【シゴトを知ろう】ひな鑑別師 〜番外編〜

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【シゴトを知ろう】ひな鑑別師 〜番外編〜

2017.02.16

提供元:マイナビ進学編集部

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【シゴトを知ろう】ひな鑑別師 〜番外編〜

生まれたばかりの雛をオスとメスに仕分ける職業・初生雛(しょせいびな)鑑別師。日本で学び、研修を終えて難しい試験をパスした鑑別の技術者たちは、その優れたテクニックから世界各国で求められる人材なのだそうです。あまり知られていないその仕事内容や鑑別の難しさ、そしてその仕事の魅力について、鑑別師のSさんにいろいろ疑問をぶつけてみました。

※メイン画像はひな鑑別師の大会での様子です。

この記事をまとめると

  • 鑑別師は自分の腕1本で海外で勝負できる仕事
  • 鑑別は1に正確さ、2に早さ、3にヒヨコを傷つけないことが重要
  • 技術力が正当に評価される仕事

研修時代の人間関係や仕事ぶりが、その後の就職にも影響することも

――初生雛鑑別師が海外に派遣されるのはどうしてですか?

日本は農畜産国ではないため鑑別師の活躍の場が少なく、逆に海外の孵化場では慢性的な人手不足ということもあります。手に職をつけ、海外で自分の腕1本で食べていく醍醐味が味わえるという点では、なかなかやりがいのある仕事です。

もちろん英語や派遣される国の言葉が話せればベターですが、仕事自体がヒヨコを左右に分けるという作業なので、話せなくても海外で楽しく暮らしている鑑別師たちはたくさんいますよ。ただ自分さえ良ければそれで良いという人は、いざ仕事で困ったときやピンチに陥ったときに誰も助けてくれませんから、コミュニケーション力はあったほうが良いと思います。


――資格取得や実際に鑑別師の仕事に就くのは難しいですか?

そうですね……。いくつか関門があると思いますが、まず養成所で技術を学んでいる時に授業をサボってしまう人や養成所に来なくなってしまう人も少数ながらいましたね。どんな仕事でもそうだと思いますが、職人仕事は同じことを何度も繰り返して習得するものが多く、本当に根気が必要です。サボり気味だった人は鑑別師になっても、なかなか一人前にはなれない印象があります。

また養成所を卒業した後に孵化場で研修をし、鑑別のみならず孵化場のお仕事もお手伝いするのですが、その仕事のやり方は孵化場の方々に見られていますし、この時の人間関係が後々自分のキャリアに影響することもあります。この時にいい加減な仕事をしたり、時間を守らなかったりすれば孵化場から信頼を得られません。また研修と言えど責任を持って取り組まないといけないので、実際の仕事のように厳しい面もあります。

正確に早く、そしてヒヨコを傷つけないように鑑別することが重要

――ヒヨコを鑑別する時のコツなどはありますか?

鑑別で優先されるのは、1に正確さ、2に早さ、3にいかにヒヨコを傷つけないかということです。ヒヨコのお尻の部分を見分けるのですが、生殖器は少し奥まったところにありますので、少し開くようにしてチェックをします。この時にヒヨコに負担がかからないように素早くすること、またヒヨコを傷つけないようにすることも非常に大切です。

鑑別は生まれたてが一番見やすく、時間が経つにつれて判別がつきにくくなります。私たちの間では“枯れる”と言っているのですが、生まれてから何時間か経つと鑑別が難しくなります。

年1回ですが「全日本初生雛雌雄鑑別選手権大会」という技術を競い合う大会が開かれています。100羽のヒヨコを鑑別し、その正確さとスピードを争う競技会で、チャンピオンには「農林水産大臣賞」が贈られます。10位入賞者たちには賞品や賞金が渡され、入賞した経歴は技術の確かさのアピールにもなります。普段はあまり陽の目を見ない鑑別師という仕事なだけに、我こそはという技自慢たちが全国から集まり、非常に盛り上がります。

技術力が仕事の評価と直につながる実力勝負の仕事

――初生雛鑑別師の仕事の魅力ってどんな部分ですか?

鑑別師の仕事は実力勝負の世界なので、技術力が仕事の評価とダイレクトにつながっています。真面目にきっちり仕事をする人が正当に評価されるので、気持ちがいいですよ。「オスかメスか」と明確で、ミスがごまかせない分かりやすさも魅力の一つです。

でもその中に、判別が難しいヒヨコをいかに素早く仕分けるかという技術向上の楽しさが隠れています。例えば昨日は見えたものが今日は見えないなど日によって技術に差は出ますし、苦手な部分は努力して克服しないと成長できません。機会を与えていただいている孵化場の方々にはもちろん、ヒヨコたちに対しても“見せてもらう”という謙虚な気持ちで日々仕事に取り組んでいます。


白か黒かをはっきりさせる初生雛鑑別師の仕事は、ミスも数値で出てしまう代わりに、真面目にしっかり仕事をすれば必ず正当に評価をしてもらえるという魅力もあります。コツコツ・黙々と自分と向き合い、日々の精進を積み上げる奥の深い鑑別師のお仕事。自分の腕1本で食べていく醍醐味を感じてみたい人は、挑戦してみる価値のある職業ですね。


【profile】初生雛鑑別師 Sさん
畜産技術協会:http://jlta.lin.gr.jp/

この記事のテーマ
動物・植物」を解説

ペットなど動物や観賞用の植物に関わり暮らしに潤いを提供する分野、食の供給や環境保全を担う農業・林業・水産業などの分野があります。動物や植物の生態や生育に関する専門知識を身につけ、飼育や栽培など希望する職種に必要な技術を磨きます。盲導犬や警察犬、競走馬、サーカスの猛獣などの調教・訓練や水族館や動物園で働く選択肢もあります。

「動物・植物」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「ひな鑑別師」
はこんな仕事です

ヒヨコは、雌雄でそれぞれの商業目的があり、飼育方法が異なる。そのため、孵化したばかりのヒヨコの雌雄を即座に見分ける技術を有する技術者がひな鑑別師である。ヒヨコを手にした瞬間、生殖突起に触れて鑑別する。現場では判別スピードが求められ、手先の敏感さが要求される。まず「初生雛鑑別師」をめざし、初生雛鑑別師養成所に入所(満25歳以下)、修了後は研修生として孵化場で学び、農林水産省指導の高等考査にパスして初めて職業鑑別師となれる。日本の鑑別師は鑑別精度が高く、海外で仕事をするケースも多い。

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