勉強のときのイライラ解消! 世界初の折れないシャープペンって?
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勉強中にシャープペンの芯が折れてイライラしたこと、ありませんか? 1分1秒も惜しい大事な試験中に芯が折れてしまった時なんて、その時間がもったいないとすら感じてしまいますよね。2014年11月にゼブラ株式会社から、そんな悩みを解消してくれるシャープペンが発売されました。その名も「デルガード」。”どれだけ力を込めても芯が折れないシャープペン”だというのです。どうやって商品が生まれたのか、広報の池田さんに開発秘話を伺いました。
この記事をまとめると
- 開発のきっかけは「学生の勉強のパフォーマンスを上げたいから」
- 折れない秘密は内蔵されたバネにアリ!
- 当たり前を疑う視点にこそ、商品開発のヒントがある
きっかけは勉強の集中力を切らさないようにという想いから
―芯が折れないシャープペンを作ろうと考えたのはどうしてですか?
「もともと、これまでのユーザー調査で『シャープペンの芯が折れると集中力が切れる』という声がありました。それを完全に解消することは技術的にも難しいものでした。先入観として『シャープペンの芯は折れるものだ』という考えが当たり前になってしまっていたんですね。しかしながら学生さんに勉強するときのパフォーマンスを上げてほしいと思い、折れないシャープペンを作ろうということになりました」
―商品が完成するまでにどれくらいの時間がかかったのですか?
「普通の文房具であれば1~2年で商品化するのですが、デルガードは発売まで5年かかりました。芯が折れない仕組みを作るために多くの試行錯誤を重ねたため、発売までの時間がかかってしまいました
実際に使用した声を聞いて何度も改良
―アイディアから実際の商品を作るまでにはどのようなことを行うのですか?
「実際に学生さんに試作品を使ってもらう調査を行いました。文字の書き方はペンの持ち方や力の入れ具合、芯の出す長さなど、人によってかなりの違いがあります。
誰が書いても折れないシャープペン作りが目的でしたので、いろいろな書き方を見て何度も改良を重ねていきました」
―たしかに人によって筆圧も違いますし、誰が使っても芯が折れないペンというのは難しそうですよね。芯が折れない仕組みはどのようになっているのですか?
「その秘密は本体に内蔵された2つのバネです。芯が折れるときは、垂直に強い筆圧が加わったときと斜めに筆圧が加わったときの2パターンあります。書き方によって力がかかる方向が違うんです。垂直に力がかかっているときは、内蔵されたバネが芯を上方向に逃がすことで折れを防いでいます。斜めに力がかかったときには、先端の金属部分がガードする構造になっています。これで折れないシャープペンが出来上がっているのです」
ヒットの秘訣は「当たり前を疑うこと」
―それだけ時間をかけて完成したデルガードには感動もひとしおですよね! 実際に使ってみたユーザーの反応はどうでしたか?
「学生さんが『本当に折れない!』と驚いたり、書いているときにバネが自然に動くので『書き味がいい』と言っていただいたことが本当にうれしかったです。身近な物過ぎて、不便だと感じる部分があってもそれを当たり前だと思ってしまうことが多いのが文房具。だからこそ、当たり前だと思っていたことを疑える着眼点やいい商品を作りたいという思いが大切だと思っています」
常識だと思われていることにこそ、新しい商品を生むアイディアが潜んでいるというわけですね。こうして生まれたデルガードは、発売から半年で300万本売れるヒットアイテムになったそう! そんなヒットの裏側には、多くの考えや開発を経て生まれています。
最近は英語はこのペン、数学はこのペンなどと科目ごとにシャープペンを使い分けている学生もいるんだとか。ぜひ自分にとって使いやすいシャープペンを探してみてはいかがでしょうか。
【取材協力】
ゼブラ株式会社
【商品】
『デルガード』
http://www.zebra.co.jp/pro/del_guard/index.html
この記事のテーマ
「ビジネス・経営」を解説
法律などの専門知識を学び、文書作成などの技能を磨くほか、資格取得や検定合格を目指すカリキュラムもあります。小売業や不動産売買、経営コンサルタントや税理士など、各ビジネス分野におけるスペシャリストも育成します。国家試験の合格が求められる高度な資格を必要とする仕事もありますが、専門学校の中には受験指導に実績を誇る学校もあります。