【シゴトを知ろう】マニピュレーター 編

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

【シゴトを知ろう】マニピュレーター 編

2017.01.13

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】マニピュレーター 編

ライブを観ていると、歌や楽器を生演奏をしていないときに音が流れていることがあります。シンセサイザーの音やリズムなど、生演奏とは別の音をコンピュータを駆使して操る仕事が「マニピュレーター」です。

現在の音楽ライブには欠かせない存在となっているマニピュレーターですが、どんな仕事なのか知らない人も多いのではないでしょうか? そこで今回は、槇原敬之さんや星野源さんのツアーサポートや、多くの楽曲のレコーディングに参加するなどの活躍をしている、マニピュレーターの毛利泰士さんに詳しくお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • マニピュレーターは、バンドのライブで、メンバーの演奏以外の音を鳴らしている
  • 打楽器の音の組み合わせをコンピュータで作れることに衝撃を受けたという
  • 「ライブをもっとよくしていける」という誇りを持ち、音楽に関わることのできる仕事

ライブでバンドメンバーが演奏している以外の音を鳴らしている

Q1. 仕事の概要と一日のスケジュールを教えて下さい

マニピュレーターは、ライブで、バンドメンバーの生演奏以外の足りていない音、CDに入っているけどバンドでは演奏していない音を再生するなど、コンピュータを駆使して演奏に参加する仕事です。私は、現在は槇原敬之さんや星野源さんのライブでサポートをしています。マニピュレーター以外の活動では、3ピース・バンド「ラクライ」のプロデュース・ベースを担当しています。また、森山公一さん(ロックバンド「オセロケッツ」のボーカリスト)と一緒に立ち上げた自主レーベル「Zelig works」でアーティストのプロデュースも行っています。

<ある一日のスケジュール>
09:00 ライブ会場入り
10:00 設営・セッティング
12:00 休憩
14:00 リハーサル
19:00 本番
22:00 ライブ終了・撤収
23:00 打ち上げ

私の場合は、ライブではバンドメンバー側になることが多いので、スタッフに機材をセッティングしてもらってから、お昼すぎくらいに会場に行ってリハーサルから始めることが多いです。ただ、これも場合や場所によって異なり、音楽への関わり方によって変わってきます。


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

ライブの“間”ですね。曲をスタートさせるのは1回ボタンを押すだけなんですけど、曲が終わってワーッと拍手がきて次の曲がバーンと出る、その空間で「お客さんが盛り上がっている最高潮で次の曲に行くのか? それとも、待って静かになってから次の曲に行くのか?」そういうことをライブでコントロールできるところがやりがいです。すごくいい瞬間に曲が始まると「うぉっ!」と感激しますね。


Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?

ライブのリハーサルのために、あらゆることを想定してすぐ対応できるようにバランスを整えたり、ほかのメンバーがどんな演奏をするのかを想定して、音の抜き差しをしたりという準備をして、楽曲の音源ファイルを作り上げないといけないんです。曲目が決まってアーティスト側から曲のファイルをお借りするんですが、そこからリハーサルまでの期間はだいたい短いことが多いです。そうすると、リハーサル初日に向けての最後2、3日くらいがすごく辛くなるんですよ。「間に合わない!」みたいな(笑)。寝る間を惜しんで作業しなきゃいけないこともあります。

打楽器のアンサンブルをコンピュータで作れることが衝撃だった

コンピュータを駆使して演奏に参加するのが、マニピュレーターの仕事

コンピュータを駆使して演奏に参加するのが、マニピュレーターの仕事

Q4. どのようなきっかけ・経緯でマニピュレーターの仕事に就きましたか?

もともとロック・ポップスが好きで、アレンジの仕事をしたかったんですが、大学は音楽短大の打楽器科に入って、ロックバンドでドラムを叩いたり、並行してギターやベースも弾いたりしていました。その短大を卒業したときに、楽曲アレンジャーの門倉聡さんのアシスタントになったんです。そこで初めてコンピュータを使ったり、シンセサイザーをたくさん並べて音を作ったりしている現場を目の当たりにしました。そのときに、コンピュータを使って、打楽器の音の組み合わせを全部自分で作れることが、当時の私には衝撃でした。そこからシンセサイザーとコンピュータのソフトを現場で勉強させてもらいながら、レコーディングの打ち込みやシンセサイザーの音を作るようになったのが最初のきっかけです。その後、教授(坂本龍一さん)のアシスタントをやるようになって、ライブの仕事もするようになっていきました。


Q5. 大学では何を学びましたか?

音大の打楽器科って自由で、基本的には自分が極めたい打楽器を集中して演奏していればいいんですよ。だから私はドラムばっかり叩いてました(笑)。でも、そのときにたくさんの打楽器を見たり触れることができたことが、今とても役立っていますね。大学を卒業してからパーカッションを演奏するようになったんですが、今はレコーディングやライブでも使えているので。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

私は物心ついたときからバイオリンを習っていたり、いろいろな楽器を演奏していたので、子どものころから音楽で食べていこうと思っていたんです。なので、高校生のころもそう思っていました。高校生のころにはヘヴィメタルという、激しい音楽ジャンルが好きでした。私が高校生のころはニルヴァーナやレッド・ホット・チリ・ペッパーズのようなアメリカの人気バンドも出てきたんですが、もともとクラシックをやっていたので、どうしても様式美にあふれているヘヴィメタルが大好きだったんですよね(笑)。そういった音楽の趣味から始まる音楽の仕事への夢は、今の仕事にそのままつながっていると思います。

「ライブをもっとよくしていける」という誇りを持って関わることのできる仕事

Q7. どういう人がマニピュレーターの仕事に向いていると思いますか?

サービス精神がある人です。マニピュレーターは音楽におけるサービス業だと思いますし、自己顕示欲では成り立たないと仕事だと思うんです。役に立ちたいという気持ちや、視野を広く持って客観性があるタイプの人、一歩引いて物事を見られる人には向いているんじゃないかなと思います。


Q8. 高校生に向けてメッセージをお願いします。

ライブにおけるマニピュレーターという職業自体がそれほど確立されていないと思いますし、これからまだまだ発展していくと思います。これから有能な人たちが増えることでマニピュレーターとしての実力をみんながもっと持てるようになれば、日本のライブ産業自体の質が絶対上がると思うんです。マニピュレーターは、「ライブをもっとよくしていける」という誇りを持って音楽に関わることのできる仕事に、これからどんどんなっていくんじゃないかと思います。

それと、コンピュータを使う仕事ではありますが、どこでどう音が鳴ったらうまくバンドと合うのか・合わないのかというのは、楽器の構造や和音の仕組みを分かれば分かるほどいいんです。なので、ぜひ今のうちからいろいろな楽器に触れてみてくださいね。



マニピュレーターとして第一線で活躍する毛利さんならではの詳しいお話、いかがでしたか? マニピュレーターの仕事に関心がある高校生のみなさんは、毛利さんをはじめとしたマニピュレーターが携わっているアーティストのライブを観るなどして、より詳しくその仕事に注目してみてくださいね。


【profile】マニピュレーター 毛利泰士
「マニピュレーターが知っておいて損しない話」
http://uroros.net/manipulator/
【取材協力】株式会社オフィス・インテンツィオ
http://intenzio.co.jp/

この記事のテーマ
音楽・イベント」を解説

エンターテイメントを作り出すため、職種に応じた専門知識や技術を学び、作品制作や企画立案のスキル、表現力を磨きます。音楽制作では、作詞・作曲・編曲などの楽曲づくりのほか、レコーディングやライブでの音響機器の操作を学びます。舞台制作では、演劇やダンスなどの演出のほか、舞台装置の使い方を学びます。楽器の製作・修理もこの分野です。

「音楽・イベント」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「マニピュレーター」
はこんな仕事です

コンピュータプログラムを用いて曲をつくったり、依頼に応じて音源を加工したり、ミュージシャンのニーズに応じてシンセサイザーやサンプラーによる音源をつくったり、自動演奏の打ち込みデータをつくるなど音楽専門のプログラマーともいえる職種である。電子楽器の発展により、コンサートでの活躍の場も増えている。音楽のネット配信などもあり、音楽業界での注目度は高い。まずは音楽大学、音楽専門学校で音楽だけでなく音楽ソフトについても学び、レコーディングスタジオや音楽制作会社に就職するのが一般的である。

「マニピュレーター」について詳しく見る