【シゴトを知ろう】著作権エージェントで働く人 編

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

【シゴトを知ろう】著作権エージェントで働く人 編

2016.12.27

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】著作権エージェントで働く人 編

作家の代理人として、著作権の管理や出版社との交渉を行う著作権エージェント。「出版エージェント」とも呼ばれ、作品のメディアミックスや海外展開などが一般化してきた近年では、その果たす役割もますます広がっています。漫画家や作家のマネジメントだけでなくコミュニティ作りまで行う株式会社コルクで、法務として働く半井さんにお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 作家、作品のマネジメントのほか、公式サイトやファンクラブの運営なども行う
  • 「人に喜んでもらいたい」という想像力のある人に向いている仕事
  • 嬉しい瞬間がたくさん詰まった仕事を選ぼう

作品の魅力をファンに届けるために、ありとあらゆることを行う

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい

私が勤めている株式会社コルクは、漫画家や作家といったクリエイターの方々とその作品、ファンコミュニティのマネジメントをするエージェント会社です。所属するクリエイターさんと一緒に作品を作り、紙の本や雑誌をはじめ、電子書籍、グッズ、ドラマ化など、その作品を読者やファンの方に届けるために、ありとあらゆることをしています。また公式サイトやSNS、ファンクラブの運営などクリエイターさんを中心としたコミュニティ作りも行います。私はその中で、契約書のチェックなどをメインとした法務としての仕事と、経理や総務などいわゆるバックオフィス全般の仕事をしています。

<一日のスケジュール>
9:30 始業
午前 メールや契約書のチェック、書店や取次会社とメールや電話で打ち合わせ
12:00 ランチ
午後 社内打ち合わせ、契約書作成など
19:00 帰宅


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいを感じるのはどんなところですか?

「クリエイターさんの思いや作品の魅力を伝えるためにどうすればいいか」を考え、それを実現できたときにはやりがいを感じます。たとえば以前、安野モヨコさんの『オチビサン』という作品のキャラクターに関する使用許諾書を作ったことがあります。一般的に使用許諾書というのは、堅苦しい長文のイメージがありますよね。でも、それでは内容をきちんと読んでもらいにくく、何より作品の世界観にそぐわないのではないかと考え、『オチビサン』に登場するキャラクターの口調で全文を書き直しました。伝える内容は同じでも、表現方法を少し工夫するだけで、与えるイメージはガラッと変わります。また、『宇宙兄弟』の二次創作物をメルカリ(フリマアプリ)で販売すること許諾しているのですが、こちらの規約は登場キャラクターが解説しているように表現しました。遊び心を取り入れたり、「法務」という仕事の枠にとらわれずに何でも挑戦できるのは、出版社を通さずにクリエイターさんと直接契約しているため距離が近いおかげかもしれません。


Q3. 逆に仕事で大変さを感じるのはどんなところですか??

現在はウェブサイトやアプリなど、作品の表現方法やツールが多様化しています。そのため紙の本や電子書籍しか想定していない契約書は、時代に合わせてアップデートする必要があります。またクリエイターさんが過去に結んだ契約書には、作品に関する全ての窓口が出版社となっているケースも少なくありません。クリエイターさんに最大限の利益をお戻しするため、出版社と交渉することもあるのですが、すでに成立した契約をときほぐしていくのはとても大変です。

スタートは「本が好き」という思い。直感で著作権エージェントの道へ

Q4. どのようなきっかけ・経緯で今の仕事に就きましたか?

もともと本が好きで、就職活動では出版社を志望していたのですがうまくいきませんでした。新卒で就職した会社で法務部に配属され、法務の仕事の楽しさを知りました。ある時、著作権エージェントという仕事を知り、「本に関わりながらこれまで学んできた法律の知識を活かせるのではないか」と興味を持つように。“できること”と“やりたいこと”の掛け算ですね。
ちょうどその頃、「作家のエージェント会社をはじめました」というツイートを見つけたんです。「これだ!」と直感し、当時関西に住んでいたにもかかわらず、すぐに「雇ってください」というメールを送り、コルクに転職するために上京しました。


Q5. 大学ではどんなことを学びましたか?

子どもの頃から何となく「困っている人を助けられる仕事に就きたい」と思っていて、弁護士はそういうイメージが強かったので、大学は法学部を選びました。でも当時は、授業で学ぶ条文や判例が全然頭に入らなくて。卒業し、実際に法務の仕事に就いて、初めて具体的にイメージできるようになりました。


Q6. 高校生のときの経験が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

父の仕事の関係で、高校時代の2年ほどをイギリスで過ごし、インターナショナルスクールに通いました。印象に残っているのが「日本語」の授業。1つの文学作品にじっくりと取り組み、エッセーや評論を書くという内容で、「作品を深く読む力」が身につきました。また、日本の文化が海外でどのように受け入れられているのかを、客観的に知ることができたのも良い経験です。

大切なのは「人に喜んでもらいたい」という気持ち

Q7. どういう人がこの仕事に向いていると思いますか?

「人に喜んでもらいたい」「人を楽しませたい」という気持ちを持っている人。エージェントの仕事に必要なのは、相手に対する想像力です。たとえば、「作家さんに対してどんなことをしたら一番喜んでもらえるだろう」「ファンの人は、作家さんからどんなメッセージをもらったら嬉しいだろう」と考えること。作家さんと深く議論をしたり、ファン同士盛り上がったりというコミュニケーション好きな人が向いているかもしれませんね。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします
 
何かを決めるときには「自分で選ぶ」ことを大切にしてほしいです。そのためには自分がどういう人間なのか、自分が何を好きなのかを知ることが近道だと思います。勉強だけでなく、部活でも趣味でも、嬉しいことや悔しいことがきっとたくさんありますよね。そのときに、「なぜそう思ったんだろう」と自問自答してみてください。そうすれば、自分がどういうことを嬉しいと感じるのかがわかります。将来の仕事を考える際も、業種から選ぶのではなく、そんな嬉しい瞬間がたくさん詰まった仕事は何であるかという視点で選んでほしいなと思います。


「『本が好き=出版社で働く』という道だけではないことを知ってもらいたい」という半井さん。作品に込められた思いを伝えるために、いろいろな方法があることを教えてくれました。さまざまな工夫でファンの人たちに喜びを届けることができるのも、著作権エージェントという仕事の魅力なのかもしれませんね。


【profile】株式会社コルク 半井志央(@shionakarai
HP:http://corkagency.com/

この記事のテーマ
マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」を解説

若い感性やアイデアが常に求められる世界です。番組や作品の企画や脚本づくり、照明や音響などの技術スタッフ、宣伝企画など、職種に応じた専門知識や技術を学び、実習を通して企画力や表現力を磨きます。声優やタレントは在学しながらオーディションを受けるなど、仕事のチャンスを得る努力が必要。学校にはその情報が集められています。

「マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「著作権エージェントで働く人」
はこんな仕事です

海外の書籍を日本で出版する際には、著者や編集者と著作権契約を行う必要がある。両者の仲介を行うのが主な業務だ。出版社から仲介を依頼されることもあるが、エージェントが海外の書籍の版権を売り込むことも。日本でヒットしそうなテーマの書籍の情報を、海外で開催されるブックフェアなどで集めて、日本語にまとめたものを出版社に提案していく。出版が決まると、海外の権利者との契約を結び、印税などの支払処理、献本などを行う。流行を見抜く目や契約をまとめる能力を磨けば、ヒット作を生み出すことも可能だ。

「著作権エージェントで働く人」について詳しく見る