【シゴトを知ろう】アクチュアリー(保険数理士) 編

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【シゴトを知ろう】アクチュアリー(保険数理士) 編

2017.02.02

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】アクチュアリー(保険数理士) 編

“数学”が好きな人なら、登場人物が黒板に数式をバーっと書いていくような映画のワンシーンに憧れることもあるかもしれませんね。保険会社で働くアクチュアリー(保険数理士)はまさにそんな仕事です。CMでもおなじみのライフネット生命でアクチュアリーとして働く松原孝太さんに詳しくお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 会社の命運を握る“保険料”や“責任準備金”の計算をする仕事
  • 数字の根拠をわかりやすく説明する力も求められる
  • 高校時代にしかできないことを一生懸命やることで人間の幅が広がる

経営の根幹に近いところで“数学好き”を活かせる仕事

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい

ライフネット生命という生命保険会社でアクチュアリー(保険数理士)の仕事をしています。生命保険は、お客様が月々の保険料を支払うことで病気や死亡の際に保険金が受け取れるしくみです。仮に病気やケガをしなくても保険料は支払い続けることになりますが、もし万一のことがあった場合は少ない保険料で大きな額が保障されることが生命保険の特徴です。アクチュアリーの最も大きな仕事がこの“保険料の計算”です。保険料をいくらにすれば会社として収益を出せるのか、さまざまな要素に分けて計算し、適切な保険料を算出します。

もう一つは僕が主にやっている仕事で、お客様からいただいた保険料の一部を“責任準備金”として将来の支払いのために取っておかないといけないのですが、それがいくら必要なのかを算出しています。

<一日のスケジュール>
9:00 出社、前日の売上集計・レポート提出
9:30 各種統計資料の作成および責任準備金の算出
11:30 ランチ
12:30 会社の健全性を測定するための新しい制度における指標の試算
19:00 退社


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいを感じるのはどんなところですか?

会社にとって重要な数字を扱っているところです。保険料の算出は商品の値段を決めるようなもので、会社の命運を握っています。責任準備金の算出も会社の決算に関わる大事な仕事です。当社では3カ月に1回、その数字を経営陣に説明する場があるのですが、会長・社長・役員がズラリと並んだ部屋でプレゼンするのは未だに緊張します……。その数字に経営陣が納得すれば、それをもとに会社の方向性が決まります。アクチュアリーの仕事をしている人は僕のように数学が好きな人が多いと思いますが、好きなことをしながら経営の根幹の近いところで仕事ができることにすごくやりがいを感じます。


Q3. 仕事の大変さを感じるのはどんなところですか?

専門性の高い仕事なので、最新の専門知識を常に習得していかなければならないことが、大変でもありやりがいでもあります。また経営陣には理系出身ではない者もいるので、専門用語をかみ砕いてわかりやすく説明することにも苦労します。

保険会社の利益は3つあると言われています。例えば死亡保険では、保険料を計算する際は毎年どれくらいの人が亡くなるかを予測して見積もるのですが、実際に亡くなった人が予測より少なければその分が利益になります。また、ネット生保であるライフネット生命にとってのお店であるウェブサイトの製作費やTVCMなどの広告宣伝費などの経費も保険料に含まれるのですが、思ったより経費がかからなければ浮いた分が利益になります。あとは、預かった保険料をうまく運用できればそれも利益になります。

“保険料“はその3つの利益を、状況をつぶさに見たり、いろいろな確率を計算して算出していきます。ただ、利益が変化する要因は無数にあって会社が成長するほどその要因も増えていくので、一筋縄ではいかない大変さがあります。

数学の解答を丁寧に書いていたことが今に生きている

Q4. どのようなきっかけでこの仕事に就きましたか?
 
前職はSE(システムエンジニア)でした。素晴らしい仕事ではあったのですが、もっと数学を直接生かす仕事がしたいと思い、29歳のときに一念発起して生命保険会社に転職しました。

アクチュアリーの試験はSEの仕事をしていた頃から受けていました。知ったきっかけは、日本アクチュアリー会が主催する大学生向け説明会に参加したことでした。当時社会人2年目でしたが、問い合わせたら参加可能ということだったので。。保険会社で働いているアクチュアリーの方から実際に数学を直接使う仕事であるというお話を聞いて、「これだ!」と思いました。


Q5. 大学ではどんなことを学びましたか?

大学では経営学を学びました。数学に関連した仕事はしたかったけれどアカデミックな道に進むことは考えていなくて、経営に役立つこともしたいという思いから選びました。大学では「ニッチな会社が大きな会社に立ち向かうにはどうすべきか」などのテーマに基づいた経営戦略の立て方についても学びましたが、ライフネット生命はまさにそうなので、とても役に立っています。


Q6. 高校生のときに抱いていた夢や体験したことが、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

昔から数字が好きでした。数学の、手がかりは少なくても理論的に考えれば必ず答えにたどり着くというところにも魅力を感じていました。「説明せよ」と言われると「解いてやるっ!」と思うんです(笑)。

高校生になってからは数学の問題を解く際に、人が見てわかるように丁寧に解答を作るようにもなりました。それが高じて、大学時代に数学の問題集の解説を作るアルバイトをしたこともあります。今の仕事も数字の根拠をわかりやすく説明する仕事なので、結構似たことをやっています。“丁寧にやる”ということが今につながっているのかなと思います。

少しの計算ミスが何億円ものロスにつながる

Q7. どういう人がアクチュアリーに向いていると思いますか?

第一に数学が好きな人。そのうえで緻密な人。経営の根幹に関わる仕事なので計算ミスが許されません。少しの計算ミスで保険料が100円でも変わると、一年間でその差は何億円にもなります。

また、導き出した数字をいろいろな人にわかりやすく説明しないといけないので、“説明がうまい人”でないといけません。数学の勉強だけでなく、一般的な感覚を身につけることも大事です。何でもそうですが専門的な世界にハマるとどんどん視野が狭くなり、言っていることも難しくなってしまいますから……。バランスが大切ですね。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

僕は29歳でこの仕事に就きましたが、もし23歳で始めていたら今ごろ相当な知識がついていたはずです。

ただ、アクチュアリーは専門職とは言え企業に属して働くことがほとんどなので、経営者やマネジメント層が持つ資質も少なからず求められます。それを磨くには、部活などに一生懸命取り組むことも一つだと思います。「どうやったら勝てるか」と一生懸命考えたりすることが、すぐには役立たないかもしれないけれど、この仕事を長く続けていくときに生きてくると思います。どのような仕事をするにも、勉強だけでなく高校時代にしかできないことに真剣に取り組んで、人としての幅を広げることが大切だと思います。


松原さんは3カ月に一度の経営陣への発表の際に、数字の説明をするだけでなく、何か一つでも経営者に役立つ情報を提案したいと考えているそうです。単に数学が好きというだけではなく経営の役に立ちたいという気持ちや積極性も生きるお仕事のようです。


【profile】ライフネット生命保険株式会社 アクチュアリー 松原孝太
HP:http://www.lifenet-seimei.co.jp

この記事のテーマ
ビジネス・経営」を解説

法律などの専門知識を学び、文書作成などの技能を磨くほか、資格取得や検定合格を目指すカリキュラムもあります。小売業や不動産売買、経営コンサルタントや税理士など、各ビジネス分野におけるスペシャリストも育成します。国家試験の合格が求められる高度な資格を必要とする仕事もありますが、専門学校の中には受験指導に実績を誇る学校もあります。

「ビジネス・経営」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「アクチュアリー(保険数理士)」
はこんな仕事です

生存率や死亡率、事故の発生率などをデータから割り出し、保険料や年金の適正な掛け金や支払金を、バランスよく算出する仕事。高度な数学・統計学の専門知識を活用するため「数理のスペシャリスト」と呼ばれる。主に保険会社や信託銀行などで、保険商品の新開発や年金制度の設計のほか、企業の資産運用の面でも活躍している。保険や年金に関する幅広い実務経験が必要とされるが、その分多くの個人・企業から評価され、やりがいと責任を感じられる仕事である。

「アクチュアリー(保険数理士)」について詳しく見る