【シゴトを知ろう】国際ボランティア 編

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【シゴトを知ろう】国際ボランティア 編

2017.04.03

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】国際ボランティア 編

現代は、先進国において社会が成熟していく一方で、途上国では戦争や紛争などが絶えず起き、貧困などの問題に苦しんでいる人たちがいます。途上国に暮らす人々と直接ふれ合い、抱えている問題の解決や教育などを支援する役割を担っているのが国際ボランティア。
今回は、カンボジア、ウガンダ、日本など6カ国で活動している認定NPO法人テラ・ルネッサンスで国際ボランティアとして活躍している延岡由規(のぶおかゆうき)さんに、お仕事内容や国際協力に関心を持ったきっかけなどについてお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 地雷、小型武器、子ども兵など、途上国が直面している課題の解決を支援する
  • サッカー少年が垣間見た児童労働問題。抱えていた思いを大学生になって行動に移す
  • 「意志あるところに道は開ける」。揺ぎない思いを持っている人に向いている仕事

「子ども兵」という、地球の裏側で起きている課題

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください

認定NPO法人(*1)テラ・ルネッサンスという国際協力団体でボランティアをしています。ここは「すべての生命が安心して生活できる社会(世界平和)の実現」を目的として2001年に設立された民間団体です。
途上国での「地雷」「小型武器」「子ども兵」という3つの社会課題が解決に向かうよう支援活動を行ったり、日本国内では「平和教育」をより普及させるための啓発・提言活動に取り組んでいます。

主な活動地域はアジア(カンボジア王国、ラオス人民民主共和国)、アフリカ(ウガンダ共和国、コンゴ民主共和国、ブルンジ共和国)、日本の6カ国です。
また、2011年3月11日の東日本大震災の後からは「ともにつながろう(ともつな)基金」を設立し、岩手県の大槌(おおつち)町で「復興刺し子プロジェクト」という活動を中心に、被災された方々の生活再建のための支援活動も行っています。

海外事務所に駐在していた時は、広報用素材としての写真・動画撮影や現地で行うプロジェクトの補助として支援対象者へのインタビューやデータ入力、活動報告書の日英翻訳、物品調達などを行いました。
日本国内の事務所では、広報・ファンドレイジング(*2)チームに所属しており、主に助成金関連の管理業務や各種メディア対応などを担当しています。また現場での経験を生かして、講演会でお話しする機会をいただくこともあります。

*1 認定NPO法人:NPO法人の活動を支援することを目的に設けられた制度。認定NPO法人に寄付をすると税制上の優遇措置が受けられる。認定を受けるには、事業活動や組織運営が適切に行われていることが要件となる。

*2 ファンドレイジング:NPOなどの非営利組織が、活動のための資金を調達すること。

<一日のスケジュール>
【国内:京都事務所の場合】
09:45 出勤、毎朝スタッフ全員で事務所の清掃
10:00 朝礼、ヴィジョン・ミッション・活動理念の唱和や各自担当業務の共有
    その日ごとにテーマを決め、一人ひとりの意見や考えを共有する
10:30 助成金の情報収集・リスト化作業
12:30 スタッフ全員で昼食
13:30 広報・ファンドレイジングチームの週次ミーティング
14:30 海外駐在の職員とSkypeミーティング
15:30 助成金案件の申請書類作成・準備
17:45 終礼、その日行った業務の報告、感想を共有
18:00 終業
19:00 職員や他のボランティアスタッフと夕食

【海外:ウガンダ事務所の場合】
08:30 出勤
09:00 朝礼
09:30 フィールド調査、プロジェクト卒業生の家庭訪問・インタビュー
12:00 昼食
13:00 フィールド調査、プロジェクト卒業生の家庭訪問・インタビュー
16:00 事務所に戻りインタビュー内容のまとめ
17:30 退勤


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

現地で働く者の一番のやりがいは、支援対象者の変化を直接自分の目で見られることです。当会ウガンダ事務所では、1980年代後半から2006年の停戦合意まで行われていたウガンダ北部における紛争で被害を受けた人たちを対象にプロジェクトを展開しています。
中でも、子ども時代に反政府軍に誘拐され強制的に兵士にさせられた元「子ども兵」たちの社会復帰を支援することが主な活動です。

日本にいると想像することが難しいかもしれませんが、誘拐されたために十分な教育も受けられず兵士として幼少時代を過ごしてきた元子ども兵は、自分の村に帰ってくることができても、経済的・社会的な要因から自分の力だけで生活を営むことが極めて困難なのです。
2005年に当会が「ウガンダ北部における元子ども兵社会復帰支援プロジェクト」を開始してから、これまでに192名もの元子ども兵を受け入れて支援しています(2016年11月現在)。
彼ら・彼女らの支援に関わることで世界の平和のために貢献できていると感じられることが、何よりのやりがいにつながっています。


Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?

これまでに現場でさまざまな経験をしましたが、正直「大変だ、つらい」という感覚を抱いたことはありません。
「大変」とは「大きく変わる」と書きます。うまくいかないときこそ大きな成長のチャンスと捉え、目先のことだけではなく、目の前にある壁を乗り越えた先にある自分の成長や支援する人々の笑顔を想像して、長期的な視点で物事を考えるように心がけています。

とはいえ、現地で働いていると、本で読んだり人から聞いたりする以上に複雑な「子ども兵」という大きな課題に 、果たして私に何ができるのだろうかと自分自身の非力さを感じることがあります。
しかし、そんなときに心折れることなく立ち向かう勇気を与えてくれたのは、元子ども兵の方々や元少女兵が連れて帰ってきた小さな子どもたちの笑顔でした。みんなの笑顔を見ていると、不思議と力が湧いてくるのです。

サッカーボールに世界の課題を見つけた小学生時代

元子ども兵社会復帰支援プロジェクト第7期生のマイクさん(仮名・右)

元子ども兵社会復帰支援プロジェクト第7期生のマイクさん(仮名・右)

Q4. どのようなきっかけ・経緯でこの仕事に就きましたか?

世界で起こっている課題に関心を抱いた最初のきっかけは、小学校3年生の時だったと記憶しています。2002年に行われたサッカーの世界大会に関連して、インドやバングラデシュでは自分と同世代の女の子たちがサッカーボールの手縫いの仕事を強制的にさせられている、ということを道徳の授業で聞いたのです。
当時サッカー少年だったのですが、しばらくサッカーをするのが嫌になるほど衝撃を受けました。自分が遊んでいるサッカーボールの裏側には生きるために苦しい生活を強いられている子どもたちがいる、それを知った時から、児童労働に関心を抱くようになりました。

関心はあったものの具体的な行動にまでは移せずにいたのですが、大学2年生の時に講義の中で「子ども兵」という存在を知ったんです。アフリカを中心に18歳未満の子どもたちが武器を持たされたり、大人兵士の身の回りの世話をさせられたりしているという事実に衝撃を受けた私は、図書館やインターネットでいろいろと調べていく中で、子ども兵は「最悪の形態の児童労働」の一つであることを知りました。
小学3年生の時に抱いた児童労働への問題意識が再燃し、子ども兵の問題をなんとかしたいと思っていたところ、その講義を受けた翌月に当会理事長の小川真吾が私の通う大学で講演を行う機会に恵まれました。その講演を聞き、まずは行動を起こしてみようと当会京都事務局でのインターンシップに応募し、京都やウガンダの事務所で活動するようになり、2017年4月からは正規職員として働くことになりました。


Q5. 大学では何を学びましたか?

大学では国際関係学を専攻していて、世界で起こっている課題、例えば紛争や貧困・環境問題などにふれる機会が比較的多かったように感じます。当会が専門的に取り組んでいる課題の一つである「子ども兵」の存在を初めて知ったのも、大学での講義を通してでした。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

高校生の時ではありませんが、私は10歳のところに父親を病気で亡くしていて、周囲の多くの方々に支えられて今日まで過ごすことができました。次は自分自身が周囲や世界の困っている人たちを助けたいという夢があり、その実現のために世界の平和を支援する国際ボランティア活動に関わり始めました。

また世界中の人とサッカー友達になりたかったので、まずは英語ぐらい話せなければと思い、中学生の時から英語の勉強は頑張りましたし好きでした。
英語を使って現地の人々と一緒にプロジェクトに携わるという点においては、高校生の時に抱いていた夢が今とつながっているかもしれません。

興味を持ったことは、どんどん掘り下げよう!

第8期生の元子ども兵らとウガンダ事務所スタッフの集合写真

第8期生の元子ども兵らとウガンダ事務所スタッフの集合写真

Q7. どういう人が国際ボランティアに向いていると思いますか?

いろいろな要素があると思いますが、一つだけ挙げるとすれば、誰に何と言われようとも「これを成し遂げたい」という揺るぎない思いを持っているかどうかです。これはどの仕事においても当てはまるかもしれませんが、自身のヴィジョンが確立されていれば、その達成のために必要なこと・ものを選択していくことができます。
職業選択においても、その仕事を通して得られるものが自分のヴィジョン達成にどのようにつながっていくのかという視点で、情報収集をすることができます。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

視野を広く持って、とにかくアンテナを張り巡らせてみてください。そして、興味を持ったことに対してはとことん知識を深めていってください。さまざまな情報が飛び交う現在の社会では、その気になればある程度の情報を手に入れることができます。
そして、その上で英語は有益なツールになるので、英語も身に付けておくことをお勧めします。

また、可能ならばできるだけ早く海外に行ったり、ボランティアをしたり、いろいろな経験をしておくのもお勧めです。このような経験は、早ければ早いほど将来の選択肢や視野が広がると思います。
これからの世界を担っていく若いみなさんと共に、よりよい社会・平和な世界をつくっていけることを幸せに感じます。これを読んでくださっている一人ひとりに内在する「未来をつくる力」に期待しています。


小学生の時、サッカーボールを通じて世界が抱える課題にふれた延岡さん。大学生になって国際ボランティアという形で課題解決のための支援に関わることで、長年心の中でモヤモヤとしていた気持ちに区切りをつけることができたようです。
みなさんも気になっていることややってみたいと思っていることがあれば、その思いをしっかりと抱き続け、チャンスがあれば行動することで、将来の道が見えてくるかもしれませんね。


【profile】認定NPO法人 テラ・ルネッサンス 国際ボランティア 延岡由規(のぶおか ゆうき)

認定NPO法人 テラ・ルネッサンス https://www.terra-r.jp/

写真提供:認定NPO法人 テラ・ルネッサンス

この記事のテーマ
語学・国際」を解説

外国語を自在に使い、コミュニケーションを図る表現力を実践的に学びます。国際情勢などの知識、情報を収集する好奇心、語学力向上の努力が常に求められます。資格取得を目指すカリキュラムもあります。将来の仕事としては、日本語と外国語を翻訳・通訳することで双方の意志疎通の手伝いをするなど、海外との橋渡しをする職業が考えられます。

「語学・国際」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「国際ボランティア」
はこんな仕事です

海外でボランティア活動を行う人。国際協力機構の青年海外協力隊、民間のボランティア派遣に加え、NGO・NPOからも派遣され、一定期間決められた派遣先地域に滞在し、技術指導や教育支援などに従事。ジャンルは、公共事業から農林水産、工業、保健、商業、スポーツなど実に幅広い。得意分野のボランティア募集に応募し、選考を経て現地へ赴き数カ月から数年単位で働く。最低限の語学力と、派遣先地域へ溶け込める柔軟性、責任感が問われる。渡航・滞在費用の多くは自己負担なので、就職前、退職後に行う人が多い。

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