【シゴトを知ろう】寿司職人 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】寿司職人 ~番外編~

2017.01.06

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】寿司職人 ~番外編~

小学生の頃から寿司職人として自分の店を持ちたいと考え、その夢を実現させた渡邊信幸さん。インタビュー番外編では、「通な人のネタの注文方法」について職人さんが感じている率直な意見や独立してから感じたギャップなどについてお聞きしました。

この記事をまとめると

  • これで解決! 悩ましい寿司ネタの注文順番問題
  • 外食も勉強のうち。カウンターの外側から見る世界を忘れてはいけない
  • 独立したことによって、責任だけではなく喜びも大きくなった

「通」と思われたい! ネタを注文する順番って?

――寿司ネタを注文する順番で「通」かどうかが分かるという話を聞いたことがあるのですが、職人さんから見るとどういう順番がいいのでしょうか?

正直、ネタを注文する順番ってお客さまそれぞれでいいと思うんですよね。「玉子を最初に注文して、しめにもう一度玉子を頼むのが通」と言われていたり、「白身のようなさっぱりしたものから注文する方がいい」など、説としてはいろいろと言われていますけど……。
「好きなものから食べたい!」という方もいれば、「好きなものは最後に取っておきたい」という方ももちろんいますから。


――注文する順番というのはそこまで重視しなくても大丈夫ということですか?

「おまかせ」という形で握らせていただくとき、私は一番の目玉で自信のあるマグロを握ってお出ししています。口の中に他のネタの味が無い状態で、お腹が空いているときに食べていただくことが一番おいしく感じていただけるかなと思うので。

前後のネタの順番で、例えば「中トロ」の次に脂の乗った「ブリ」などのネタは避けた方がいいかなとは思いますが、ガリ(生姜)とあがり(お茶)が何のためにあるのかといえば、口の中をいったん洗っていただいくという意味もあるんです。
なので、大抵どんなネタを召し上がっていただいても、ガリとあがりさえあればリフレッシュして次のネタに備えられる状態になりますよ。


――寿司業界の業界用語ってどんなものがあるんですか?

先ほどから言っている「ガリ」「あがり」がそうですよね。あと、しょうゆのことを「むらさき」と言うことも広く知られるようになりました。
一般的にあまり広まっていないものだと、「海苔」のことは「草」と言ったりしますね。海に生えている草というイメージからきているんだと思います。

こういう専門用語や隠語のことを「符丁(ふちょう)」と言うんですが、お客さまにあまり知られたくないことを伝えるときにも使っています。
うちのお店のようにネタごとの価格を表示していない場合には、お客さまが「おあいそ」と言った時点で、私が計算して会計を担当する妻に知らせます。そんなときに価格を口にするのははばかられますので、例えば2万5,000円なら「オツモね」と言って伝えたりしています。
値段の符丁については、元々市場などで使われていたものがそのまま寿司業界などでも使われるようになったので由来まではよく分からないんですが、1なら「ピン」、2なら「リャン」のように数字に隠語が付けられているんです。25の符丁が「オツモ」なので、2万5,000円だと「オツモ」と言うんです。

お客さまの目線を忘れないために、休日はなるべく外食

カウンターと小上がりの座席。合計で20席ほど

カウンターと小上がりの座席。合計で20席ほど

――休みの過ごし方などで特に意識されていることはありますか?

手が商売道具なので、けがをしないように注意して過ごしています。
あと、休日には、なるべく外食することを意識していますね。カウンターの内側から見る世界だけではなく、カウンターの外側から見た世界も忘れないようにするためです。寿司だけではなくイタリアンでもフレンチでもいいのですが、食べに行ったり飲みに行ったりしていろいろな店を見ておくことはすごく重要だと思います。
自分が接客されていい気持ちがしたことはお客さまにもうれしく感じていただけるだろうし、印象がよくないと思ったことは、もし自分が同じことをしたらお客さまもそう感じるだろうなと気づくことができます。


――お寿司屋さんに行かれたとき、気になってしまうのはどういうところですか?

やっぱり接客が一番気になりますね。例えば、「このネタどこで取れたんですか?」って聞いたときに「海です」なんて言われたら、冗談だとしても腹が立ちますよね(笑)。知らないなら知らないと言った方がいいこともあります。下手にごまかしても、お客さまは敏感に感じ取るものだと思うんです。
私はなるべく正直に接客しようと思っていますし、最低限ネタの産地だけはきちんと毎日把握しておくようにしています。たまに前の日に仕入れた産地と混同してしまったりもするんですが(笑)。

珍しい魚が入ったときは、先輩に相談することも

――職人さん同士の横のつながりは多いんでしょうか?

河岸(市場)とかで、先輩などと顔を合わせることもあるんですが、軽く立ち話する程度でそこまで長い時間は話さないですね。お互いすぐに店に戻って仕込みをしなくてはいけないということもありますし。
年に2回ほど修行していたお店のOB会があるので、そういう場では情報交換したりすることもあります。あと、珍しい魚が入ったときですかね。「どうやって処理するのがいいですか?」と相談したりすることはたまにあります。


――今のお仕事をされるようになってから感じたギャップというのは何かありましたか?

職人になる前後でのギャップというのはそこまで大きくはありませんでした。それよりも大きかったのは、独立する前と後のギャップですかね。
修行している時は「一人の従業員」でしたが、独立してからは、仕入れや仕込み、お客さまへの提供に一貫して携わることができますので、「おいしい」と言っていただいたときの喜びは想像していた以上に大きくなりました。


「カウンターの外側から見た世界を忘れないため」という理由で休日は外食を心掛けているという渡邊さんの姿勢に、職人としての高いプロ意識を感じました。どんなジャンルの仕事にも共通していえることですが、向上心を持って仕事をしている人は、普段の生活や何気ない話題からも仕事に生かせるヒントを探し出し、貪欲に成長を目指しています。
高校生のみなさんにとっても、高いプロ意識を持って仕事をする人の考え方や行動パターンを知ることは、将来的にきっと役に立つはずです。


【profile】奥沢 江戸銀 店主 渡邊信幸
HP http://www.okusawa-edogin.com/

この記事のテーマ
食・栄養・調理・製菓」を解説

料理や菓子などの調理技術や、栄養や衛生などに関する基礎知識を身につけます。職種に応じた実技を段階的に学ぶほか、栄養士などの職種を希望する場合は、資格取得のための学習も必須です。飲食サービスに関わる仕事を目指す場合は、メニュー開発や盛りつけ、店のコーディネートに関するアイデアやセンス、酒や食材に関する幅広い知識も求められます。

「食・栄養・調理・製菓」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「寿司職人」
はこんな仕事です

注文に応じた寿司を提供する仕事。寿司屋で修業して技術を身に付けるのが一般的で、先に料亭や割烹など日本料理店で働いてから寿司屋の修業に入る人もいる。皿洗いなどの下働きから始まり、食材の仕入れ、魚のおろし方、シャリづくり、海苔巻きなどを学んだ後、来店客の応対をしながら寿司を握るカウンターでの仕事を任せられるようになる。最低5年はかかるといわれる一人前になれば、のれん分けしてもらったり、独立開業したりという道がある。近年、代表的な日本食である寿司は海外でも人気が高く注目されている。

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