【シゴトを知ろう】アニメ監督 編

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【シゴトを知ろう】アニメ監督 編

2017.02.13

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】アニメ監督 編

世界からも注目される日本のアニメ。作品の世界観を作り上げる“アニメ監督”の仕事に憧れる高校生は多いのではないでしょうか。でもアニメ監督って具体的にどんなことをしているのでしょうか。“アニメ演出家”とは違うのでしょうか。ギャグアニメを得意とする人気のアニメ監督・谷口崇さんにお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 一般的にアニメ監督は企画および全工程のチェックを担う役割
  • 誰がどこで観るかを意識して作らないといけない
  • 絵や脚本がかけなくても監督の才能はピカイチという人も

真剣な会議の場でギャグのプレゼンをするツラさ

Q1. 仕事概要を教えて下さい

アニメ制作は一般的に、[企画]→[脚本]→[コンテ]→[作画]→[編集・音入れ]という流れで行われます。アニメ監督は[企画]および全工程をチェックする役割を担いますが、僕は大学生の頃から自主制作していた流れで今も全工程を1人で行うことが多いです。作品によっては声優もやりますし、主題歌を作詞作曲して歌うこともあります。ちなみに“アニメ演出家”と呼ばれる人が担当するのは[コンテ作り]の部分です。

僕は今DLE(ディー・エル・イー)という会社に所属して活動しています。DLEはキャラクター開発やアニメや実写映画の制作、東京ガールズコレクションをはじめとするイベント運営など幅広い事業を手がけていて、アイデアを生かして面白い仕事を生み出していこうという会社です。

会社には毎日朝10時に来て19時に帰っています。複数の案件を同時進行しているので、一日のうちにアイデアを練ったり、絵を描いたり、打ち合わせをしたりといろいろな作業をしています。考え事をするときはオフィスを出て会社の周辺を歩いたり、カフェに入ることもあります。


Q2. どんなときに仕事の楽しさ・やりがいを感じますか?

もちろんアニメを観てくれた人から反応をいただけると嬉しいのですが、なかなか視聴者と対面する機会はないので、リアルな話をすると身内の人、つまり一緒に働いているチームの人やクライアントが僕の考えたギャグで笑ってくれたときに一番やりがいを感じますね。


Q3. 仕事の大変さを感じるのはどんなところですか?

これはやりがいと表裏一体なのですが、アニメの企画内容をクライアントに説明しなければいけないことです。プロデューサーが真剣な面持ちで企画趣旨を説明をした後にギャグの説明をするのはツラいです。しかも僕のギャグはボケっぱなしでオチのない作風なので、言葉で説明しても伝わりづらいんです。「ここでオナラが出てきて、そのオナラがしゃべり、不良少年たちを更生させます」と説明して「なるほど」と返されても……「それで行きましょう」と言われると「本当にいいの?」と思ってしまいます(笑)。そうしたこともあって、なるべくプレゼンの段階から音も入れたVコンテ(動画コンテ)を作るようにしています。


TVアニメ『おなら吾郎』

工学的な絵の描き方を学んだ大学時代

Q4. どのようなきっかけでアニメ監督に就きましたか?

大学生の頃から今のような作風のアニメを自主制作していました。卒業後はメーカーに就職しましたが、副業としてアニメ制作も続けていました。メーカーでの仕事も楽しかったのですが、一番やりたいことでないことに時間を使うのがもったいないと感じるようになり、アニメ会社に転職し、何社か経て今の会社に入りました。


Q5. 大学ではどのようなことを学びましたか?

地元福岡にある大学の芸術工学部へ進学しました。ただ綺麗な絵を描くだけでなく実用性のある芸術を学ぼうという学部で、目や脳の構造を考慮した絵の描き方や、道路標識のような記号としての絵の描き方、インテリアデザインなどを学びました。

そこでは純粋に綺麗な絵を描く美術系の先生と、実用性のある絵を描く工学系の先生の対立もあったりして……僕が人柄も含めてより共感できたのは工学系の先生でした。純粋な美術は自分にとっては綺麗すぎるような気がしたんです。そのスタンスは今、綺麗なものをひがみつつ、それを面白おかしくイジる作風につながっています。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢や経験したことが、現在のお仕事につながっていると感じることはありますか?

高校生の頃は漫才師を目指していて、M-1グランプリの予選に出たこともあります。スベっていましたね(笑)。でもお客さんの生の反応から学べることはたくさんありました。一番大きな学びは、“誰がどこで観るか”によって同じネタでも反応が変わるということです。例えば笑うつもりで観に来ている漫才のお客さんと、上映会にアニメを観に来るお客さんとではウケるネタは全く違います。Twitterでウケた画像ネタを全国紙に掲載して同じようにウケるわけではありません。

今の会社でもテレビ・映画・Web・スマホアプリなどいろいろな媒体向けのアニメ作品を作っていますが、誰がどのような状況で観るかを意識して出すものは変えています。それは商業アニメの作り手にとって大事な感覚だと思うのですが、意外と意識されていないことが多いように感じます。


Webアニメ『いっぽう日本昔ばなし』

特別な技術が必要なわけではない

Q7. どういう人がアニメ監督に向いていると思いますか?

いろんなタイプのアニメ監督がいますが、“ものづくり”の仕事なので自分自身が面白いと思って作っている人が多いと思います。でもそれが必須というわけでもありません。意外とお金のために仕事をしている人が良いものを作ることもあります。つまり何のためでもよくて、一生懸命やることが大事なのだと思います。

アニメ監督って絵が描けなくてもいいんです。ある日本を代表するCG監督で、絵も描かないし脚本も書かないけれど監督の才能はピカイチという人がいます。どうすれば良いものが作れるかをわかっていて、それをスタッフに的確に伝える能力が高い人です。そして出来上がったものは圧倒的にクオリティが高く、一目でその人の仕事だとわかるようなものなんです。監督の本質は“指示出しのプロ”なのでしょうね。それに加えて作業もできればなお良しだと思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

アニメ監督になるために特別な技術は必要ありません。それにこの仕事は日常生活の全てがつながっていく仕事なので、特別な動きをとる必要もありません。そもそも今高校生でアニメ監督になりたいと思っている人は、既に作りたいものが頭の中にあり、その夢に向かって進んでいると思います。僕が何を言っても聞かないと思いますし、逆にこういうインタビューを読んで自分のやり方や考えをすぐに変えるようであれば、そこまでアニメ監督を目指していない人なのかなと思います。なので言うことはないですね。


まさかのメッセージなし……でしたが、“本気なら既にやっているよね?”いうことのようです。今はアニメーションを作るツールもそれを発信する手段もたくさんあります。谷口さんの隠れたメッセージに鼓舞されて、今すぐ何か作りたくなった人もいるのではないでしょうか。


【profile】株式会社ディー・エル・イー 谷口崇
HP:http://mc.adkda.net
Twitter:@ t2homet2home
株式会社ディー・エル・イー:http://www.dle.jp/

この記事のテーマ
マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」を解説

若い感性やアイデアが常に求められる世界です。番組や作品の企画や脚本づくり、照明や音響などの技術スタッフ、宣伝企画など、職種に応じた専門知識や技術を学び、実習を通して企画力や表現力を磨きます。声優やタレントは在学しながらオーディションを受けるなど、仕事のチャンスを得る努力が必要。学校にはその情報が集められています。

「マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「アニメ監督」
はこんな仕事です

アニメ作品の制作を取りまとめる監督者である。劇場用作品の場合、自身が書く場合もあるが、基本的には脚本家が書いた脚本を基に、絵コンテを制作してアニメーターに指示を出す。作品のメッセージが観客に届くように自分ならではの表現を込めて、作画・撮影・音楽・編集・声優などへの演出を行う。アニメ制作に関してだけでなく、映像・映画についての知識も役に立つ。近年、長年のアニメーターの経験を生かして監督に選ばれたという人も多いが、コンピュータを駆使して一つのアニメ作品のすべてを一人で制作することも不可能ではない。

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