【シゴトを知ろう】エンバーマー 編

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【シゴトを知ろう】エンバーマー 編

2017.01.31

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】エンバーマー 編

エンバーマーという職業を初めて聞く人も多いと思います。亡くなられた方をきれいにして生前の姿に近づけるお仕事だそうですが、一体どんな技術なのでしょうか。大手葬儀会社の公益社でエンバーマーとして働く篠田陽子さんにお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • ご遺体を消毒殺菌・防腐・修復・化粧して生前の姿に近づける仕事
  • メイクやファッションの知識や技術も役に立つ仕事
  • 疑問に思ったことを突き詰めることで自分に向いている仕事が見つかる

穏やかな顔で最後のお別れができるように

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい

公益社という葬儀会社でエンバーマーとして働いています。エンバーミングは、故人様の体をきれいにして元気だった頃のお姿に近づける技術です。ご遺体を消毒殺菌・修復し、安置先の状況やお葬式までの期間などを考慮して最適に保存できるよう薬液を調合し、注入し、押し出された分の血液を排出し、最後は洋服を着せて化粧を施します。

クオリティが要求される仕事なので、弊社ではエンバーマー1人が処置できるのは一日3件までと決まっています。所用時間はお一人につき3時間程度で、処置に1時間半、着替えとメイクに1時間半という流れです。

<一日のスケジュール>
8:00 出社
9:00~12:00 処置
12:30~15:00 昼食、打ち合わせ、電話対応、事務
15:00~18:00 処置
18:00過ぎ お見送り、事務処理、帰宅


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいを感じるのはどんなところですか?

お客様に喜んでいただけることが一番嬉しいです。病気で痩せ細ってしまったり事故で傷ついた故人様が、エンバーミングによって生前のお姿に近づき、ご家族の方に「生きているみたい」「寝ているみたいだね」と言っていただけたりすると本当に嬉しいです。故人様がいつもされていたお化粧を再現できて「そうそう、この顔!」と喜んでいただいたこともありました。


Q3. 仕事の大変さを感じるのはどんなところですか?

大変さはあまり感じませんが、エンバーマーになりたての頃はネクタイをうまく結べなくて困ることはありました。故人様が男性だと「仕事をしているお父さんが一番かっこよかったから」と言ってスーツを持って来られるご家族も多いんです。先輩社員のやり方を見て学びました。

一度、ウェディングドレスを持って来られた男性もいらっしゃいましたが、ドレスパーツがたくさんあり、どこにどれを付けていいのか……と苦労しました。40代の方で、亡くなられたパートナーの女性と結婚式が挙げられなかったことが心残りで、「これで最後だから」という思いがあったようです。

疑問を掘り下げることを続けていたら今の仕事に出会った

Q4. どのようなきっかけでこの仕事に就きましたか?
 
大学生で就職活動を始めた頃は自分のやりたいことが全然わからなくて、何をすればいいんだろうと思っていました。そんなときに祖母の葬儀があり、葬儀会社の人たちの働く姿を見て、「こういう仕事もあるんだ」「どんな仕事なんだろう?」と思ったのが最初のきっかけでした。

そして疑問を発端に調べ始め、いろいろな葬儀会社の入社試験を受けた結果、実家に近い葬儀会社に入社することになりました。そこでは通夜会場の案内などの仕事をしていましたが、会社のエンバーミングセンターに入る機会があり、エンバーマーの方が処置をしている姿を見て「これは何をしているんだろう?」と疑問に思いました。また疑問を掘り下げて調べてみたら、専門学校が関東にあることがわかり、興味が募って入学することにしました。


Q5. 大学や専門学校ではどんなことを学びましたか?

大学はインド哲学科というすごくマイナーな科を選びました。高校生のときに先生が「今はインドが来てるよ~」と言っていたからという単純な理由です(笑)。“ボリウッド(インドの映画産業を指す言葉)”が流行っていた頃でした。インドのお祭りや儀式、葬儀などの文化を一通り学びました。今の仕事にも少しつながっていますね。

エンバーミングの専門学校は二年制で、一年目は葬儀についての知識、お化粧の仕方、解剖学、感染症などについて学ぶ座学を、二年目は葬儀会社でインターンをしながらエンバーミング処置の技術を学びました。


Q6. 高校生のときに抱いていた夢や体験したことが、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

高校生の頃は何にも考えていませんでした。でも高校生の頃って一番ファッションやメイクに興味を持っていた時期。高校ではメイクは禁止されていましたが、文化祭にキレイにお化粧をして遊びに来るOGたちを見て、「大学生はこんなにオシャレなのか!」と憧れていました。この時期に「あのメイクを試してみたい」「あの服を着てみたい」といろいろ興味を持ったことは、今の仕事につながっているのかもしれません。

遺族の思いや要望を汲み取る力が求められる

Q7. どういう人がエンバーマーに向いていると思いますか?

エンバーミングをご希望されるお客様には、ご要望を依頼書に記入していただいています。その一枚の紙を見ながら、担当の営業スタッフにも話を聞きつつ、ご遺族が何を望んでいるかを見つけ出さないといけません。施したメイクを見て「生前の印象と違う」と言われたときは、ご自宅や葬儀会場などの現場に出向いてご遺族と直接お話をして、ご要望の顔に近づけることもあります。ですので、ちゃんと人の話を聞ける・理解できる人でないと難しいと思います。

また、メイクに詳しいほうがお客様とお話しやすいです。「シャネルの○○という色はご存知ですよね?」と、もう廃盤になっている色のことを言われ、必死に探して近い色を見つけたこともあります。「これを使ってください」と化粧ポーチを丸ごと持って来られる方もいて、何種類も口紅やアイシャドウが入ったポーチの中から、故人様が気に入っていたものを生前のお写真などをもとに探し出さないといけないときもあります。お客様は私たちのことをメイクの専門家と思っていらっしゃるので、その期待にも応えないといけません。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

私自身、高校生の頃は将来の仕事について何にも考えていませんでした。でも自分が疑問に思ったことをとことん突き詰めた結果、今に至ります。漠然と考え始めるのが難しければ、身近で疑問に思ったことや心に引っかかったことを突き詰めていけば、いつか自分に向いている仕事が見つかるのではないでしょうか。


エンバーマーは大切な人との最後のお別れをお手伝いする、特別なやりがいのあるお仕事のようです。また、その人の最良の姿を引き出すという点で、メイクやスタイリングという切り口から興味を持つ人もいると思います。神秘的な世界に惹かれる人もいるかもしれません。どんな仕事に就くにも、初めはそうした小さな興味が発端になるのかもしれませんね。


【profile】株式会社公益社 エンバーマー 篠田陽子
HP:https://www.koekisha.co.jp

この記事のテーマ
音楽・イベント」を解説

エンターテイメントを作り出すため、職種に応じた専門知識や技術を学び、作品制作や企画立案のスキル、表現力を磨きます。音楽制作では、作詞・作曲・編曲などの楽曲づくりのほか、レコーディングやライブでの音響機器の操作を学びます。舞台制作では、演劇やダンスなどの演出のほか、舞台装置の使い方を学びます。楽器の製作・修理もこの分野です。

「音楽・イベント」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「エンバーマー」
はこんな仕事です

エンバーミング(遺体衛生保全)という、遺体の消毒や防腐処置、場合によって修復・化粧等の技術を用いる医学的・科学的技術者(葬儀の専門知識などを有することもある)のことをエンバーマーという。生前に近い故人の安らかな姿を保つことで、より良い最期の別れを実現する。海外と違って、日本では火葬がメインのため、保存という点での需要はあまりないと考えられているが、感染症防止や遺族へのケアという点で、エンバーミングの需要は伸びる可能性があると考えられている。

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