【シゴトを知ろう】治験コーディネーター ~番外編~

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

【シゴトを知ろう】治験コーディネーター ~番外編~

2017.02.07

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】治験コーディネーター ~番外編~

新薬の承認を得るための検査をサポートする治験コーディネーターというお仕事があります。製薬会社・医師・被験者の間に立って中立的な立場で調整を行う重要な仕事で、医療や製薬業界での経験を積んだ人がなることも多いそうです。がん専門の病院で抗がん剤の治験に携わっている神戸萌さんは、看護師から治験コーディネーターに転身しました。看護師時代と働き方はどう変わったのか、詳しく伺いました。

この記事をまとめると

  • 治験コーディネーターは被験者の意思決定を支援する立場
  • 経験が武器になる仕事なので長く続けたい人にもおすすめ
  • 治験を行っている病院は全国にあり需要は高い

役割に徹するために一歩引いた目線で被験者と接することも必要

――「医療業界で働く」ことに関して、高校生の頃に思い描いていたイメージと実際の仕事内容にギャップを感じることはありましたか?

看護師として働き始めた頃にはギャップを感じることがありました。高校生の頃に抱いていた看護師さんのイメージは、注射をしたり血圧を測ったり、単純に“患者さんのケアをする人”というものでした。でも実際になってみると、患者さんの体を拭くだけでも「どういう目的で」「どういう方法でやるのか」という根拠に基いた綿密な計画を一人ひとりに立てないといけないことがわかりました。またその計画を他の看護師が見てもわかるようにまとめないといけません。思っていた以上に複雑な仕事でした。

それに患者さんは一人ひとり違うので、用意していた答えが全く使えないことも多々ありました。20歳過ぎの経験の浅い看護師にその人の病気の人生を理解するのは難しく、生活指導などがその人に響かなかったり、ちゃんと説明しても伝わらなかったりという苦しさがありました。患者さんから厳しい言葉を浴びせられることもあり、大人になりきれていない自分がどう対応していいのかと悩むこともありました。どの仕事でもあることだとは思いますが、命を扱う仕事であるため患者さんの一言一言が重く感じられました。医療の仕事をするなら最初は誰もが通る道かもしれません。


――病院という職場は同じですが、治験コーディネーターになってから看護師時代と変わったことはありますか?

今は直接患者さんのケアをすることはないので、一歩引いた目線で被験者である患者さんを見ることができます。それはデータを取ることが重要な仕事である治験コーディネーターに必要な考え方であり、意識的に変えた部分でもあります。

また今の仕事は土日休みで、夏季休暇も年末年始休暇も取れますし、夜勤もありません。私は看護師時代の夜勤や平日休みは意外と好きでした。夜のほうが落ち着いて仕事ができましたし、人の少ない平日に出かけられるのは便利でした。ただ長く働き続けるなら規則的な勤務形態は魅力の一つだと思います。


――勤務時間も規則的なのでしょうか?

患者さんが多い日や、治験中の患者さんが重い副作用で急に来院されるようなときに残業になることはあります。あとは医師や看護師も参加する製薬会社との会議などは外来の時間が終わる18時以降に開始されることが多く、会議で遅くなる日もたまにあります。

病院や製薬会社で働いていた経験があると良い

――治験コーディネーターにはどうしたらなれるのでしょうか。また、どんな働き方やキャリアの積み方がありますか?

国家資格が必要なわけではないので、なろうと思えば誰でもなれます。しかし、抗がん剤の治験は患者さんにがんの治療について説明したり、患者さんの状態やカルテの内容を理解し、医師や製薬会社の人と治験進行についてやりとりするなど高い専門性が要求されますので、新卒では難しいかもしれません。病院や製薬会社で働いていた経験があったほうが良いと思います。抗がん剤だけでなく一般的な薬の治験も行いたいのであれば大学病院や一般病院で働く、あるいは治験施設支援機関(SMO)企業の社員になり、いろいろな病院に派遣され同様の仕事をするなど働き方も多様です。


――被験者の方に治験の説明をするときに気をつけていることはありますか?

治験はあくまでも被験者の意思で行うもので、私たちはその意思決定を支援する立場です。「ぜひどうぞ」と意図的に誘導することはできません。厚生労働省にまだ認可されていない薬なので、予想外の副作用が出ることもあります。もちろん協力していただきたい気持ちはありますが、患者さんにはメリットとデメリットを説明したうえで、すぐには決断を促さずよく考えていただきます。


――治験コーディネーターは年齢を経るごとにその経験を生かせるお仕事なのでしょうか

はい。それがこの仕事の一番の魅力です。看護師のように体力が必要な仕事でもなく、夜勤もなく、経験を積み重ねるほど知識も豊富になっていきます。


――治験コーディネーターには女性が多いのでしょうか。結婚などをきっかけに引っ越すことになった場合でも、全国どこでも働けるのでしょうか

女性は多いですね。私の勤務する病院には17人の治験コーディネーターがいて男性は1人だけです。でも患者さんの話をゆっくり聞けて安心感を与えられる人であれば性別関係なく活躍できます。一緒に働いている男性コーディネーターもそういう人で、患者さんから信頼されていると思います。最近は男性の看護師も増えていますし、同じ傾向になっていくかもしれませんね。治験を行っている病院は全国にあり慢性的な人手不足なので、転勤や引っ越しなどがあってもできる仕事だと思います。


――治験コーディネーターには似たタイプの人が多いのでしょうか。だとしたら、とても働きやすい職場なのでしょうね

それは思いますね。きっちりしている人が多く、同じ患者さんと長期間付き合うので信頼関係を築くのが上手な人が多いです。製薬会社の方とやり取りをするので、社会人としてのマナーや対人スキルも必要です。頭の切り替えが早くて責任感があり、いい意味で“大人の対応”ができる人たちです。不適切な対応をすれば患者さんからクレームが来るので、適度な緊張感があることも理由かもしれません。職場での人間関係のストレスはなく、むしろ先輩方を見て見習わなきゃと思うことが多いです。


仕事の満足度は「どんな人に囲まれて働くか」ということも重要な要素だったりします。自分がどんな性格でどんな人と仕事をしたいのかという視点も、将来の仕事選びのヒントになりそうですね。看護師時代の上司にアドバイスを得た神戸さんのように、自分の性格をよく知る人にアドバイスしてもらうのも良いかもしれません。


【profile】がん研究会有明病院 臨床試験・研究センター 神戸萌(かんべ もえ)
HP:http://www.jfcr.or.jp

この記事のテーマ
医療・歯科・看護・リハビリ」を解説

医師とともにチーム医療の一員として、高度な知識と技術をもって患者に医療技術を施すスペシャリストを育成します。医療の高度化に伴い、呼吸器、透析装置、放射線治療などの医療・検査機器の技師が現場で不可欠になってきました。専門的な技術や資格を要する職業のため、授業では基礎知識から医療現場での実践能力にいたるまで、段階的に学びます。

「医療・歯科・看護・リハビリ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「治験コーディネーター」
はこんな仕事です

医薬品や医療機器の販売にあたっては、法に基づく承認を得るための「治験」という検査が行われるが、実施のための事務、調整など医療行為や判断を伴わない業務を行う仕事。「CRC(Clinical Research Coordinator)」の略表記でも知られる。治験業務フローの作成に始まり、関連部門の調整、試用のための被験者対応(同意説明・相談受付など)、治験担当医の補助、依頼企業への報告など、治験全体に関わる重要なポジションである。特別な資格は必要ないが、看護師・薬剤師・臨床検査技師の資格があれば役立つ。また関連団体による認定試験もある。

「治験コーディネーター」について詳しく見る