【シゴトを知ろう】検疫官 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】検疫官 ~番外編~

2017.02.16

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】検疫官 ~番外編~

飛行機や船で日本に入国または帰国した人を介して、国内に常在しない感染症が侵入するのを防ぐことが、検疫というお仕事の役割の一つです。その責任重大な職務を全うするため検疫官は普段からさまざまな努力をしているようです。番外編では、「成田空港検疫所」に努める亀田将司さんに、お仕事にまつわる知られざるエピソードなどを伺いました。

この記事をまとめると

  • 検疫官は日々の訓練など、地道な努力を行っている
  • 感染症が世界的に流行した際は、最前線で活躍することを求められる
  • 人々の平穏な生活を守るという、大きなやりがい

日々訓練を重ねることで、緊急時にも対応できる

――「検疫官」の業務において、一般にあまり知られていないことはありますか?

普段の業務のなかで「訓練」の占める割合が多いことです。例えば、手洗いや防護服の着脱訓練は日常的に行っています。
この他に、救急車を使用した指定医療機関への患者搬送経路確認の訓練を行っています。


―― 防護服の着脱訓練とは、どのようなものなのでしょう?

この訓練は、感染症にかかっていると思われる患者さんに接する場合を想定して行います。患者さんに接する際は、二次感染を防ぐために、必ずウイルスから身を守ることができる「防護服」を着用します。患者さんに接した後は、着用した防護服の表面にウイルスが付着している可能性があるので、自分や他の人に感染しないよう、防護服の表面を触らずに内側に織り込みながら脱ぐ練習を重点的に行います。


――そのような動作は、普段から練習しておくことでいざという時に実行できるものですよね。その他には、どのような訓練を行っているのでしょう?

定期的に、他の関係機関と共同で、大規模な「検疫感染症措置訓練」を行っています。日本に到着した飛行機の乗客の中に、日本には常在しない感染症にかかった患者さんが乗っているという事態を想定した訓練です。

例えば、昨年の12月に行った訓練は、会議室を「機内」と「健康相談室」に見立てて行いました。訓練の一連の流れは、防護服を着た医師と看護師・検疫官が機内に乗り込み、患者さんに問診した結果、検疫感染症の疑いがあったため、検査が必要と判断。その後、検疫所の健康相談室に誘導し、さらに詳しく問診や検査を行い、指定医療機関へ救急搬送するというものです。

国民の生活を左右する、責任重大な仕事を担うことも

――これまで検疫官としてお仕事をされてきたなかで、最も印象深かったエピソードがあれば教えてください。

2009年の4月から5月にかけて発生した、「ブタ由来の新型インフルエンザ」にまつわる対応が最も印象に残っています。
当時WHO(*1)から、「北中米地方で『ブタ由来の新型インフルエンザ』が流行している」という発表があり、感染危険度(フェーズ)が上がったことにより、北中米地方からやってくる飛行機全てにおいて、検疫官が機内に乗り込んで行う「機内検疫」を実施することになりました。

検疫所に入ってまだ2 年目の私も実際に防護服を着用して機内検疫を行いました。複数のメディアがカメラを向けるなか、飛行機へ向かった時の緊張感は、今でも鮮明に覚えています。また、「乗客の中に新型インフルエンザという、未知のウイルスに感染している方がいるかもしれない」と考えると、得もいわれぬ恐怖を感じました。

機内検疫の結果、新型インフルエンザに感染している可能性のある患者さんが見つかったため、その方の周囲に座っていた乗客を近くの施設に「停留」(※2)したこともあります。国内での感染拡大を防ぐためにも、停留は絶対的に必要なものなのですが、停留を求められた方の中には、不満や不安を感じられた方も多くいました。停留が必要な理由や状況などを根気強く説明することが、最も大変でした。

*1 WHO : 世界保健機関のこと。健康や医療に関する科学的、技術的情報に関する情報を多数蓄積している国際機関
*2 停留 : 感染疑いのある患者が新型インフルエンザなどにかかっていないということが判明するまで、その周囲にいた人々を停留施設に収容すること。



北中米地方における「ブタ由来の新型インフルエンザ」にまつわる一連の騒動は、未知の病気が国内に侵入するかもしれないと記憶に残っている人もいるのではないでしょうか。その時に、身をていしてウイルスの国内侵入を防ぐために働いていたのが亀田さんをはじめとする検疫官だということが、上記のエピソードを通じて分かりましたね。検疫官は国民の平穏な生活を守るという、重大な職務を担っているのですね。


【profile】厚生労働省・成田空港検疫所 検疫官 亀田将司 

この記事のテーマ
公務員・政治・法律」を解説

公務員採用試験などの対策や司法書士など法律関係の資格取得のための学びが中心で、官公庁や行政機関の採用試験科目を段階的に学び、各種試験の合格を目指します。将来は公務員として行政に携わるほか、政治活動を支える政党職員などの仕事が考えられます。弁護士や検察官など法曹の道へ進みたい場合は、大学や法科大学院への進学が必須です。

「公務員・政治・法律」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「検疫官」
はこんな仕事です

空港や港に常駐し、出入国者の健康状態を診る看護師のこと。渡航前の予防接種の確認はもちろん、SARSやエボラ出血熱、インフルエンザといった伝染病が、日本に持ち込まれないよう入国者をチェック。入国審査の手前にある検疫所で体調不良を訴える乗客や渡航先によって健康相談や採血検査を実施し、感染症の疑いが生じた場合は速やかに病院へ搬送する。日本国籍、看護師資格、普通自動車免許、臨床経験があれば応募が可能。伝染力の強い病気とも隣り合わせの職種だが、国の疫病対策に関心の高い人はやりがいを持てる。

「検疫官」について詳しく見る