【シゴトを知ろう】皇宮護衛官 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】皇宮護衛官 ~番外編~

2017.01.25

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】皇宮護衛官 ~番外編~

一般の方にはあまり知られる機会の少ない仕事、皇宮護衛官として働く大久保さん。皇宮警察学校でのエピソードも含め、さまざまなエピソードを伺いました。

この記事をまとめると

  • 大切な行事「信任状捧呈式」とは何?
  • 皇宮警察学校では茶道も華道も授業のうち
  • 「つつがない毎日」を守るのが仕事

世界情勢のチェックも仕事に必要

一般にはなじみの薄い用語も丁寧に解説してくださる大久保さん

一般にはなじみの薄い用語も丁寧に解説してくださる大久保さん

――業界内で働くにあたって、特に意識していることはありますか?

私たちが護衛するのは天皇皇后両陛下をはじめとした皇族方はもちろん、行事などに参加されるため、世界各国から訪問される国家元首や海外から赴任される大使などの方々も含まれます。ですから世界情勢のニュースはなるべくしっかりとチェックするようにしています。


――一般の方に言うと驚かれる業界用語などはありますか?
「一般参賀」や「園遊会」というのは毎年あるのでご存じの方も多いようです。ただ「信任状捧呈式」という言葉は耳慣れないかもしれません。これは日本に新しく駐在することになる大使が、自分の国の元首(国家の長)から預かった公文書を天皇陛下に渡す儀式です。大使一行が皇居へ向かう時には皇室用の自動車か馬車が提供されます。少し前ですが、アメリカのキャロライン・ケネディ駐日大使が着任した時にもこの儀式が行われ、その様子が生中継されました。単に「大使が着任したことを祝うパレード」と思う人も多いようですが、あれは信任状と言う大切な書状を運ぶための儀式なんです。

乗馬から和の教養まで学ぶ皇宮警察学校

馬との信頼関係が伝わってきます

馬との信頼関係が伝わってきます

――皇宮護衛官はみなさん馬に乗れるんですか?
 
皇官警察学校(*1)では必ず乗馬の授業を受けます。ただ乗馬体験に近い時間数なので、現在の皇宮護衛官全員が乗りこなせるわけではありません。ですが異動で乗馬での護衛が必要な部署に配置されれば、きちんと乗れるように訓練します。剣道や柔道もそうですが、基本的なことは学校で学び、実務に当たる際にはさらに専門的な訓練を重ねます。私も休日にはランニングで体力をつけたり、自主的に乗馬の訓練をしたりしています。また他にも白バイや武道、逮捕術などの訓練を行っている方もいます。


皇宮警察学校では和歌・茶道・書道・華道・詩吟・英会話などの授業もありました。年明けに行われる「歌会始の儀(年の始めに和歌を披露する宮中行事)」など皇居において伝統的に行われている行事での警備も皇宮護衛官の役目ですから、日本文化に触れておくことも大切な仕事。ちなみに私は、心がすっと落ち着く茶道の授業が好きでした。今は空いている時間は乗馬の自主訓練に充てることが多いのですが、いずれ時間が取れたら茶道も習ってみたいと思っています。

*1 皇宮護衛官を育成するために設置されている警察学校

同期との思い出を楽しそうに語る大久保さん

同期との思い出を楽しそうに語る大久保さん

――同期生とのつながりは強いですか?

皇宮警察学校には高卒・大卒で採用された者などさまざまな年齢の人がいますが、基本的に同じ寮で生活しています。だから同期の絆はとても強いですね。普通の警察学校と比べて授業の厳しさは変わらないのですが、皇室の方々の護衛を任務にするということで通常とは少し違う責任感と自覚を求められますね。

法律や、それに基づく規則の授業にもかなり重点を置いていると思います。皇宮護衛官が規則を無視するなんてあってはならないことですから。普通の警察官同士との繋がりとは少し違う “正しく静かに守る者”としての学びを得た仲間は特別な存在だと思います。

「皇宮護衛官」という仕事があることさえ驚かれる

凛々しくも優雅な乗馬姿で外国の大使を護衛

凛々しくも優雅な乗馬姿で外国の大使を護衛

――皇宮護衛官の業務をされてから、一番驚かれたことは何ですか?

皇宮護衛官という業務が驚くほどに知られていないということです。友人等に職業を聞かれても、大抵「何を言っているか、わからない」という反応をされますね。それで皇宮護衛官とは何かという話を始めると、途中で「ああ、宮内庁の人ね!」と勘違いされてしまうこともあります。「皇宮警察本部」が警察庁の附属機関であることや、仕事内容を含めて、我々のことを理解してもらうのはなかなか大変です。そんな私も馬に関わることができる仕事を探して初めてこの職業を知ったので、初めて聞く方の気持ちもわかるのですが、できればこの大切な職業をもっと多くの人に知ってもらいたいと思っています。


――皇宮護衛官ならではの特徴は何だと思いますか?

「つつがなくて当たり前」を守り続ける姿勢です。“予防警察”という表現もありますが、もしも公務中に何かが起きてしまったらそれはもう大変なこと、「何も起こさせず、何も起きないのが当たり前」を守り抜かなければならないんです。
また、警備すると同時に、皇室の方々のほか、皇居等にいらっしゃる全ての方々に気持ちよく過ごしていただけるように気を配るのも大切な仕事です。それが皇宮護衛官の仕事の特徴的な部分だといえるでしょう。


誰に知られずともトラブルを未然に防ぎ、行事に参加した方々の心に安心をもたらす。高貴かつ、厳しいお仕事であることが大久保さんのお話から感じられました。ですが、それだけにやりがいも大きいのでしょう。これを機会に「皇宮護衛官」の仕事について深く調べてみてはいかがでしょうか。
 
 
【profile】
皇宮護衛官 皇宮巡査部長
吹上護衛署兼護衛部護衛第一課 大久保匡洋

この記事のテーマ
公務員・政治・法律」を解説

公務員採用試験などの対策や司法書士など法律関係の資格取得のための学びが中心で、官公庁や行政機関の採用試験科目を段階的に学び、各種試験の合格を目指します。将来は公務員として行政に携わるほか、政治活動を支える政党職員などの仕事が考えられます。弁護士や検察官など法曹の道へ進みたい場合は、大学や法科大学院への進学が必須です。

「公務員・政治・法律」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「皇宮護衛官」
はこんな仕事です

天皇陛下をはじめとする皇室の方々と、皇居を守ることが仕事。警察庁に所属する国家公務員であり、皇室の方々を守る「護衛」と、皇居や御用地を守る「警備」とに大別される。いずれも高い教養と折り目正しい振る舞いが求められ、採用後に入学する皇宮警察学校では法学や武道に加え、語学や書道、華道などの知識も身に付ける。とくに天皇陛下や皇族の方々の最も近くで護衛する「側衛官」は、皇宮護衛官の中でも重要視されていて、語学力や日本の伝統文化の素養など、幅広いスキルを求められる。

「皇宮護衛官」について詳しく見る