【シゴトを知ろう】トランペッター 編

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【シゴトを知ろう】トランペッター 編

2017.02.17

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】トランペッター 編

小学4年生でトランペットを吹き始めたYUHKI(ユウキ)さん。今はトランペットも吹きつつ、フリューゲルホーン(フリューゲルホルン)という楽器をメインに吹いています。自身を“遅咲きタイプ”と評するYUHKIさんですが、音楽系の大学に行かなかったことも含め、遠回りしてきたことが結果的によかったと振り返っています。それはなぜでしょうか。

この記事をまとめると

  • プレイヤー・作曲家・指導者など音楽家の仕事の幅は広い
  • トランペットは自分の唇も楽器の一部
  • どのジャンルでも続けてきた人が残る

3日吹かなかったら初心者レベルに戻る

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい

もともとトランペットをメインに吹いていましたが、年齢とともにフリューゲルホーンの優しい音色に惹かれるようになり、今はフリューゲルホーンをメインに吹くというスタイルで活動しています。フリューゲルホーンはトランペットと同じ金管楽器ですが、より膨らみのある形をしていて、直線的なトランペットの音に対して優しく包み込むような音を出せるのが特徴です。音域はトランペットと同じなのですが、トランペットほど高い音が得意でないため同じ音を出そうとすると結構バテてしまうという特徴も。世界的にもフリューゲルホーンをメインに活動している奏者はあまりいないので、自分自身で音色を追求しています。

ライブで演奏する曲は全てオリジナルで、作詞・作曲・編曲・たまにヴォーカルも担当します。自身でレコーディングを行ったり、映画や舞台の音楽をプロデュースしたり、他のミュージシャンに音楽を提供することも。指導者として学校の吹奏楽部や個人の方にレッスンをすることもあります。大きく言えば“音楽家”という括りのなかでいろいろな活動をしています。

<一日のスケジュール>※ライブのある日の場合
15:30 リハーサル、サウンドチェック
19:00 ライブ
22:00 終演

Q2. どんなときに仕事の楽しさ・やりがいを感じますか?

プレイヤー・作曲家・指導者の3つの立場においてやりがいを感じるポイントはそれぞれ違いますが、一番うれしいのは相手の心を動かすことができたときです。例えば僕のライブに初めて来られた方が、最初は様子見の表情だったのが、演奏が進むにつれてどんどん楽しくなってきたことが伺えるとうれしくなります。僕の書いた曲で泣いてくださったりすると、やってきたことが報われたと感じますね。

Q3. 仕事の大変さを感じるのはどんなところですか?

トランペットもフリューゲルホーンも唇の振動で音を出します。日常生活では使わない筋肉を使うので鍛えないといけません。楽器を吹くことが一番のトレーニングになりますが、唇は消耗品なので練習しすぎてもいけません。でも3日吹かなかったら初心者レベルに戻ります。それが怖くてインフルエンザにかかったときもフラフラになりながら吹いていました(笑)。トランペット吹きの宿命ですね……。唇の乾燥も大敵です。リップクリームはあちこちに置いてありますし、ワセリンも持ち歩いています。夜中に唇が乾燥しているんじゃないかと心配になって起きてしまうこともあります(笑)。

スキーやスケートなどのスポーツも興味はあるんですが、転んで指や歯が折れたらアウトなのでなるべく控えています。先日小学生の娘に誘われてボルダリングに行ってみたらすごく楽しくて。ところが翌日に指が全然動かなくなってしまい……3時間ストレッチしてようやく少し動くようになりましたが、ライブ中は気づかれないように必死に振る舞いました(笑)。

卒業文集に書いた夢は「世界一のトランペッター」

Q4. どのようなきっかけでこのお仕事に就きましたか?

音楽を始めたきっかけは幼稚園の頃に通い始めた音楽教室でした。小学2年生までエレクトーンを習い、学校のクラブ活動が始まると金管バンドのクラブに入りました。とにかく音楽がやりたかっただけで、何の楽器があるのかも知りませんでした。

男子全員が並ばされて先生が「何がやりたい?」と聞くとみんな「トランペット!」と答えるので、「じゃあ僕も……」と成り行きで決めました。ところがトランペットは難しい楽器で脱落していく子が多い中、僕は最後の数人に残ったんです。そうなると「自分は向いているんだ!」と楽しくなってしまって。

エレクトーンはあまり上達しなくて向いていると思えなかったのですが、トランペットはうまく吹けたんです。小学校の卒業文集にも「世界一のトランペッターになりたい!」と書きました。その夢は「世界一のフリューゲルホーン吹き」に書き換わりましたが、今もそれを目指してもがいているところです。


Q5. 大学ではどのようなことを学びましたか?

音大に行こうか迷ったのですが、当時はポップスやジャズを学ぶ環境が充実した音大が少なかったんです。今思えば噂に流されていただけなのですが、音大に行くとクラシック漬けになったり、教授の奏法を強制されることもあるのではないかと思い、新しい音楽を自由に演奏できる環境を求めて一般の大学に進みました。もちろん音大卒でもポップスやジャズの世界で活躍している人はたくさんいます。後になって音大に行ってもよかったかなと思うこともあったのですが、取り返そうという思いで独学に励んだことが今につながっているので、結果的にはよかったのかなと思います。

大学では“ビッグバンド”という15人くらいで編成されるジャズバンドでトランペットを吹いていました。授業では日本文学を学んだのですが、そこで教わった「日本語は発音に高低差が少ない」ということが作詞活動に役立っています。高低差が少ないということは、そもそも日本語はメロディにつけることが難しい言語なんだと思うんです。それを知った上で作詞ができるので、あえて違和感を作ることで聴く人の興味を引いたり、詞を先に作ってそのイントネーションに合わせて曲を作ったりすることがあります。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢や経験したことが、現在のお仕事につながっていると感じることはありますか?

僕がフリューゲルホーンを初めて吹いたのは高校1年生のときでした。トランペットがそこそこ吹けたので、吹奏楽部の先輩に見込まれて「これでソロを吹け」と言って渡されたのがフリューゲルホーンで吹く「Feel So Good」という曲でした。今思えばその先輩のおかげですね。

遠回りしても同じゴールに辿り着く

Q7. どういう人がこの仕事に向いていると思いますか?

音楽に限らずどのジャンルでも続けている人が残るものだと思います。もちろん才能があって残る人もいますが、諦めず続けることに自信を持てる人のみが残っているのだと思います。僕は小学4年生でトランペットを吹き始めて今45歳。才能があればもっと早くに花開いたのかもしれませんが、周りが辞めていく中でも続けることができたから今があります。

続けるには音楽が好きという気持ちがないと難しいですし、体力も必要です。僕の場合はいろいろなトレーニングを試して最終的に水泳に落ち着きました。実は太り始めてからトランペットが吹きやすくなったことがあったのですが、バンドのフロントに立つ人間としてあまり恰幅(かっぷく)がよすぎるのもどうだろうと思って始めたんです。結果的に見た目が引き締まっただけでなく、長時間のライブでも疲れにくくなりました。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

指導者として高校生に教える機会も多いのですが、彼らを取り巻く状況を見て切ない気持ちになることがあります。それは彼らの夢を、親御さんが将来を心配するあまり抑制してしまうことです。特に音楽の道は「食べていけるわけがないだろう」と言われることが多いです。安定した仕事を、そのためにいい大学をと親や学校に促されて、本人も現実は甘くないと諦めてしまうことが多いように感じます。でも自分がやりたいことを人にダメ出しされて諦め、その何十年か後に「やっておけばよかった」と言って再び始める人を僕は何人も見ています。親に学費を出してもらったから逆らえなかったという人もいました。子どもが失敗して嫌な思いをしないようにという親心も分かるのですが、それなら自分の持つ知識や人脈を最大限に使って子どもの夢をサポートすべきなのではないかと感じます。

一方で高校生のみなさんには、遠回りしても相応の努力をすれば同じゴールに辿り着くから大丈夫だよと伝えたいです。むしろ音楽では遠回りしたほうがいい結果につながることもあります。個人的には音楽一筋の人より、いろんな道に脱線してきた人のほうが深みのあるいい音楽をつくれるようにも思えます。肝心なのは自分で判断して動くこと。若い頃は知らないことが多くて遠回りしたように感じることがあるかもしれませんが、無駄なことなんて一つもないんです。



演奏活動だけでなく映画音楽を手がけたり、絵を描いたり、趣味で作った造形作品で賞を獲ったこともあるYUHKIさん。小学生の頃に近所に住んでいた画家のおじさんに「お前は思ったことをやり通すことができる人間だ」と言われ、自分を肯定してくれる大人の存在も支えになったそうです。夢を追うにはそうした暗示や思い込みの力も大切かもしれません。


【Profile】フリューゲルホーン&トランペットプレイヤー、ヴォーカリスト、作詞・作曲家 YUHKI(ユウキ)
Official Site(ライブ情報はこちら):http://yuhki-music.com/
Twiter:@ yuhki_n_pop
Blog:http://yuhkimusic.blog74.fc2.com

【CD/DVD】
アルバム:Our Life
ライブDVD:YUHKI Flugelhorn Live! 2014 [39]

この記事のテーマ
音楽・イベント」を解説

エンターテイメントを作り出すため、職種に応じた専門知識や技術を学び、作品制作や企画立案のスキル、表現力を磨きます。音楽制作では、作詞・作曲・編曲などの楽曲づくりのほか、レコーディングやライブでの音響機器の操作を学びます。舞台制作では、演劇やダンスなどの演出のほか、舞台装置の使い方を学びます。楽器の製作・修理もこの分野です。

「音楽・イベント」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「トランペッター」
はこんな仕事です

くちびるの振動によって発音する金管楽器の一つであるトランペットを演奏する人。B♭(フラット)トランペットにあたる種類が最も一般的だが、音域や形状の違うさまざまな種類がある。音の強さから吹奏楽やジャズでは、ソロのパートやレパートリーが多い。サックスやトロンボーンとともにホーンセッションとして、ポップスやロックのステージに立つことも。安定した音を出すまでには時間を要し、極めて高い音(ハイトーンもしくはハイノート)を出すにはさらにレッスンが必要となるが、それこそがトランぺッターとしての最大の見せ場であり、曲の全てを印象付ける場面となる。

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