【シゴトを知ろう】仲居 〜番外編〜
メイン
テーマ

「【シゴトを知ろう】仲居 編」では、草津温泉の人気温泉宿であるホテル一井にお勤めの野田有希さんに、仲居のお仕事内容や魅力について伺いました。
こちらの番外編では、仲居ならではの「あるある」や、お仕事の知られざる一面などについてお話を伺います。
この記事をまとめると
- 仲居は意外と若い人が多い
- お客様に寄り添った話・行動・表情を当たり前にできるように意識している
- お客様からの「頑張ってね」の一言が励みになっている
仲居は意外と若い人が多い!?
――仲居として働き始めたとき、驚いたことやイメージと違ったこと、逆にイメージ通りだったことなどありますか?
テレビドラマなどでよく目にしてきた、着物を着てお客様をお迎えし、お部屋に案内し、お食事を提供することはイメージ通りでした。また大きい宴会場では、女将さんと一緒に係りの者が前に出て挨拶をすることがあります。一方で、ご年配の方々が着物を着てズラーッと並んでいるイメージを持っていたのですが、ご年配方よりも若い方のほうが多いという点が想像していたものとは異なりました。
お客様に満足して帰っていただきたいからこそ、接客には工夫を
――お客様をもてなす時に自分なりに工夫していることはどんなことですか?
自分が担当したお客様には「絶対満足して帰っていただきたい」と思っているため、お客様との時間を増やし、お客様に寄り添ったお話・行動・表情をするようにしています。当たり前のことなのですが、忙しいと当たり前のことが疎かになってしまいできないこともあるので、常に意識するようにしています。
――お仕事とリンクする、休みの日にありがちなあるあるがあれば教えてください
勤務時間が不規則なので、みんないつも以上にたくさん寝て過ごしたりします。あとは買い物とかですね! 休日を使って、町内のお店に入ったり、散策を行ったりしてお客様をご案内するときのための話題を集めています。
アンケートに「頑張ってね」と書いてもらったことは、今でも励みに
――意外と知られていない、仲居の知られざる事実やトリビアを教えてください。
仲居は、ご年配の方々が多いイメージを持っている人も多いと思いますが、実は若い人が多いためお客様にも「若い人が多いね」と言われます。また、お客様に「毎日温泉に入っているからお肌がツルツルなんだね」と言われますが、実は毎日温泉に入っているわけではないのですよ。
――最後に、お仕事の中で、一番の思い出や達成感を感じたエピソードについて教えてください。
一番思い出に残っていることは、初めて部屋食を担当したお客様が社内アンケートに私のことを書いてくれたことです。その方からは、お食事を出している際に観光地のことについて聞かれ、フロントにパンフレットを取りに行って、場所や概要の説明をしたらとても喜んで頂き、初めてやりがいを感じることができました。また、アンケートには「これから頑張ってね」とメッセージがあり、今でも励みになっています。
仲居というと確かにご年配の方が多いイメージですが、実は若い人が多いのですね。中には、高校を卒業してすぐに仲居として働き始める人もいるそうです。仲居の仕事に興味がある人は、修学旅行や家族旅行で温泉宿や旅館に泊まる機会があれば、ぜひ仲居さんがどんな仕事をしているのか注目して見てみてください。
【profile】草津温泉 ホテル一井 野田有希
http://www.hotel-ichii.co.jp/
この記事のテーマ
「旅行・ホテル・ブライダル・観光」を解説
目指す業界の専門知識を学び、パソコンなどのスキルを身につけます。旅行・観光では資格取得や採用試験対策、ホテル・ブライダルでは、現地実習を通して実践力を養う研修が多く含まれます。共通して求められるのは、ゲストに非日常のサービスや空間を提供する接客技術やサービス精神。不規則な勤務に対応できる体力の養成も求められます。
この記事で取り上げた
「仲居」
はこんな仕事です
日本旅館の客室係という立場で和服姿で働く従業員のことを指す。玄関で客を出迎えた後、部屋へ案内してからお茶を入れたり、室内設備や浴場、宴会場などの案内、周辺観光情報を紹介したりする。忙しいのは食事の時間帯で、部屋食の場合は食事のペースを測りながら調理場と連携して順に料理を配膳。メニュー内容を事前に頭に入れておき、客に旬の味覚や料理法などを説明する。勤務は早朝からで、館内を動き回るため体力もいるが、客から直に謝意を聞けるのは大きな喜び。日本の伝統やもてなしの心を受け継ぐ仕事だといえる。