にも関わらず、標高が高いので比較的過ごしやすい気候です。日中はさすがに暑いですが、日が沈んでしまうと半袖1枚では肌寒いぐらいです。マラリアに注意する必要があるので、日中でも長袖長ズボンを着て蚊に刺されないように気を付けています。

日本と同じような感覚で生活することは難しく、一般の方からすると不便だと思われるかもしれません。しかし、モノがあふれている日本から離れて、解放感のある生活を送ることができると思います。私はどうやら「ないこと」を楽しめる人間らしく、ウガンダでの生活は大好きです(笑)。

NPO、国際機関、現地企業……。途上国支援への関わり方はさまざま

社会復帰支援施設にて職業技術訓練に励む元子ども兵ら

社会復帰支援施設にて職業技術訓練に励む元子ども兵ら

――国際ボランティアになるには、どれぐらいの英語力が必要でしょうか?

TOEICや英検などの点数よりも、目指すべきは「英語を介して他人と一緒に仕事ができるレベル」です。相手の話を聞いたり自分の意思を伝えたり、文章を読んだり書いたりするといった普段日本語で行っていることを、英語でできるかという観点で学習していくのがいいと思います。
私は英語を完璧にマスターしているとはいえませんが、当会ウガンダ事務所の現地スタッフに英語でプレゼンテーションを行ったり、英語で書かれた報告書を日本語に翻訳して日本へ共有したりという業務も行っていました。

言葉に関して一筋縄ではいかなかったのが、ウガンダやカンボジアで話されている英語には独特のアクセントがあったことですね。
日本の学校教育における英語は、流ちょうな発音を前提にしています。その発音を聞き慣れた耳だと、最初は現地の英語をうまく聞き取れない壁にぶち当たりました。でも時間の経過とともに耳が慣れてきて、スムーズにコミュニケーションが取れるようになりましたよ。


――業界内ではどんなキャリアパスがありますか? どんな人が出世していますか?

国際協力分野において最も知られている入り口は、JICA(独立行政法人国際協力機構)による「青年海外協力隊」でしょう。2年間途上国に派遣され国際ボランティアを行うという制度で、任期終了後は現地の企業に就職したり、国際機関に勤めたり、大学院に進学したりとキャリアはさまざまです。

NPO・NGOにおいても、政府系機関からNGOに転職あるいは自分で組織を立ち上げる方もいれば、その逆もあります。若いうちから幅広い視野を持って社会課題に携わり、最終的に自分に一番ぴったりと合う形を選択している方が多いと思います。


――今後はどのようにこの業界に関わっていきますか?

4月からは正規職員として、引き続き当会で働くことになりました。これまでのボランティアの立場と比べると責任の大きさが変わってきますので、活躍している先輩方を見習って、一人前の職員として自立できるようさらに視野を広げながら、常に課題意識を持って仕事に関わっていきたいと考えています。


戦争や紛争、貧困というとてつもなく大きな問題を解決するために、その土地で問題に直面している人たちの支援を行っている国際ボランティアの人たち。延岡さんは、子どもの頃に抱いた疑問に自らの手で少しずつ答えを見つけているところです。
自分の抱えている思いと向き合い何か一つでも掘り下げていくことが、夢を実現する可能性につながっていくのではないでしょうか。


【profile】認定NPO法人 テラ・ルネッサンス 国際ボランティア 延岡由規(のぶおか ゆうき)

認定NPO法人 テラ・ルネッサンス https://www.terra-r.jp/

写真提供:認定NPO法人 テラ・ルネッサンス

この記事のテーマ
語学・国際」を解説

外国語を自在に使い、コミュニケーションを図る表現力を実践的に学びます。国際情勢などの知識、情報を収集する好奇心、語学力向上の努力が常に求められます。資格取得を目指すカリキュラムもあります。将来の仕事としては、日本語と外国語を翻訳・通訳することで双方の意志疎通の手伝いをするなど、海外との橋渡しをする職業が考えられます。

「語学・国際」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「国際ボランティア」
はこんな仕事です

海外でボランティア活動を行う人。国際協力機構の青年海外協力隊、民間のボランティア派遣に加え、NGO・NPOからも派遣され、一定期間決められた派遣先地域に滞在し、技術指導や教育支援などに従事。ジャンルは、公共事業から農林水産、工業、保健、商業、スポーツなど実に幅広い。得意分野のボランティア募集に応募し、選考を経て現地へ赴き数カ月から数年単位で働く。最低限の語学力と、派遣先地域へ溶け込める柔軟性、責任感が問われる。渡航・滞在費用の多くは自己負担なので、就職前、退職後に行う人が多い。

「国際ボランティア」について詳しく見る