【シゴトを知ろう】法務教官 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】法務教官 ~番外編~

2017.02.06

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】法務教官 ~番外編~

学生時代に見たテレビドラマに衝撃を受け、法務教官になった愛光女子学園で働く今間さん。この仕事に就いて10年以上、新人時代は業務量の多さに驚きつつも、先輩や同期に支えられ、現在では後輩の研修も担当するほど頼れる存在に。仕事が楽しいと笑顔で話す今間さんに、業界の裏話やキャリアパスについて伺いました。

この記事をまとめると

  • 法務教官の仕事は各種の指導のほか、少年の生活全般を世話しなければならない
  • 産前産後休暇や育児休業制度が整っているので女性でも長く続けられる
  • 現場の仕事だけでなく、所定の研修修了によって幹部になる道もある

自分の授業で子どもが変わることが喜びに

――職務内での、一般人が知らない業界用語はありますか?
 
業界用語と言えるか分かりませんが、法律に従って仕事をしていますから、業務上使用する言葉の中には一般的には馴染みのない法律用語も含まれています。例えば施設の中で子どもが使える物のうち本人の私物を「自弁物品」と言ったり、子どもが家族などとやり取りする手紙のことを「信書」と言うのは独特かもしれませんね。
ただ子どもたちと話すときは分かりやすい言葉で言い換えたり、省略した言葉を使ったりしています。そうしないと子どもたちもなかなか覚えられないし、耳に入りませんから。
 
 
――一般の方に言うと驚かれる業界の常識はありますか?

業務の幅が広いことですね。新しく入って来た先生たちも苦労するところです。今新人研修の担当をしているのですが、授業や日々の生活指導のほか事務仕事を含めてやるべきことが多いため、皆最初は何から手を付けたら良いか戸惑っていました。

英語や体育などの専門的な科目は外部から先生がきて教えてくださいますが、それ以外は指導案に沿って私たちが授業を行います。全職員が全ての科目をできるようにならないといけません。科目ごとに担当の先生を決められれば良いのですが、当直のローテーションがあるためいつもその先生が日中勤務しているとは限りません。いくら指導案があっても自分が理解しないと教えられませんから、最初のうちは先輩の授業を見て勉強しました。非行の授業は子どもたちが変わるきっかけになるので、楽しくもあり授業力を試される一方、自分の勉強にもなります。授業を受けて子どもたちに変化があるととてもうれしいですね。

授業中は授業をしながら子どもたちのこともよく観察しないといけません。黒板に書くときも子どもたちに背を向けることは無く、右半分で書きながら左半分は子どもたちを見ています。そこは一般の学校や塾の授業風景と違うところですね。

しっかりした制度で女性でも長く勤められる職場

――業界内で働くにあたって、特に意識したり制限されることはありますか?

地震があったり非常ベルが鳴ったりすると、すぐに駆け付けなければいけませんから、少年院の近くに住んでいます。持ち家がある方であっても、何かあれば駆け付けられる場所から通っています。

週2回の休日は「○時間以内に駆け付けられます」または「遠方にいます」といった届けを毎回提出しています。過ごし方を届ける必要はなく、私はジムに行って体を動かしたり、家でDVDを見たりして過ごしています。


――横のつながりは多いですか?

いろいろな施設の方が集まる月1回の勉強会や関連領域の学会、個々に開催される勉強会などに参加しています。先日参加した勉強会では裁判所・警察・学校の先生もいらしていて、1つの事例を元に問題性を分析したり、解決策を話し合ったりしました。異なる業種の方たちと話し合うことで新しい気づきや刺激があります。

それから3カ月間新人研修を共にした同期とは今でも仲間意識があり、困ったらお互い相談し合っています。全員で100人くらい。私と同じように少年院で働く人もいますし、少年鑑別所や刑務所で働く人もいますが、辞めた人も少なく皆長続きしています。多くの女性が長続きしているのは特徴的かもしれません。産前産後休暇や育児休業制度がしっかりしていることが、長く続けられる理由です。育児休業は最大で3年間取れますし、復帰後も育児短時間勤務が選択できるのは魅力的ですよね。

子どもたちと一緒に成長できるこの仕事が大好きです

――業務をされてみて思っていたイメージとのギャップはありましたか?

子どもにぶつかっていくとか、具体的に自分がこうなりたいとか思い描いていたものとのギャップはありません。「こんなにいろいろな事をやるんだ」という驚きはあったにしても、やりたいと思っていたことができています。


――業界内ではどんなキャリアパスがありますか?どんな人が出世していますか?

1年に1回高等科という研修に参加するための試験があり、合格し研修を終えた人が幹部職員になります。子どもたちと接する時間は減り、会社でいう課長や部長でしょうか。職員たちを指揮する立場です。もちろん法務省や現場施設を監督する矯正管区などの上級官庁に行って仕事をしている人たちもいます。
幹部になっているのはいろいろなことに柔軟に対応できる人ですね。法律などに変更があれば業務が大きく変わりますから、正しい知識を持って臨機応変に対応できないといけません。

現在の幹部から、基礎をきちんと勉強すれば広く門は開かれているのだから高等科試験を受けてはどうかと言われますが、私は幹部を目指していません。子どもたちと一緒に成長できる現場の仕事が大好きですから。
  

学生時代に法務教官という仕事を知ったことで道が開けた今間さん。大変だけれど自分が思い描いていた通りの仕事に就き、楽しく働いているとお話ししてくださいました。
幹部職員の道を選ぶのではなく、少年院の現場で子どもたちとの時間を大切にされています。
出産しても働きやすい制度が整っていますから、女性でも長く勤められます。教職を目指す人・子どもとじっくり向き合いたい人・仕事を通して成長したい人は、法務教官の仕事も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
 
 
【Profile】愛光女子学園 法務教官 今間氏

この記事のテーマ
公務員・政治・法律」を解説

公務員採用試験などの対策や司法書士など法律関係の資格取得のための学びが中心で、官公庁や行政機関の採用試験科目を段階的に学び、各種試験の合格を目指します。将来は公務員として行政に携わるほか、政治活動を支える政党職員などの仕事が考えられます。弁護士や検察官など法曹の道へ進みたい場合は、大学や法科大学院への進学が必須です。

「公務員・政治・法律」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「家庭裁判所調査官・保護観察官・法務教官」
はこんな仕事です

いずれも共通して少年犯罪にまつわる職種。家庭裁判所調査官は、家庭裁判所の裁判官から依頼を受け、家族間紛争や少年事件について調査する仕事で「家庭裁判所調査官補採用試験」の合格が必要。保護観察官は、更生施設を出所した少年らが社会生活になじめるよう、手助けをする国家公務員。法務教官は、生活や学力の指導、職業訓練などを通じて少年らを更生に導く法務省の専門職員。いずれも少年らが育ってきた環境や心理・心情を把握できるよう、きめ細かくヒヤリングして更生を後押し。責任とやりがいがともに大きな仕事だ。

「家庭裁判所調査官・保護観察官・法務教官」について詳しく見る