【シゴトを知ろう】人形作家 編

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

【シゴトを知ろう】人形作家 編

2017.05.24

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】人形作家 編

雛人形、西洋人形、フィギュアなど、さまざまな分野の人形制作を行う人形作家。今回は自身が制作したオリジナルのキャラクターで「モールじいさんのおひっこし」という絵本を出版し、フィギュアの原型制作の仕事もされているdwarffactoryの佐藤圭吾さんにお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 人形に目を入れて、命を吹き込む瞬間が一番ワクワクする
  • 高校時代に抱いた「ものづくりの仕事がしたい」という願望が今も続いている
  • 準備万端と言う事は無いので、準備を怠らないことが重要

クライアントの想像を超えるものを作りたいと常に思っている

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください

自分の作品を作る以外では、普段はフィギュアの原型を制作しています。原型制作の仕事はメーカーさんから「このキャラクターのフィギュアを制作したい」と発注があったら、イメージをイラストに起こして、それを見ながらメーカーさんと相談し、制作を進めていくという感じですね。自分の作品というところでは、2013年に「モールじいさんのおひっこし」という絵本を出版させていただきました。立体造形を写真に撮った絵本を作ってみたいと考え、オリジナルでキャラクターと物語を作って絵本にしました。制作時間は特に決めていませんが、夜の方が集中できるので、細かい造形などは夜に作業をしています。

<一日のスケジュール>
09:00 作業
12:00 昼食
13:00 作業
15:00 近所の森に出かけてリフレッシュ
17:00 作業
19;00 夕食
21:00 作業(深夜まで)


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

人形に目を入れて、命を吹き込む瞬間は一番ワクワクしますね。目を入れるのは作業の最終行程ですし、目は一点を見つめていないと違和感を感じてしまうものなんです。だから、集中して作業して、目まで上手く調整できて完成した時は達成感がありますね。また、フィギュアは言葉を発することができないので、感情を指の形で表現したり、グッと迫る気持ちを表現するために重心を前にかけ、かかとを上げたりするなど、すごく細かなところを調整しています。それをクライアント(依頼主)に見せた時、「なぜ、ここはこういう形なんですか?」と気付いてもらえたり、「こんな細かいところまでこだわってくれているんですね」と喜ばれたりすることがうれしいですね。


Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?

ものづくりが大好きで、やりたい事をやらせていただいているのでつらいと思う事は無いです。でも、あえて言うならば、締め切り直前がつらいのと、依頼された制作物をクライアントに気に入っていただけるように制作できるかというところが大変ですね。僕が完璧だと思っても、「ここはこうしてほしい」とクライアントや原作者から変更や修正の依頼が来たら、やり直すしかないですから。完璧だと思っていたものに、大きく修正が入った時はやっぱりつらいです。

義肢制作の仕事がやりたくて、「今から行きます」と電話した

Q4. どのようなきっかけ・経緯でその仕事に就きましたか?

最初は、専門学校で全く違う職種の勉強をしていましたが、在学中に義肢制作の仕事をテレビで見て知り、どうしてもこの仕事がやりたいと思いました。そこで連絡先を調べて、「今から行きます!」といきなり電話をしたんです(笑)。突然の電話に困惑されながらも、僕の熱意は伝わったみたいで「何か作って来て見せてくれ」と言われたので、見よう見まねで、指と耳を作って持っていきました。それが、ものづくりの仕事を始めるキッカケですね。そこでは2年間ほど仕事をしながら勉強をさせていただいたのですが、やっているうちに人体造形に興味が湧いてきました。とはいえ彫刻や銅像の仕事は世の中になかなか無いので、人体造形を仕事にしようとした時、キャラクター・フィギュアの原型制作というのが最も現実的だったんです。


Q5.専門学校では何を学びましたか?

今の仕事とは全く関係の無い、警察官の専門学校に通っていたんです。本当はものづくりがやりたかったんですけど、その頃、母親が病気になってしまったこともあって、ちゃんとした職業に就こうと思って入学しました。ずっとしっくりこないし、いつか後悔するだろうなという気持ちを持ちながら勉強していましたね。でも当時、法律や犯罪を学ぶことで、「世の中はこうやって回っているんだ」ということを理解したり、自分の人生について考える機会はありました。今では、あの時間も決して無駄ではなかったと思います。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

「何かを作る仕事に就ければ」という漠然とした願望はあって、それが現在も続いている感じです。自分を表現したいというよりは、映画がすごく好きで、映画の撮影の特殊撮影に使われるミニチュアなどを作る美術スタッフへの興味や憧れがありました。造形技術は全て独学なのですが、小さい頃から、一人で黙々とレゴブロックで遊んでいるような子どもだったんです。小学生になってからは練り消しゴムをいじっていろんな形を作ったり、高校生になってからは粘土でものを作ったりしていました。ですので、造形は好きでやっている中で、自然に学んだという感じです。

チャンスが来た時に迎え撃てる自分であるため、怠らず準備すること

Q7. どういう人が人形作家の仕事に向いていると思いますか?

想像力と妄想癖がある人。あとは根拠の無い自信があるくらいの方が向いてると思います。よく言いますけど、やらずに後悔するよりもやって後悔する方がいいので、「俺なら絶対にできる」くらいの自信を持って、挑戦できる人が向いていると思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

もし何かやりたい事、叶えたい目標があるなら、チャンスが来た時にそれを迎え撃てる自分であるために、怠らず準備をしておいてください。どれだけやっても準備万端という事は無いので、いざチャンスがやってきた時のために想像を巡らせ、仕事や目標を追いかけ続けてください。大きな目標というのはなかなか明確に見えず、遠くにうっすら見えているものだったりします。だから、まずは目の前にある小さな目標、今やるべきことを一つずつクリアしていくことが大事で、その積み重ねが大きな夢の実現へとつながると思います。人形作家に興味のある人は下手でもいいからまずは一体作り上げて、次の一体に挑戦してください。次の一体を作る時には必ず上手くなっているので、その繰り返しでどんどん上手くなっていくはずです。途中で投げたり諦めたりせず、どんどん作り続けてください。


一度は諦めかけた「ものづくりのお仕事がしたい」という夢を義肢制作という想像もしなかった仕事を経て、叶えることができた佐藤さん。みなさんも「やりたい事をやらせていただいてるのでつらいと思う事はありません」と断言できるような仕事に出会えたら幸せですね。

【profile】dwarffactory 佐藤圭吾

この記事のテーマ
デザイン・芸術・写真」を解説

デザインは、本や雑誌、広告など印刷物のデザイン、雑貨、玩具、パッケージなどの商品デザイン、伝統工芸や日用品などの装飾デザインといった分野があり、学校では専門知識や道具、機器を使いこなす技術を学びます。アートや写真を仕事にする場合、学校で基礎的な知識や技術を身につけ、学外での実践を通して経験やセンスを磨きます。

「デザイン・芸術・写真」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「人形作家」
はこんな仕事です

伝統工芸の雛人形をはじめ、西洋人形、創作人形など、さまざまな分野の人形制作を行う人を指す。手先の器用さと、ときには美術解剖学的な知識も生かされる。人形メーカーや工房に入り、指導や研修を受けながら技術を身に付ける。あるいは人形作家に弟子入りするほか、各種教室で人形作家のイロハを学ぶことも可能。経験を経て優れた技法を身に付け、販売ルートが確立されれば独立の道も開かれる。一般のメーカーや工房では、顔や衣装などパーツごとに専門が分かれていることが多いが、公募展に出展して自分の力を試すこともできる。

「人形作家」について詳しく見る