【シゴトを知ろう】音楽の権利関係に関する職業 編

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【シゴトを知ろう】音楽の権利関係に関する職業 編

2017.01.25

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】音楽の権利関係に関する職業 編

みなさんは「音楽の権利関係に関する職業」と聞いて、どんな仕事の内容を想像しますか? アーティストが作った詞や曲の権利を守ったり、楽曲のプロモーションをしたり……。「音楽出版社」と呼ばれる会社は著作権などさまざまな権利に関する仕事を担っています。そこで今回は音楽出版社に勤務する鈴木さんにお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 音楽出版は楽曲を作り、楽曲の権利を守り、そのプロモーションをする仕事
  • 音楽業界には表に出ない陰で支える裏方仕事がたくさんある
  • 大学在学中に取得した知的財産管理技能検定3級の資格が就職に役立った

音楽出版は楽曲の権利を守り、開発・プロモーションをする仕事

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい

音楽出版社では、楽曲を制作し、楽曲の著作権を守り、その開発とプロモーションを行うことが主な仕事です。渡辺音楽出版では、大きく分けると「制作・開発部門」と「管理部門」があり、私が所属する管理部門では、管理している楽曲がどこでどのように使われたかを管理したり、JASRACとのやり取りや印税支払の計算、作詞家や作曲家などの作家さんたちと交わす契約書を作成したりしています。

このほかにも、カバーアルバムなどがリリースされる時は、歌詞やメロディが間違っていないかをチェックする仕事もあります。弊社はザ・ピーナッツや布施明、アン・ルイス、沢田研二など渡辺プロダクションに所属していたアーティストの曲を中心に管理しており、私も入社するまでは聞いたことがない曲もたくさんあったのですが、今では懐メロや昭和の歌謡曲もかなり聴きこんでいます(笑)。

ちなみに制作・開発部門は、楽曲の制作はもちろん、制作した楽曲をさまざまな場面で使ってもらえるようにプロモーションをする仕事で、トリビュートアルバム等の商品企画をしたり、レコード会社やCM制作会社への営業なども積極的に行っています。

<一日のスケジュール>
10:00 出社
午前中 メールチェックや会議など
14:30 昼食
15:30 契約書作成や楽曲チェックなどの業務
19:30 退社


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

自分でカバー曲のチェックを行った楽曲が製品になったときに、やりがいを感じますね。誰もが知っているような楽曲でも、細かくチェックすると意外と間違えていることも多くて……。でも、そうやって何回もチェックをしてメーカーの方とやりとりをした楽曲がパッケージされて手元に来たときが自分の仕事の必要性を感じられて嬉しい瞬間です。

カバーチェック前は何度も原曲を聞きこみ、歌詞カードにも目を通します。チェックはデモ音源の段階で行うので、ミスを発見してもレコーディングをし直すような大きな問題になることはほとんどありません。


Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?

弊社では、毎年4回、楽曲の作詞家と作曲家の方に著作権使用料の分配を行うのですが、この計算が大変です。印税は楽曲使用者(CM制作会社やレコード会社など)がJASRAC等の著作権管理団体に使用料を支払い、弊社に分配された使用料を私たちが計算し、最終的に作詞家・作曲家の元に印税として支払われます。印税の計算は複雑で入り組んでいます。絶対に間違えられないので、この時期は緊張しますね。

裏方仕事への気づきが、音楽業界就職へのステップに

Q4. どのようなきっかけ・経緯でその仕事に就きましたか?

高校生の時に、たまたま行った音楽フェスでの会場の盛り上がりを見て衝撃を受け、将来は音楽業界に進みたいと思いました。大学では法学部へ進学し、法律を学ぶうちに「著作権」の存在を知りました。

音楽業界というと表舞台ばかりを思い浮かべますが、縁の下の力持ちで陰になって支える仕事が実はたくさんあります。この著作権管理もその一つで、私はこの仕事を見つけた時に「こういう風に音楽に関われる仕事があるんだ」と本当に嬉しく感じました。就職活動の時にはレコード会社の法務部や音楽出版社を中心に受け、今の会社に就職することができました。


Q5. 大学では何を学びましたか?

大学の法学部在学中に、父の勧めで知的財産管理技能検定の3級を取得しました。これは著作権はもとより、特許や意匠、商標、実用新案などの知的財産に関する検定で、大学在学中に取得する人はそんなに多くなかったような気がします。無いよりもあった方が周りと差をつけられるかなという軽い気持ちで受けたのですが、今の会社の面接時に「いつ取得したか」「内容はどんなものか」などを掘り下げて聞かれたので、もしかしたら就職する時にも有利な資格だったのかもしれません。知的財産に関して、多少の知識があることや興味を持っていることがアピールできたかもと、今になって思います。


Q6. 高校生の時に抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

高校生の時に心に決めた「音楽業界で働きたい」という夢が、そのまま叶ったと思います。

就職活動中、周囲の友人たちが銀行に就職したり公務員になっていくなか、私は自分がそういった職場で働く姿を全くイメージできず、「好きではない仕事は続けられないだろう」と強く感じていました。その思いに素直に従って音楽業界に絞ってアプローチをし、今の会社に入社できたことで高校の時からの夢につながったので、とても幸せだと思います。

音楽業界には表舞台に出ない仕事がたくさんある

Q7. どういう人がこの仕事に向いていると思いますか?

やっぱり音楽が好きな人、そして文章を読んだり考えたりするのが嫌いではない人です。実は契約書を新しく作成する場合など、仕事のなかに作文要素がかなり含まれるので、文章作成に苦手意識がない人がよいかなと思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

音楽が好きで、漠然と音楽業界に進みたいと思っていても、狭き門だと感じて諦めてしまう人が多いと思います。でもみなさんが想像している以上に、見えない部分や陰で支える仕事のなかに音楽に大きく関われる職種がたくさんあります。興味が持てる分野の周囲に、どんな仕事があるのか、是非じっくり探してみてください。そして夢を諦めないでくださいね。



音楽出版社は、音楽業界の裏を支える縁の下の力持ち的な存在。普段はあまり知られることはありませんが、アーティストや作詞・作曲家たちの権利を守り、楽曲を売り込む大切な役割を担っています。音楽業界に進みたいと思っているみなさんにとっては、「こんな仕事もあったのか!」と新たな発見があったのではないでしょうか? 自分が進みたい業界の周囲には思いもよらないさまざまな関連職種がたくさん存在するので、諦めずに積極的に調べてみてくださいね。


【profile】渡辺音楽出版株式会社 著作権部 鈴木美里香
http://www.watanabe-music.co.jp/

この記事のテーマ
音楽・イベント」を解説

エンターテイメントを作り出すため、職種に応じた専門知識や技術を学び、作品制作や企画立案のスキル、表現力を磨きます。音楽制作では、作詞・作曲・編曲などの楽曲づくりのほか、レコーディングやライブでの音響機器の操作を学びます。舞台制作では、演劇やダンスなどの演出のほか、舞台装置の使い方を学びます。楽器の製作・修理もこの分野です。

「音楽・イベント」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「音楽の権利関係に関する職業」
はこんな仕事です

作曲家や作詞家の著作権など法的な権利を管理し、収入や印税確保の道をきちんと整え、創作活動に専念しやすい環境へと導く仕事。音楽出版社に所属してこの職を担当するケースが多い。そして、音楽出版社はJASRAC(日本音楽著作権協会)やe-Licenseなどと連携し、アーティストの権利を守りながら楽曲の商業利用を促進する。音楽の知識はもちろん、著作権や法令への見識を備え、インターネットなど各種メディアでの楽曲の利用形態を把握することが必要。ビジネス的な視点、判断力が求められる仕事である。

「音楽の権利関係に関する職業」について詳しく見る