【シゴトを知ろう】アートセラピスト 編

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

【シゴトを知ろう】アートセラピスト 編

2017.01.04

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】アートセラピスト 編

現代はストレス社会といわれていますが、アートの力でストレスを緩和させる「アートセラピスト」という職業があります。
今回はお子さんを専門としたアートセラピストで、『こどものアトリエ Tutti(トゥッティ)』を主宰している西郷絵海(えみ)さんに、お仕事内容やご自身の子ども時代から現在に至るまでのお話などを伺いました。

この記事をまとめると

  • 課題を出さないアトリエ。子どもたちは、自由に自分を表現できる
  • 高校時代の辛い経験が、今の仕事につながった!
  • 諦めていたカウンセラーの仕事。想い続けていたことで現実になる

アートの力でストレス発散! 子どもたちの回復力に驚く

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい

3歳以上の子どもたちが80種類以上の画材の中から何を使うか判断し、選び、考え、創作する、課題の無い自由表現のアトリエを運営しています。
こちらから提供する課題が無いため、子どもは自分の中にある課題と自然に向き合います。イライラした気持ちをストレートに画材にぶつけたり、繊細な作業に集中することで心を落ち着けたりします。

アートセラピスト(チャイルドアートカウンセラー)は、子どもが安心して自分を表現できる場をつくりつつ、創作した作品の色や使用した画材、創作過程から子どもの置かれている今の状況や気持ちを読み取って、子どもの自己肯定感を高めます。
また、それだけではなく、保護者の気持ちにも寄り添いながら、子どもの高まりつつある能力や伸びている情緒について話し、保護者一人ひとりの子育てを応援しています。

クラスでは、さまざまな学年の子どもが入り混じって同じ時間を過ごします。新しく入った低学年のお子さんを高学年のお子さんが自然と手伝ったり、教えたりしています。時には幼児返りしたようにお兄さんお姉さんたちが夢中になって、小さい子そっちのけで画材で遊んだりすることもあるんですよ。
主に就学児が対象なので、平日の放課後、土日、夏休みがアトリエの教室の時間になります。その他、平日の午前中には大人向けの教室を行ったりもしています。

<一日のスケジュール>
08:30 別の仕事(小学校・学校支援員)
13:00 帰宅、昼食、家事
15:00 アトリエ 準備
15:30 教室オープン(創作のサポート、材料探し)
17:30 保護者お迎え時間、お子さんの活動と心の内面についてフィードバック
18:00 片付け
18:30 帰宅


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

目の前で子どもが、我慢していた気持ちを吐き出すようにアトリエにある絵の具を全部出して混ぜ、手に塗ったりして色水遊びを充分にやり切った後、ものすごい集中力でち密な作業を行っている姿を見ると、子どもの持つ自己回復力のすごさを感じます。

また、子どもから「楽しい!」「毎日来たい!」などと言われたり、保護者の方から「アトリエの後はスッキリとした表情で、落ち着いています」と言われたりするなど、子ども自身が自分を回復できる場、自分らしくいられる場だと感じてもらえると、アトリエをやっていてよかったと思いますね。

学校生活や友達関係など、子どもたちの日々のストレスは大人が考えている以上だと思います。そのストレスをスポーツで発散する子もいれば、音楽やダンスで発散する子もいます。その一つとして、『こどものアトリエTutti』で心を解放してもらえるとうれしいです。


Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?

一人で教室を切り盛りしているので、子どもへの対応だけではなく、事業としての事務的な仕事、企画、宣伝、画材の仕入れ、自分のスキルアップなどの時間に追われることが多いのが悩みです。
経理や会員さんへの連絡・調整など、教室業として一般的な事務仕事ですが、そのために人を雇うまでの段階には来ていないので、その部分を自分でやり続けるのはなかなか大変ですね。

あるアートセラピストとの出会いがきっかけ。元美術教師がアトリエを開業

『こどものアトリエ Tutti』主宰の西郷さん。長年の想いをカタチにしています

『こどものアトリエ Tutti』主宰の西郷さん。長年の想いをカタチにしています

Q4. どのようなきっかけ・経緯でこの仕事に就きましたか?

中学・高校の美術の教員を7年間していたのですが、全員が同じ課題をすることや同じように作品を評価することに行き詰まり、もっと自由に表現をする事の楽しさを伝えたいと考えていたんです。
そんな時、『子どものアトリエ・アートランド』を主宰するアートセラピストの末永蒼生(たみお)氏に出会い、「教えない・決まった課題の無いアトリエ」というスタイルに共感しました。

『子どものアトリエ・アートランド』の門をたたき、本部アトリエのカウンセラーを経た後、末永氏の考えをもっと多くの人に知ってもらいたいと思い、東京・府中の自宅で『こどものアトリエ Tutti』を開くことにしたんです。
自宅を改装してアトリエをつくり環境は整ったのですが、気持ちの踏ん切りがつかず2年ほど経過。その後、協力者の力を得て開業しました。


Q5. 大学では何を学びましたか?

美術大学で造形的なことを広く学ぶと同時に、サークル活動として行っていた子どもを対象にしたキャンプのリーダー経験を通じて子どもの成長に携わることの喜びを知りました。
その後教員の道に進んだことが、現在のアートセラピスト(チャイルドアートカウンセラー)の仕事につながったと感じています。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

高校生の時に心身の調子を崩し、しばらく通学できない時期が続きました。その時に両親から勧められて絵画教室に通ったのですが、そこで出会った先生や大人と接するうちに、自由に表現することで気持ちが開放されることを体験しました。

また、お世話になったカウンセラーの先生の姿を見て、人の気持ちを解放できる仕事やカウンセラーのような役割を将来できたらなぁと、漠然と思っていました。それを実現するには人生経験、社会経験が必要だと思い、いきなりカウンセラーは無理だと勝手に決めて、デザインに関する創作活動を仕事にしたいと思い、美術大学に進学したんです。
ですが、大学生活の4年間で、「やはり子どもと関わる仕事がしたい」と過去の想いがフィードバックするような経験をしたため美術教員の道に進み、その後も経験を重ねて現在の仕事につながりました。

夢は想い続けることが大切。諦めなければいつか現実に

アトリエは自由に表現できる空間。危険なこと以外「やってはいけない」がありません

アトリエは自由に表現できる空間。危険なこと以外「やってはいけない」がありません

Q7. どういう人がアートセラピストに向いていると思いますか?

アートセラピーは比較的新しい分野なので、日々、進化しています。そのため、さまざまな手法があり、治療に携わる場合は精神医療の専門知識が必要です。でも、治療目的ではなく、日々の生活を豊かにすることを目的とする手法もあるんです。
どのような手法でも、向上心を持ち、新しい事を貪欲に受け入れ、変化を楽しめる人がいいと思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

大きくなるにつれ現実が分かり夢を諦めることがあると思いますが、子どもの頃に想い描いていたことやすごく好きだったことは、これから先どこかで進路の大きなヒントになります。
私自身、高校生の時にカウンセラーになりたいと思いながらもとても無理と諦めていましたが、今、アートセラピーに関係するカウンセラーという仕事についています。

大切なことは、想い続けること。想うことでその仕事に関連するアンテナが張られ、おのずとチャンスが引っかかってきます。生きるために想いとは違う仕事を選ばざるを得ない人もいるでしょう。でも、どうか、心の隅に想い描いていた夢を置いて日々を過ごしてほしいです。形を変えてひょっこりとチャンスが来るかもしれませんよ。


高校生の時に体調を崩し学校に行けなくなったことがきっかけで、アートセラピストの役割を知った西郷さん。長い間やりたいことを心の中に持ち続けて、実現にたどり着くまでの時間を大切にしてきたことで、想いがすこしずつ形になっていったというお話をお聞きできました。
高校生のみなさんも、自分の心の中にある「本当にやりたいこと」をしっかりと抱き続けてくださいね。


【profile】こどものアトリエTutti(トゥッティ) 主宰 西郷絵海(えみ)
HP http://art-ist.jp/

この記事のテーマ
医療・歯科・看護・リハビリ」を解説

医師とともにチーム医療の一員として、高度な知識と技術をもって患者に医療技術を施すスペシャリストを育成します。医療の高度化に伴い、呼吸器、透析装置、放射線治療などの医療・検査機器の技師が現場で不可欠になってきました。専門的な技術や資格を要する職業のため、授業では基礎知識から医療現場での実践能力にいたるまで、段階的に学びます。

「医療・歯科・看護・リハビリ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「アートセラピスト」
はこんな仕事です

絵画、音楽などの芸術を用いた心理療法を行う専門家。表現技術の上達をめざして行うのではなく、創作したものを心理状態を表す鏡として活用することと、創作・表現活動そのものがもたらす癒し、解放感、自己発見などの効果を目的として行われる。絵画や音楽のほか、ダンス、陶芸、演劇など、心と五感に刺激を与えるさまざまなジャンルを用いる。高齢者向け福祉施設などでアートセラピストを取り入れるケースもあり、医療・福祉分野で活躍の場が広がっている。

「アートセラピスト」について詳しく見る