福井県の九頭竜湖、北海道の神威岬……ワクワクするファンタジーな地名まとめ!

この記事をまとめると
- 日本にはワクワクしてしまうファンタジーな地名が数多く存在する
- ファンタジーな地名は、カッコイイものからロマンチックなものまでさまざま
- その地域には伝説や逸話が残っていることもある
日本各地には、やけにカッコイイ感じで名付けられたファンタジーな地名が存在するのをご存じですか? 今回は、ゲームや漫画の世界に出てきそうな、思わずワクワクしてしまう地名の数々をご紹介します。
その1:ヤマタノオロチが出てきそう? 「九頭竜湖」
まずは福井県から。いかにもヤマタノオロチやドラゴンが出てきそうな「九頭竜湖(くずりゅうこ)」は、ダムの建設によってできた人造湖です。豪快な山岳風景と広大なダム湖は、四季折々の美しさを見せています。その地名の通り、龍にまつわる言い伝えもあるそうなので、ファンタジーな世界観が好きな人は、ぜひ詳しく調べてみてください。
その2:「天空橋」は空の玄関へと向かう橋
次は東京都から。大田区にある、京浜急行電鉄空港線と東京モノレール羽田線の駅の名前は「天空橋(てんくうばし)」と言います。まるでゲーム『ドラゴンクエスト』に登場しそうな名前ですが、命名した人は、アニメ『天空の城ラピュタ』などもイメージしたかもしれませんね。一度駅員さんに代わって「天空橋~天空橋~!」と駅のアナウンスをしてみたいものです。
その3:字面がかっこよすぎてツラい!? 「神威岬」
北海道積丹郡積丹町にある岬、「神威岬」は“かむいみさき”と読みます。神威とはアイヌ語で「神」を意味する言葉だそうです。伝説として逸話も残っており、古くから海上交通の難所として知られていたこの地に、日高地方の首長の娘チャレンカが源義経を慕い、岬まで義経一行の後を追ってきたものの、義経がすでに海の彼方へと去ったことを知って身を投げ、沖にある「神威岩」になったという言い伝えがあります。
その4:なんて読むかわかる?「神々廻」
“神”つながりでもう一つ。千葉県白井市にある地名「神々廻」はなんて読むかお分かりでしょうか? 正解は「ししば」です。なんで「ししば」と読むのかというと、将軍の鹿狩り場として特別地区であったことが語源となっているようで、もともとは「鹿場(しかば)」であったという説があります。そこに後から「神々廻」という漢字が当て込まれ、現在の地名になったそうです。
その5:なんとなくロマンチックな地名「月夜待」
福岡県遠賀郡水巻町にある交差点に表示されている地名が「月夜待(つきよまち)」です。まるでお月見をしているような、ちょっとロマンチックな地名ですね。地名の由来ははっきり分かっていませんが、その歴史を想像しながら一句考えてみるのも、また風流かもしれません。
こうしたカッコイイ地名をはじめ、地名の成り立ちを調べることは、その土地の歴史や特色などを知るきっかけになります。普段なにげなく見ていた近所の地名でも、どうしてこのような地名になったのか、歴史学や地理学といった学問を通して考えることで、意外な発見があるかもしれません。
歴史や地理が好きだという人は、歴史学や地理学の視点で、日本全国の面白い地名を探してみてはいかがでしょうか。
この記事のテーマ
「文学・歴史・地理」を解説
文学は、長い歴史のなかで変遷してきた人間の生活や社会、人々の考え方や感情の変化などを、文章表現をもとに考える学問です。文献を読み解いて比較検討し、過去から現在、さらには未来に至る人間のあり方や社会について研究します。地理学や歴史学は、今日の私たちの生活や文化、経済活動などについて、基盤となった地形や気候、史実やさまざまな事象、最新の研究結果や歴史的な遺構をもとに、その成り立ちから考える分野です。
この記事で取り上げた
「歴史学」
はこんな学問です
歴史学とは、対象とする大陸・国・地域などにおいて、過去に起こった物事を取り上げ、当時それがどのような意味を持っていたのかを、残された物や建造物、文書などから研究する学問である。ただ、資料を正確に読み取るだけではなく、事実かどうかを疑い、踏み込んで検証する批判的視点も重要である。歴史学の基本的なラインナップには、日本史、東洋史、西洋史、考古学がある。また、政治制度・経済活動・芸術文化・信仰宗教などに特化した考察も行う。