【シゴトを知ろう】和菓子職人 編

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【シゴトを知ろう】和菓子職人 編

2017.01.06

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】和菓子職人 編

どこか懐かしくホッと落ち着く味がするどら焼きや団子から、繊細な美しさが日本の伝統を感じさせる上生菓子や干菓子まで、幅広い魅力を持つ和菓子。その職人といえば、厳しい修業を経てなるものというイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。
和菓子職人がどんな仕事をしているのか、神奈川県川崎市にある「新岩城菓子舗」4代目店主の徳植健太(とくうえ けんた)さんにお聞きしました。

この記事をまとめると

  • 日本の四季や行事に寄り添う仕事。お客さまは子どもからお年寄りまで
  • 「店を頼むぞ」曾祖父の言葉をきっかけに大学を中退。家業を継ぐ決心をする
  • 最近は女性が増えている業界。自分に合った修業先選びと継続することが大切

和菓子の味を決める「あんこ」。粘りや色も重要な要素

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい

和菓子の製造と販売をしています。一日の始めに、作ったその日に売る(賞味期限が1日しかない)「朝生菓子」を作ります。当店では、朝生菓子として朝焼きのどら焼きや団子、赤飯、まんじゅうなどを作っています。その後、日持ちがする焼き菓子などを作ります。
これらの作業と並行して、あんこを炊くのも大事な仕事です。

家族で経営しているので、食事や休憩は合間を見て随時取ります。日によっても季節によっても、作業の進行が変わることがあるので。
和菓子店は、大きな会社が経営するチェーン店や店舗は1軒でも工場を持っている会社など、規模がさまざまなので、お店や会社によって働き方が違います。

<一日のスケジュール>
05:30 仕事開始
    どら焼き、赤飯、団子、大福など作る
    焼き菓子など日持ちがするお菓子を作る
    これらと並行してあんこを炊く
    翌日の仕込み、掃除
17:00 仕事終了


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

「おいしい」とお客さまから喜んでいただけたときです。また、当店はこの地域で長年営業しているので、子どもからお年寄りまで、地元のお客さまが気軽に来店してくれるのがうれしいですね。

和菓子職人は、春の桜餅やお彼岸のぼた餅やおはぎ、桃の節句のひなあられや端午の節句のかしわ餅というように、日本の四季や行事に沿って仕事をしています。和菓子は、日本人が生まれてから死ぬまで、ずっと寄り添っているものなんですよ。


Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?

和菓子の7割以上はあんこでできているので、あんこを炊いているときに最も気を遣います。
小豆を煮てあんこを作るのですが、小豆の皮が割れて中身が出過ぎると粘りが強過ぎるし、しっかり煮ないと皮がやわらかくなりません。また、あまり長く練ってしまうと粘りや色が悪くなってしまいます。ちょうどいい粘りや色を出すための加減が難しいですね。

「和菓子屋をやってよかった」。楽しそうに仕事をしていた曾祖父と母

まんじゅうを包む徳植さん。4代目として伝統の味を守りつつ、新たなお菓子作りにも挑戦

まんじゅうを包む徳植さん。4代目として伝統の味を守りつつ、新たなお菓子作りにも挑戦

Q4. どのようなきっかけ・経緯でこの仕事に就きましたか?

和菓子店を営む家に生まれたので、小学生の頃から店番やお菓子作りの手伝いはしていましたが、家業を継ぐことは意識していませんでした。
でも、私が19歳で大学生の時、店を切り盛りしていた曾祖父が他界。亡くなる前日に「店を頼むぞ」と言われたのが大きなきっかけです。


Q5. 和菓子職人になるために、どのような勉強をしましたか?

大学に進学したものの中退し、19歳のときから約4年間、東京都内の和菓子店へ修業に出ました。とても厳しかったです。
最初に先輩からあんこの煮方を教わったのですが、何もかもが初めてだったので、全く分かりませんでした。甘さを測る糖度計を使うと、先輩から教えられたあんこと糖度は同じなのに、色や粘りが全然違うんです。

当時は、昔ながらの職人が多かったので、味も食感も職人の「感覚」で教えられました。職人から口伝えに教えられても、私のお菓子作りの経験はお手伝い程度でしたから、あんばいや加減が分からなくて本当に大変でしたね。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

高校生の頃は、大学に進学して、卒業後はどこかの企業に就職するつもりでした。だから、和菓子職人のことは考えていませんでした。
ただ、曾祖父が元気だった頃、何かある度に「和菓子屋をやってよかった」と言っていたし、母も私が子どもの頃からとても楽しそうに仕事をしていました。その姿を見ていたのはよかったです。私も自分の子どもに、楽しく仕事をしている姿を見せておこうと思います。

技術と感性で作り上げる和菓子。自由に創造できるのがおもしろい

まんじゅうやどら焼きは、形は同じように見えてもお店によって作り方が違う

まんじゅうやどら焼きは、形は同じように見えてもお店によって作り方が違う

Q7. どういう人が和菓子職人に向いていると思いますか?

和菓子が好きで、一つのことをコツコツと突き詰めていける人が向いています。好きでなければ続かないですからね。また、自分のアイデアだけでは限界があるので、他人の意見も取り入れられる方が、よりおいしいお菓子や新しいお菓子を作ることができます。

業界内で一目置かれている人は、「みんなが同じようなことをするから、自分は違う方法で」という人が多いです。人と同じことをするのが好きではない方がこの仕事に向いているともいえますね。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。

最近では「和菓子といえば上生菓子(※)」と言われるほど、上生菓子を作りたくてこの業界に就職する人、特に女性が圧倒的に多いです。

修業中は我慢しなければならないこともありますが、とにかくやめずに続けることが大切。技術を身に付け、自由に上生菓子を作ることができるようになれば、とても楽しいです。基本の作り方はありますが形に決まりはなく、職人の創造力で季節や心情までも形にできるのが上生菓子のおもしろさです。

和菓子職人は「昔かたぎで厳しそう」というイメージがあるかもしれませんが、今は業界全てがそうではなく、楽しく仕事をしているお店もあります。修業先でどんな人と出会うかによってその先の仕事が全く違ってくるので、自分に合った修業先を選ぶことが大事です。

※上生菓子:生菓子の一種。代表的な「練り切り」は白あんなどを練って着色し、四季折々の細工を施したもの。茶席などに用いられる。


高校生の頃は和菓子職人になるとは思っていなかった徳植さん。でも、今は4代目として、季節ごとにとてもおいしい和菓子を作っています。「和菓子は日本人に寄り添うもの」という言葉が心に残りました。

職人としての技術を身に付けるための修業期間は苦労が多いかもしれませんが、お店によって雰囲気が違うようです。お菓子作りが好き、自分のアイデアを形にしてお客さまに喜んでもらいたいと考えている人は、自分に合った修業先を探して、和菓子職人を目指してみてはいかがでしょうか。


【profile】新岩城菓子舗 4代目店主 徳植健太(とくうえ けんた)
新岩城菓子舗 http://shiniwaki.com/

この記事のテーマ
食・栄養・調理・製菓」を解説

料理や菓子などの調理技術や、栄養や衛生などに関する基礎知識を身につけます。職種に応じた実技を段階的に学ぶほか、栄養士などの職種を希望する場合は、資格取得のための学習も必須です。飲食サービスに関わる仕事を目指す場合は、メニュー開発や盛りつけ、店のコーディネートに関するアイデアやセンス、酒や食材に関する幅広い知識も求められます。

「食・栄養・調理・製菓」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「和菓子職人」
はこんな仕事です

蒸し・焼き・練り・炊きといった独特な技術を駆使し、上生菓子や干菓子など、美しい色や形の日本伝統の和菓子をつくる職人。茶道とともに発展してきた和菓子は、日本の風土を表現することに重きを置いており、四季折々の季節感や草花を題材とした菓子づくりに大きな特徴がある。現在、とくにメーカーなどでは製造の機械化が進んでいるものの、やはり基本は手づくりであり、一人前の職人になるまでには長い修業が必要となる。

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