昆虫でひともうけできる? オオクワガタの意外な値段とは!?
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この記事をまとめると
- 「クワガタ養殖」はかなりの高収入を得ることも
- 1匹100万円を超えることもあるオオクワガタの飼育方法
- 高値のオオクワガタを育てるにはそれなりの手間とお金が必要
知られざる昆虫ビジネスに迫る!
夏になると夢中になったクワガタ採集。森の中への宝探しは、小さな子どもにとって大冒険でした!
大人になってからでも、オオクワガタに情熱を注いでいる人はたくさんいます。その中には、“採る”ことではなく“育てる”ことに情熱を注ぐ「ブリーダー」と呼ばれる人も。幼虫から成虫まで成長させ、そこからさらに繁殖させていくことを趣味や職業にしている人々です。大きく育ったものは高値で取り引きされることもあり、成功すればかなりの高収入を得る可能性すら秘めています。
今回は、そんな知られざる昆虫ビジネスの世界を、育て方も含めて紹介します。
オオクワガタを育てるには?
一時期は「黒いダイヤ」として大きな話題になり、養殖をはじめる人が増え、ブームにもなった「オオクワガタ」。以前は、80mm級のオオクワガタ1匹で100万円はくだらないと言われていました。
現在は、昆虫ブームがあった時代ほどではありませんが、それでも高値で売り買いされ、最大110mmのもので売値100万円を超えることもあるのだとか。ちなみに都会で育てるのは、スペースやニオイの問題から難しそうです。
育て方はというと、まず、クヌギの木の入った大きな飼育ケースを用意します。そこに、互いのサイズのバランスが合うようなオスとメスに入ってもらい、風通しがよく、暗いところに設置します。それから約3か月後にうまくいけば幼虫が発見されます。
幼虫が見つかると、1匹ずつ、「菌糸ビン」といわれる、幼虫の「えさ」が詰まったビンに入れておきます。そして約2〜3か月ごとに、成長に合わせてビンを大きなものに交換しながら育てていくのです。
「黒いダイヤ」を生み出すには手間とお金が必要
1匹育てるごとにケースを購入するため、原価としては1匹あたり数千円かかる計算になります。さらに、動物に比べて体の小さな昆虫は、飼育時の死滅リスクもあり、育てるには細心の注意が必要です。飼育環境をつくるための元手もいるでしょう。
決して簡単な仕事とは言えませんが、この仕事のやりがいは「育てる」というところにあります。オオクワガタの飼育に適した環境をつくり、どんな育て方がベストかトライ&エラーを繰り返し、そこで自分なりの法則を発見すれば大きな成功をつかめるからです。
こうした「クワガタ養殖」に向いているのは、昆虫が好きで、それでお金を稼ぎたい人。昆虫が好きな人のなかには、その生態を深く研究したい、採集は趣味でも仕事にはしたくない人もいるでしょう。もしあなたが、昆虫とビジネスを結びつけて考えられるのなら、一攫千金(いっかくせんきん)を夢みて挑戦してみるのもいいかもしれません。
この記事のテーマ
「動物・植物」を解説
ペットなど動物や観賞用の植物に関わり暮らしに潤いを提供する分野、食の供給や環境保全を担う農業・林業・水産業などの分野があります。動物や植物の生態や生育に関する専門知識を身につけ、飼育や栽培など希望する職種に必要な技術を磨きます。盲導犬や警察犬、競走馬、サーカスの猛獣などの調教・訓練や水族館や動物園で働く選択肢もあります。
この記事で取り上げた
「クワガタ養殖に関する職業」
はこんな仕事です
日本列島全体に分布するクワガタムシ。中でもオオクワガタは一時ブームに沸き、高値で取引されたこともあるなど、ビジネスにおいても一定の価値がある。クワガタの飼育には、成虫や幼虫の生体、専用のクワガタゼリーやバナナ、リンゴなどの餌、飼育ケースや餌皿、マットなどの飼育用品が必要である。クワガタは卵から幼虫、サナギ、成虫と完全変態を行う昆虫で、ほとんどのクワガタが飼育可能である。市場規模にかかわらず、大のクワガタ好きには趣味を兼ねて行える楽しさがある仕事といえる。