【シゴトを知ろう】ミュージカル俳優 編

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【シゴトを知ろう】ミュージカル俳優 編

2016.12.28

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】ミュージカル俳優 編

スポットライトを浴びて、舞台で活躍するミュージカル俳優。一見華やかに見えるその裏は、鍛錬に鍛錬を重ねたアスリートのような肉体と、度重なるオーディションを突破する強靭な精神力を持った強者たちです。小学生の頃からの夢を叶え、様々なミュージカルに出演している華花さんにミュージカル俳優のお仕事について伺いました。

この記事をまとめると

  • キャストの実力が舞台の成功を左右する
  • アスリートのように体のメンテナンスが大切
  • どんなに優れたレッスンよりも1回の舞台の方が大きく成長する

お客さまのカーテンコールがエネルギーの源

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい

ミュージカル俳優として『ミス・サイゴン』や『レ・ミゼラブル』などのロングランミュージカルをはじめ、合間に短い公演などにも出演しますので、お稽古と舞台本番をくり返す毎日です。このほか年1回ライフワークとして開催している自分で企画・出演するソロライブやイベント等での歌のお仕事もしています。

ロングラン作品は本番までの稽古の進め方が少々特別で、約3ヶ月前からキャスト全員での勉強会を開始。これは作品の歴史的背景や実際にあった出来事などを学ぶ会で、それが終わったら歌のお稽古が始まり、身体表現を中心としたエチュード(練習)、次に音楽に合わせた立稽古に入ります。そしてオーケストラ合わせ、本番10日ほど前から本場からスタッフも結集しての舞台稽古になり、本番初日を迎えるという流れです。舞台によってはもう少し準備期間が短いものもあります。

ミュージカルではメインキャストであるプリンシパルと、アンサンブルと呼ばれる場面によってさまざまな役柄を演じるキャストがいます。今回『ミス・サイゴン』ではアンサンブルとして舞台に出演しましたが、実は歌や踊りや演技など総合力を求められるのがこのアンサンブル。アンサンブルの実力次第で舞台の雰囲気がガラリと変わってしまうこともあるので、毎回身が引き締まる気持ちで出演しています。

<一日のスケジュール>
舞台がある日(昼公演13時半~、夜公演18時15分~の場合)
7:00 起床&朝食をしっかり摂る
8:00 自宅で発声練習
11:00 楽屋入り&メイク開始
11:30頃〜 キャスト全員でストレッチ&発声練習
12:30 ヘアセット
13:30 本番
16:45 食事&メイク直し
17:15 ヘアセット
18:15 本番
21:00 本番後のアイシングやストレッチ
23:00 帰宅


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

なんと言っても舞台が終わった時のカーテンコールです! あの拍手を浴びていると、本当に恵みの雨という感じで体に沁みわたる気持ちがします。お客さまの本気の拍手って、物凄いエネルギーになってこちらに届くので、病みつきになる気持ち良さです。


Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?

ロングラン公演が始まると、1ヶ月〜1ヶ月半の間は毎日劇場に詰めて昼と夜の2回公演に出演するという凝縮した生活が続きます。私たちアンサンブルのメンバーは、9回公演をしたら1回は定期的にお休みをいただけるのですが、お休みの日は朝から体のメンテナンスのための病院や整骨院、マッサージめぐりをするくらい体が悲鳴をあげますね(笑)。

10cm以上のヒールを履いて踊ることもあるので、足腰を痛めることも多いです。ストレッチはもちろん、適宜筋肉を温めたり冷やしたり、アスリートのようにケアをして体調管理にはとにかく気を配ります。もし自分が倒れたら穴を開けて皆さんに迷惑をかけるうえに、代役はいくらでも控えていますから……本当に厳しい世界です。

新演出の新しい役に大抜擢されデビュー! 

Q4. どのようなきっかけ・経緯でその仕事に就きましたか?

小学校低学年の時に父の会社のファミリーデーで『ライオンキング』を観劇し、“自分も必ず舞台に立つ”と心に決めたのがきっかけです。中学の部活の顧問の先生の娘さんが高校のミュージカル部で活躍されていると聞き、私もその学校へ進学しました。

その後短期大学の演劇科→東宝ミュージカルアカデミーと学び、選抜クラスであるアドバンスコースに進みました。なかなかオーディションに合格しない日々が続きましたが、23歳の時に『ミス・サイゴン』が新演出に切り変わるタイミングで、全キャスト総入れ替えになったんです。その時は最終オーディションまで残ったのですが、結果は不合格。しかし新演出により登場した新しい役柄に急きょ女性が1人必要になり、次点だった私に白羽の矢が。最初は嬉しくて嬉しくて……でも他のキャストから2週間遅れて合流した後は今考えても本当に大変でした。大きな舞台は未経験だったうえに年齢も一番下で、主役の市村正親さんが憧れるマリリン・モンローの役。右も左も分からず必死で取り組んだ、一生忘れられない思い出深い役です。

Q5. 大学・専門などでは何を学びましたか?

学生の時は、とにかく学校で1番になると決めて演劇に取り組んでいました。でも今考えるとどんなに学校で長時間のレッスンを積んでも、1回の本番の舞台を踏むこと以上に勉強になることはありません。とにかく場数を踏んで一つでも多くの舞台に出ることが、ミュージカル俳優としての成長につながると思います。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

高校時代は毎日始発に乗って朝7時に登校し、1人で筋トレやボイストレーニングに明け暮れていました。ミュージカル部では『マイ・フェア・レディ』のような、いわゆる伝統的な名作ミュージカルを中心に練習。顧問の峰茂樹先生はオペラの舞台でも現役で活躍されている俳優さんだったので、声楽的アプローチや演技、舞台づくりなどの裏方も学べたことが、今でもとても役立っています。

自分の中にたくさんの引き出しを持つことが演じることの鍵になる

Q7. どういう人がこの仕事に向いていると思いますか?

“人に興味がある人”、そして“コミュニケーション能力がある人”ですね。さまざまな役柄を演じるには自分以外の人間に興味が持てないと難しいですし、ミュージカルではキャストはもちろん、演出家や裏方さん、オーケストラの人たちなど夥しい(おびただしい)数の人たちと一緒に舞台を作り上げる作業なので、人の考えを聞き、自分の思いも伝えられる人でないと難しいと思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

まず高校生活を充実させて楽しんでほしいです。そして自分の中の引き出しを一つでも増やしてください。例えば友だちと涙が出るほど笑ったり、悔しい思いをしたり、恋する気持ちを味わったり……その一つひとつが人間としての糧になります。

私も以前は“夢は願い続ければ叶う”と思っていましたが、『レ・ミゼラブル』のオーディション応募総数1万5000人という数を見ても、現実はそれほど甘くありません。でも夢を持って諦めずに続けてきたからこそ、今の私があるのも事実。自分の人生は自分のものですから、強い意思と気持ちを持って将来を見据えてほしいですね。


「オーディションのために5回も6回も審査に呼ばれた末に不合格、なんて日常茶飯事」と笑顔で語ってくれた華花さん。それでも諦めない心と、いつやって来るか分からないチャンスを決して逃さない強い意志がミュージカル俳優という夢を実現させたのでしょう。
脇をかためるアンサンブルキャストの実力によって舞台のクオリティが左右されることもあると聞くと、ミュージカルの見方が変わって多角面から楽しめるようになりそうですね。


【profile】有限会社オーチャード 華花
HP:http://orchard-net.com/

この記事のテーマ
音楽・イベント」を解説

エンターテイメントを作り出すため、職種に応じた専門知識や技術を学び、作品制作や企画立案のスキル、表現力を磨きます。音楽制作では、作詞・作曲・編曲などの楽曲づくりのほか、レコーディングやライブでの音響機器の操作を学びます。舞台制作では、演劇やダンスなどの演出のほか、舞台装置の使い方を学びます。楽器の製作・修理もこの分野です。

「音楽・イベント」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「ミュージカル俳優」
はこんな仕事です

演技力だけでなく、歌唱力やダンサーとしての表現力、体力が求められる仕事。映画やテレビとは違い、実際の舞台上で観客を引き付け、多いときには何百回と続くステージを成功させる。報酬やポジションは実力次第。ロングランとなれば、同じ役を何年も続ける場合もある。自分たちの劇場に属して活動するケースと、オーディションに参加してやりたい役を得るというケースがあるが、いかなる役にもオールラウンドなパフォーマンス能力が求められる。

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