【シゴトを知ろう】方言指導者 〜番外編〜

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【シゴトを知ろう】方言指導者 〜番外編〜

2017.02.16

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】方言指導者 〜番外編〜

ドラマや映画・小説など、方言が使われる現場を裏で支えている「方言指導者」。一般にはあまり知られることがない方言指導の現場とは、どのような世界なのでしょうか。今回は番外編として、芸能プロダクション業務・方言指導業務を中心とする「ジャッパエンタテインメント」代表の渡部航佑さんに、普段のお仕事の裏側を伺いました。

この記事をまとめると

  • 指導の現場によって、求められる方言の度合いは異なる
  • 耳コピできる演者は方言を会得しやすい
  • 方言指導は個性として武器になるので、役者志望に人にもオススメの仕事

現場で求められる方言指導は、正確性重視・演出第一などさまざま

――方言指導の現場ではどのように指導を進められるのか、少し具体的なお話を伺えますでしょうか?

多くの現場ではまず最初に、方言の度合いを指定されます。意味が分からなくてもいいから、正確さ重視で目いっぱい方言に変換してほしいという場合もあれば、字幕を入れなくても意味が分かるように、標準語に近づけてほしいという場合もあります。ドラマなどで使われる方言に違和感があったりするのは、もちろんアクセントが違うという場合もあるのですが、制作上の都合で仕方なく方言風のセリフになっている場合もあります。テレビCMだと字幕を入れることができても、ラジオCMだと字幕を入れられず、どうしても分かりやすく商品のことを伝えなければならないため、方言の妥協が必要になります。また、メジャーな方言の場合、普通は使わないけど“あえてこのシーンではこのセリフにしたい”という演出により、正確ではなくなる場合があります。
 

――メディアや目的の違いによって、さまざまな要望があるのですね。演出による正確ではない方言とは、例えばどういったものですか?

例えば、土佐弁で「いかんぜよ」という方言があります。これは男言葉であり、女性は使わない言葉なのですが、女性の登場人物のセリフとして言わせたいということで採用となることがあります。そもそも「~ぜよ」はきつめの言い回しなのであまり使わないですし、本来の土佐弁としては間違いなのですが、土佐弁らしさを追求した結果ですね。


――たしかに土佐弁というと「~ぜよ」のイメージがありますが、実際にはあまり使われていない言葉だったんですね。渡部さんご自身は、個人的にお好きな方言はありますか?

山形県の尾花沢あたりの方言で、語尾に「にゃー」をつける方言があります。道を聞いたら「どこだったかにゃー、分からないにゃー」、相談したら「どうしようかにゃー」など……。全国いろいろ行きましたが、猫好きな私にとって日本で一番好きな方言です(笑)。


――猫好きなら聞いているだけで和やかな気分になれそうですね!
渡部さんは現在青森にお住まいとのことですが、東京でのお仕事も多いのでしょうか?


津軽弁の現場指導となりますと、首都圏に1名女性のスタッフがいるのですが、スケジュールが合わなかったり男性指定となりますと私が行くことになります。
現場指導に行くときは、青森のお土産を差し入れで持って行きます。観光大使などではありませんが、演者さんにそれをブログで取り上げてもらえたりする時は嬉しいですね!

アクセントの説明はなかなか難しいが、耳コピができる人は方言に向いている

――指導をされている中で、指導しやすい人、逆に指導に時間がかかったり難しく思われる人はどんな人でしょうか?

何度か説明してもうまく方言のアクセントをつかめない方もいて、そういう方の指導は正直かなり厳しいです。NGが繰り返されると方言の再現度はもちろん現場全体のスケジュールにも影響しますので、オーディションの時点でオウム返しできるか確認してほしいと監督さんに伝えたこともあります。
一方、耳でアクセントやイントネーションを聞き取り表現できる演者さんはすぐに方言を覚えてくれますね。本業が歌手の人などは耳コピできますので、現場指導としては大変楽になります。津軽弁は難しい部類に入りますので、本番で回ってから私がセリフを言って、その後、演者さんが真似してセリフを言うという撮影パターンもありました。

全国の方言をカバーし、方言を守りたい

――方言指導する相手が大御所の役者さんだったりすると、緊張されませんか?

以前に役者やエキストラをやっていたおかげで、撮影現場の雰囲気や本番の緊張感はもちろん、有名な方が相手でも緊張することなく対応できています。これは方言指導以前の経験が生きていると感じますね。


――方言指導者というお仕事について、今後の夢や目標を教えて下さい。

全国の方言をカバーするのがこれからの目標です。方言そのものへの夢としては、高齢者から若い方に継承して頂き、方言という文化を守りたいですね。方言指導ができる人がもっと増えてほしいので、「ジャッパエンタテインメント」でも、常に講師を募集しています。方言指導者は裏方の仕事ではありますが、指導で呼ばれた作品にそのまま出演するというケースも過去にあります。役者にとって方言は武器になりますし、役者志望の人にもオススメできる仕事なのではないでしょうか。

渡部さんの方言指導現場でのさまざまなエピソードは、普段方言というものを意識していなかった人にとっても興味深いはず。渡部さんのお話からは、方言指導者というお仕事へのこだわり、方言を守っていきたいという強い気持ちが伝わってきます。方言に愛着があり、誰とでも緊張せずに話せる人・方言を話せる役者志望の人は、方言指導者のお仕事についてさらに深く調べてみてはいかがでしょうか。


【profile】ジャッパエンタテインメント 渡部航佑(ワタナベコウスケ 旧:渡部光祐)
ジャッパエンタテインメントのHPはこちら

この記事のテーマ
マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」を解説

若い感性やアイデアが常に求められる世界です。番組や作品の企画や脚本づくり、照明や音響などの技術スタッフ、宣伝企画など、職種に応じた専門知識や技術を学び、実習を通して企画力や表現力を磨きます。声優やタレントは在学しながらオーディションを受けるなど、仕事のチャンスを得る努力が必要。学校にはその情報が集められています。

「マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「方言指導者」
はこんな仕事です

日本のドラマや映画でセリフに使われる方言を正しく教える人。台本を方言へ変換して書き直したり、音源を録音したり、撮影現場に立ち会って現場でイントネーションを指導したりする。また、インタビュー翻訳、クイズ番組の出題サポート、小説・漫画・劇団のセリフ指導なども行う。いかに自然な方言で、意味が通じるように構成するのかが任務となる。北海道から沖縄、東京でも江戸弁や八丈島の島言葉もあり、日本全国各地の言葉を駆使する仕事。

「方言指導者」について詳しく見る