【シゴトを知ろう】庭師 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】庭師 ~番外編~

2017.02.15

提供元:マイナビ進学編集部

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【シゴトを知ろう】庭師 ~番外編~

東京都の都立庭園・旧古河庭園を維持管理する親方として、庭師の仕事に携わる中林義貴さん。庭園を訪れた人にお仕事の魅力について説明する機会も多いようです。今回は番外編として、お仕事へのこだわりや優れた庭師の特徴、親方同士での研修についてなど、多くのお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 一番うれしいのは、来園したお客様から気持ちを直接伝えてもらえたとき
  • 庭の管理は統一感が大切なので、特定の木や花にこだわらないようにしている
  • 庭師として優れているのは、細かいところに気付き先が読める人

庭を楽しんでくれていることがわかるだけでも嬉しい

(伝統技能見学会で、見学者に向けて解説をする中林さん)

(伝統技能見学会で、見学者に向けて解説をする中林さん)

――中林さんが、お仕事においてこだわっていることはどんなことでしょうか?

無料で入れる公園もたくさんある中、旧古河庭園にいらっしゃるお客様は入園料を払って来て下さっています。その入園料以上の価値や、「来てよかったと思ってもらえるものをお見せしたい」という想いは常にあります。


――このお仕事をしていて良かったと思う瞬間はいつですか?

定期的に行われている伝統技能見学会(*1)や、普段庭仕事をしながらお客様とお話できた時などに喜びを感じますね。「バラがすごく綺麗だね」と声を掛けて頂けたり、ガーデニングが趣味の方から「うちではこんな風には咲かせられない」と言って頂いたり。気持ちを直接伝えてもらえるのがうれしいですし、仕事の魅力を説明する機会もあります。そんなときは、改めて自分もやりがいのある仕事だなと思います。
他にも、親子で来てくれているお客様の記念写真を撮ったり、お褒めの言葉に限らず、庭を楽しんでくれていることが分かるだけでもうれしいです。
冬の時期ですと「雪吊り」をしますので、それを見た方から「初めて見た」と言って頂けるだけでもこの仕事をしていてよかったと思えますよ。

*1 伝統技能見学会:文化財庭園での伝統技能を広く知ってもらうために9つの都立庭園で行われているイベント。雪吊りや霜除け、春バラの花後剪定などについて、庭師の説明を聞きながらその手法をご覧頂くもの。

(松の木に「雪吊り」を施す作業中の風景)

(松の木に「雪吊り」を施す作業中の風景)

――その「雪吊り」について、少し説明をお願いできますか?

「雪吊り」は日本庭園の冬の設えの一つです。雪が降ったときに木々の枝が折れないように、縄などで枝を固定します。東京では雪が降ることは少ないですが、冬の風物詩ということで行っている面もあります。旧古河庭園では、雪吊りの設置作業の見学と体験を行える「伝統技能見学会」をこの時期に企画しています。

――中林さんは「親方」ということですが、親方の仕事は普通の庭師とは異なるのでしょうか?

親方というと大御所のようなイメージがあるかもしれませんが、簡単に言えば現場のリーダーです。
庭園を管理する上で、仕事をスムーズに進めるために庭師たちをまとめるリーダーですね。私の場合、正式な役職名は「技術主任」ということになりますが、他の庭師たちに呼ばれるときは「親方」です。旧古河庭園のような、都が管理している庭園の場合、どの庭園にも必ず親方はいます。


――中林さんが、特に好きな花や木はありますか?

特にありません。というのも、一つのものにこだわりが出てしまうと仕事上あまりよくないので、あえて何か一つを特別に思わないようにしています。
例えばバラだけに気を遣うと、他の木々への手入れが回らなくなってしまいますよね。時には突き詰めて手入れをするべき時もありますが、庭園全体の維持管理をすることが仕事ですので、普段は花や木の一つひとつよりも庭園全体を大切にしています。

定期的に親方同士で集まり技術を共有し、それぞれが現場で生かせるように

――中林さんが考える、優れた庭師とはどんな人でしょうか?

細かいところに気付く人、それから先が読める人ですね。植物は成長していくものなので、現状やすぐ先のことはもちろん、何年か先のことまで視野に入れて手入れをする必要があります。そういったことを当たり前にできることがベストです。また親方として他の庭師と一緒に仕事をしていて思うのは、「ここに手がほしい」と思ったときに、何も言わなくても気づいてそこにいる人はすごいなと思います。


――他の庭園の親方や庭師の方々とのつながりはありますか? 親方同士、庭師同士で集まったりするようなことはあるのでしょうか?

樹木剪定の知識などを共有し合うために、いろいろな庭園の親方が集まって話や研修をする機会が年に何度かあります。
例えば、梅の手入れの研修では「どういうやり方をすれば花の咲き方がよくなるか」について話し合い、実践した結果を「こうした方がもっと綺麗に咲いた」などの結果をまた集まって話し合います。技術を共有できるような環境にして、それぞれが現場で生かせるようにしていますよ。



今回、お話を伺うとともに「雪吊り」の伝統技能見学会に私も参加させて頂きましたが、中林さんが質問に丁寧に答える様子、庭に関わる仕事を目指す学生たちの雪吊り体験に、優しくアドバイスされていた姿が印象的でした。今回のお話から、今なお研修も重ねて技術を向上し共有する中林さん達の仕事と、来てよかったと思われる管理への想いが、日ごろたくさんの人が訪れる庭園を素晴らしい景色にしていることが分かりました。


【profile】旧古河庭園 技術主任 中林義貴

この記事のテーマ
動物・植物」を解説

ペットなど動物や観賞用の植物に関わり暮らしに潤いを提供する分野、食の供給や環境保全を担う農業・林業・水産業などの分野があります。動物や植物の生態や生育に関する専門知識を身につけ、飼育や栽培など希望する職種に必要な技術を磨きます。盲導犬や警察犬、競走馬、サーカスの猛獣などの調教・訓練や水族館や動物園で働く選択肢もあります。

「動物・植物」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「庭師」
はこんな仕事です

新しい庭をつくったり、新たに庭木を植えたり、植えた木の手入れをしたり、枝を切ったり、庭の草花の植え替え、寄せ植えをしたりと、庭の大小に関わりなく庭を管理する仕事である。その他、花壇をつくったり、庭に砂利を入れたり、竹垣をつくったりと、業務は非常に幅広い。大きな公園から個人宅の庭まで担当する庭も多様である。依頼者の好みやニーズをくみ取って庭のデザインに反映していく、技術とコミュニケーション能力が求められる。

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