【シゴトを知ろう】ケータリング料理人 ~番外編~

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

【シゴトを知ろう】ケータリング料理人 ~番外編~

2017.02.06

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】ケータリング料理人 ~番外編~

皆さんは料理未経験で1カ月後に料理人になる人生を想像できますか? ランチ限定の食堂を運営しながらケータリング料理人としても活躍する中里希さんは、そんなびっくりするような経緯で料理の世界に入りました。何もできない状態から周りの人の助けのお陰で黒字を達成した中里さんのお話は、飲食業に興味のある人にもそうでない人にも必見です!

この記事をまとめると

  • どんな料理を出したいかというぶれないコンセプトが大切
  • その日の天気や感覚を頼りに味付けすると不思議と美味しくなる
  • 一生懸命やっていれば周りが応援してくれる

コンセプトは“お母さんの手料理”

――初めて受注したケータリングではどんなものを出したんですか?

初めてのケータリングは食堂の常連さんでもある女性誌の編集者の方からの依頼でした。撮影現場でモデルさんも食べるお弁当の依頼だったので、ヘルシーでかわいいものがいいだろうと思い、丸い玄米のおむすびとたっぷりの野菜や果物を詰めました。

――食堂で出すものとケータリング弁当の違いはあるのでしょうか

お弁当は見た目がものを言うので、鮮やかで楽しそうなものということは意識しています。一口でつまめるサイズであることも大事です。汁物は控え、夏は傷みやすいものは入れないようにしています。

食堂で出すものは、そもそも私は料理未経験だったのでフレンチやイタリアンなど凝ったものは作れません。健康バランスを考えた地味だけど体に良いものを自分も食べたかったので、野菜たっぷりの“お母さんの手料理"にしようと考えました。実家で食べていたようなものを思い出して作っています。

――味付けでこだわっていることはありますか?

お店を始めた頃からそうなのですがレシピ開発はぶっつけ本番です(笑)。初めて出すメニューを当日に初めて作っています。でも、いろいろなものを食べてきたおかげなのか味で大失敗したことはない気がします。その代わり同じ味は二度と出せません(笑)。夏は塩分を多めにしたり、暑い日はさっぱり寒いときはしっかりした味付けにしたりと、天気に合わせて作っているのも味を外さない理由かもしれません。分量をきっちり計って作るよりも、朝起きたときに感じたことを大切にしたほうが美味しい味になるような気がします。

同じ味が続いて変化がほしくなったら、クックパッドを見てヒントを得ています(笑)。以前クックパッド社からの依頼で、社員の方に朝ごはんのケータリングをしたことがあるのですが、そのときもクックパッドで見たおむすびとスープのレシピで作りました。いつもお世話になっていることを伝えたら社員の方も喜んでくださいました(笑)。

人に感謝できる気持ちさえあれば何でもできる

――会社を辞めてから食堂の開店まで1カ月も準備期間がなかったそうですが……

そうなんです。会社を辞める間際に友達に10人くらい集まってもらって、お店で試食会を開きました。そのとき初めて人前でキッチンに立ったのですが、すごい緊張感で自分が何もできないことに気がついたんです。自分でもバカだなと思いました。最初は小麦粉と片栗粉の違いもわからなくて、手伝ってくれた友達には怒られっ放しでした……。でも始めてしまったのでやるしかありません。

開店したての頃は要領が悪くて、お客さんを30分以上待たせることもありました。でも皆さんは怒るどころか逆に心配してくれるいい人たちばかりで……。急遽200人分のケータリングを作らなければいけなくなったときも友達が助けてくれました。必死にやっていると周りの人が手を貸してくれました。人に感謝できる気持ちさえあれば何でもできるものだと思います。皆さんには感謝しかないですね。


――お店を立ち上げるまで料理未経験だったということですが、その壁はどのように乗り越えたのでしょうか

最初の3カ月は毎日違うものを作ることを自分に課しました。追い詰められたことで一通り作れるようになりましたが、プレッシャーで毎日うなされ、周りが心配するくらい激ヤセしてしまいました。もともと料理を始めようと思ったのは健康になりたいという思いからだったので、何をやっているんだろう……と落ち込むこともありましたが、たくさんの友達が真剣に応援してくれていたので辞めることはできないという気持ちで頑張りました。

メニューは最初の1年はやはりクックパッドを参考にしていました(笑)。初年度は赤字で、常連のお客さんにも「今日はお客さんは何人来たの?」「大丈夫なの?」と心配されるような状況でしたが、翌年黒字になり、目標の売上金額を達成できたときにはお客さんも一緒に喜んでくださいました。


――お客さんも一体感を味わえるのが楽しいのかもしれませんね

“参加型”のお店だと言われたこともあります(笑)。最初の頃はお客さんに明日何を食べたいかを聞いて作っていました。ニラ玉にニラを入れ忘れたり、ガパオご飯に目玉焼きを乗せ忘れたり、生春巻きの皮にダマができていたり……。普通の飲食店では起きないようなドタバタ劇を見るのが楽しかったらしいです。

今は4年目を迎えてそんなドタバタも少なくなりましたが、最初の頃のお客さんは今も食べに来てくださっています。職場が近い方が多いのですが、事務所の移転で通えなくなったとわざわざ挨拶に来てくださった方もいて嬉しかったですね。バーカウンターを挟んだだけの距離の近さも親近感を生んだのかもしれません。最近はお客さんがお米や家庭菜園で採れた野菜などを持ってきてくださるので、それを「○○さんのお米」とメニューボードに書いて出したらお客さんも嬉しかったみたいで、どんどん食材を持ってきてくださるようになりました(笑)。


――ケータリングの仕事はハードですか?

女性誌の撮影現場へのケータリングは朝6時くらいに取りに来られることもあるので、その場合は朝3時半くらいから作り始めます。お弁当を出し終わったらすぐにお店のランチの準備をしないといけないので気が抜けません。そういう日は夜8〜9時くらいに寝ます。会社員だった頃は毎晩飲みに行っていましたが、今は1日が終わると疲れてしまい、まっすぐ家に帰ってお風呂に入り次の日に備えています。でも人生で今が一番健康で充実しています。


「料理未経験なのにいきなり自分のお店を?」「お店のメニューなのにクックパッドを参考に?」という既成概念を超えた中里さんの発想や行動力に驚かされますね。バックパッカーで世界各地を旅をしたり、いろいろな経験をしてきた中里さんの人間としての幅やユニークな生き方にも周りの人は惹きつけられているのかもしれません。


【profile】ことり食堂 中里希
HP:https://ja-jp.facebook.com/Kotorishokudo/
Instargram:https://www.instagram.com/kotori_non/

この記事のテーマ
食・栄養・調理・製菓」を解説

料理や菓子などの調理技術や、栄養や衛生などに関する基礎知識を身につけます。職種に応じた実技を段階的に学ぶほか、栄養士などの職種を希望する場合は、資格取得のための学習も必須です。飲食サービスに関わる仕事を目指す場合は、メニュー開発や盛りつけ、店のコーディネートに関するアイデアやセンス、酒や食材に関する幅広い知識も求められます。

「食・栄養・調理・製菓」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「ケータリング料理人」
はこんな仕事です

指定された場所に出向き、食事を提供する仕事。宴会、パーティー、映画撮影現場など食事の目的はもとより、人数、予算、会場など客の要望と条件に応じたメニューや配膳・提供方法などを組み立てる。調理済みの料理を持ち込んで温め直したり、調理途中のものを仕上げたり、あるいはその場で調理する。料理の腕はもちろん、臨機応変な対応能力を鍛えておきたい。調理師専門学校で学び、レストランなどで修業するのは通常の料理人(調理師)と同様。ケータリングを行う店や企業で働くほか、独立する道もある。

「ケータリング料理人」について詳しく見る