【シゴトを知ろう】公正取引委員会審査官 編

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【シゴトを知ろう】公正取引委員会審査官 編

2016.12.22

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】公正取引委員会審査官 編

企業が公正な条件のもとで自由に競争できるよう、その環境づくりに努める公正取引委員会。商品やサービスの値段が安くなったり質が良くなったりするのは、公正取引委員会が絶えずマーケットに目を光らせ、市場の競争原理を守っているからです。そんな活動の最前線に立つのが、「公正取引委員会審査官」と呼ばれる人たち。公正取引委員会に勤めて10年の橋本桃彦さんに、仕事の内容やご自身のことについて伺いました。

この記事をまとめると

  • 企業が独占禁止法に違反していないかどうか、調査する仕事
  • 高校卒業後に独学で約3カ月間猛勉強し、公務員試験に合格
  • 「コミュニケーション能力」が高いと仕事もうまくいく

証拠を集め、話を聞き、真相を解明していく

聴取をしながらメモを取り、あとで供述書にまとめる

聴取をしながらメモを取り、あとで供述書にまとめる

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい。

企業が入札談合*1や価格カルテル*2といった独占禁止法に違反する行為をしていないかどうかを調査するのが、私たち審査官の仕事です。

*1入札に参加する企業同士が、事前に相談して受注する企業や金額などを決めてしまうこと。

*2企業同士が、相互に連絡を取り合い、本来自由に決められる商品やサービスの価格などを共同して取り決めること。

多くの場合、一般の方から「これは違反じゃないか」といった情報が寄せられたり、企業側から「こんな違反をしていました」といった自主申告があります。それを受けて公正取引委員会が「疑わしい」と判断したときには、私たち審査官が調査を開始します。調査では、企業へ立入検査をして証拠を集めたり、企業の担当者から事情を聴取して供述調書を作るなどします。このように調査で得られた証拠や供述調書から違反行為を認定し、最終的には公正取引委員会が「行政処分」を行います。行政処分によって違反行為をやめさせて再び違反を行わないよう命じたり、違反行為によって得たお金の一部を国に納めさせたりするわけです。

立入検査では様々な証拠を集めますが、その一例が手帳や電子メールです。「いつどこの会社の誰と会っていたか」といったことが重要な事実となる場合があります。そういう細かいことを証拠から調べつつ、事情聴取があるときには1日のほとんどを事情聴取に費やしたりします。

〈聴取がある日の一日のスケジュール〉
9:30 登庁・事情聴取を行う会議室の準備
10:00 聴取(適宜休憩)
12:00 昼食
13:00 事情聴取再開(適宜休憩)
18:00 事情聴取終了・聴取内容のまとめ・翌日の事情聴取の準備
21:00 退庁

Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

事件の真相がわからないところからスタートし、証拠を集めたり人に話を聞いたりしながら、自分たちで真相を解明していくところでしょうか。最終的に行政処分を下すような大きな事件になれば、新聞やテレビで取り上げられ、それだけ社会的影響も大きくなります。自分たちが積み重ねていったことが目に見える成果になるので、やりがいを感じますね。
 

Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?

時間がなかなか取れないところです。たとえば、証拠を調べるだけで1日が終わってしまい、そんな日が1カ月近く続くこともあります。それと並行して事情聴取もするので、なかなか大変です。

高校卒業後、3カ月の独学で公務員試験に合格

Q4. どのようなきっかけ・経緯で公正取引委員会審査官という仕事に就きましたか?

祖父が自衛官だったこともあって、小学生の頃から漠然と公務員に憧れていました。実際に目指したのは、高校を卒業した後です。4月から公立の自動車整備学校に通っていたんですが、「なんか違う」と思って高校時代の恩師に相談したんです。そしたら「ウチの学校にも卒業してすぐ公務員になった生徒が何人かいる」と教えてくれ、だったら自分も公務員試験に挑戦してみようと。すぐに自動車整備学校をやめ、週に3回アルバイトをしつつ、それ以外の時間はすべて試験勉強にあてました。9月の試験まで3カ月しかなかったので、とにかく必死でしたね。

猛勉強のおかげで合格を勝ち取り、興味のある省庁をいくつか訪問して選んだのが公正取引委員会でした。業務説明会で話を聞いているうちに、目の前にまったく知らない世界が浮かんできたんです。「すごく面白そうだ」と思って面接を受けたらトントン拍子に進み、採用が決まりました。
 
 
Q5. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
「夢」と呼べるようなものはなかったですね。ただもともと人見知りしない性格で友達も多かったので、そういう外向的な面は特に聴取をするときにプラスになっているかなと思います。

コミュニケーション能力が大事。明るく前向きなほうがいい

Q6. どういう人が審査官に向いていると思いますか?

コミュニケーション能力が高いほうがうまくいくでしょうね。事情聴取では大手企業などの課長や部長クラスの方と向き合うこともあるので、会社やビジネス、法律についての知識はある程度必要です。でもそれ以上に「話す力」や「聞き出す力」が大事になってくる。また、いろいろ自分の中に溜め込んでしまうと仕事がつらくなってしまうので、明るく前向きな人のほうがいいと思います。

 
Q7. 高校生に向けたメッセージをお願いします。

仕事のことは就職してからいくらでも勉強できるので、とにかく興味を持ったところに進んでほしいですね。公務員試験に合格すると、就職活動のように官庁訪問をしますので、幅広い視野で自分に合っていそうな職場を探してください。その際、絶対に「自分には無理じゃないか」と考えないこと。純粋に「面白そう」と思えたら、積極的に面接を受けてほしいと思います。


橋本さんが「コミュニケーション能力が不可欠」とおっしゃっているように、真実を話してもらうには、相手をそういう気持ちにさせる必要があります。どんな聞き方をすれば人は話をしたくなるのか、どのように耳を傾けていればブレーキをかけずに話してくれるのか。普段友達や家族と話すときに、いろいろと試してみてもいいかもしれませんね。
 
 
【profile】公正取引委員会事務総局 審査局第二審査 審査専門官 橋本桃彦

公正取引委員会のHPはこちら

この記事のテーマ
公務員・政治・法律」を解説

公務員採用試験などの対策や司法書士など法律関係の資格取得のための学びが中心で、官公庁や行政機関の採用試験科目を段階的に学び、各種試験の合格を目指します。将来は公務員として行政に携わるほか、政治活動を支える政党職員などの仕事が考えられます。弁護士や検察官など法曹の道へ進みたい場合は、大学や法科大学院への進学が必須です。

「公務員・政治・法律」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「公正取引委員会審査官」
はこんな仕事です

日本は自由な市場経済だが、一部の企業が利権を牛耳ることがないよう、独占禁止法が設けられている。公正取引委員会は内閣府の組織で、経済取引において独占や談合、不公正な取引や広告などが行われていないかを厳しくチェックするためにある。審査官は、マーケットのリサーチや消費者からの通報を基に疑いのある企業を審査し、必要なときは会社への立ち入り調査も実施。取引に関する書類調査、事情聴取の上で違反行為を洗い出し、勧告や審判を行う。大学の法学部出身者が「国家公務員採用試験」を受けて就くことが多い。

「公正取引委員会審査官」について詳しく見る